税務ニュース2026年04月24日 国税庁、非上場株式の評価通達見直しへ(2026年4月27日号・№1120) 今年秋頃をめどに方向性を取りまとめ、令和9年度税制改正で俎上も
国税庁は4月20日、「取引相場のない株式の評価に関する有識者会議」(座長・佐藤英明慶応義塾大学大学院法務研究科教授)の第1回の会合を開催した。この会議は、会計検査院の指摘(本誌1051号40頁参照)を踏まえ、取引相場のない株式(非上場株式)の相続税評価について、相続税法の時価主義の下で適正な評価制度の在り方を検討するために開催されたものである。会議資料及び国税庁への取材によると、類似業種比準価額と純資産価額のかい離の存在に加えて、このかい離を誘因として純資産価額方式の適用を回避しようとするスキームの存在を国税庁が問題視していることが明らかとなった。これを受けて今回の有識者会議における見直しの方向性の主眼となるのは次の2つである。1つは評価額操作の誘因となる評価方式間のかい離の排除だ。類似業種比準方式では、①評価対象会社が配当を行わないことが多いことから配当金額が株価の比準要素として機能していないこと、②これまでの評価通達改正により類似業種比準価額が引き下げられてきた結果として純資産価額とのかい離が広がったと国税庁はみている。そして2つめは、恣意的な会社規模等の操作による評価額圧縮スキームへの対処だ。国税庁は、グループ法人税制や種類株式(無議決権株式)などを利用・濫用して株式の評価額を圧縮するスキームを問題視している。会社法制定・組織再編税制・グループ法人税制といった制度改正に評価通達が十分に対応してこなかったことを踏まえ、評価通達6項は残しつつも、今回の見直しでは恣意的に評価額を圧縮するスキームについても評価通達の改正により対応する必要があるとしている。
今回の有識者会議では、委員から広い企業に統一的に適用できる評価方法を検討すべきとの意見が出された。また、純資産価額方式に一本化すべきとの意見があった一方で、継続企業や次世代への事業承継の観点から清算を前提とした純資産価額方式は不適当ではないかとの意見も出された。今後は、複数回の会合を重ねたうえで今年秋頃をめどに取りまとめや改正にむけた論点整理がなされる方向である。今回の非上場株式評価の見直しは、令和9年度税制改正において俎上に上る可能性がありそうだ。
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