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税務ニュース2026年05月01日 振込金の益金算入めぐり国側が逆転勝訴(2026年5月4日号・№1121) 福岡高裁、権利自体が係争中でも現実の収入であれば益金として計上

  • 納税者(法人)に振り込まれた金員の益金算入の要否をめぐり国側が逆転勝訴(福岡高裁令和8年1月20日判決・確定済み)。
  • 福岡高裁、振込金は紛争解決のために納税者が取得すべきものとして振り込まれたものと認める。振込時点で振込金は所得の実現があったものとして所得を計上するのが公正処理基準に適合すると判断。

 本件の争点は、納税者がA社から平成29年12月に受領した振込金(1,000万円)を平成29年12月期に益金算入すべきか否かであった。納税者は当初、税務調査の指摘を踏まえA社との和解契約に基づく振込みであるとして振込金を平成29年12月期に益金算入する旨の修正申告をした。納税者はその後、A社との和解契約は成立しておらず、振込金は益金に当たらないとして更正の請求を行った。これに対し更正をすべき理由がない旨の通知処分を受けたことから、その取り消しを求めて税務訴訟を提起するに至った。一審の福岡地裁は、和解契約は成立していないから平成29年12月期において納税者に振込金を取得する権利が確定的に発生していたとは認められないなどと判断したうえで博多税務署長による更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消していた(本誌1089号12頁参照)。一審敗訴判決を不服とした国側の控訴に対し、福岡高裁が国側勝訴の逆転判決を下していたことが本誌取材により明らかとなった。
 福岡高裁は、権利自体の存否が係争中でも現実に収入があったと認めることができる状態になった場合には、その時点で所得の実現があったものとして所得を計上するのが公正処理基準に適合するという法令解釈を示した。そして本件については、和解契約が成立したとは認められないとしても、納税者は振込金を現実に収受し、これを仮受金として計上しつつ摘要欄にはA社からの和解金と記載してその後も返還していないことなどを指摘。振込金は紛争解決のために納税者が取得すべきものとして振り込まれたものであり、納税者及びA社はいずれもそのように認識していたと認定した。そのうえで福岡高裁は、振込時点において振込金は納税者の現実の収入となったと認められるといえ、その時点で所得の実現があったものとして所得を計上するのが公正処理基準に適合するものといえるから平成29年12月期の益金に算入すべきと結論付けた。なお、福岡高裁は、振込金の不当利得返還債務が確定した場合の会計処理について債務確定日の属する事業年度の損失とする処理(前期損益修正)によることが公正処理基準に合致すると指摘している。

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