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税務ニュース2026年06月05日 棚卸資産、一律に評価損計上は不適切(2026年6月8日号・№1125) 審判所は請求人の評価方法を否定、最終仕入原価法による原価法が適切

  • 請求人の棚卸資産の評価方法が適法か否か争われた裁決(仙裁(法・諸)令7第2号)。
  • 審判所、税務署長の承認を受けた評価方法とは異なるほか、請求人の評価方法は、棚卸資産のすべてが同じ割合で減少する点で適切に評価したものとは認められず。

 本件は、請求人(法人)が期末棚卸資産の評価方法について、選定した方法により評価していなかったことから、原処分庁が法定評価方法である最終仕入原価法による原価法になるとして、法人税等の更正処分等を行ったものである。
 請求人は、棚卸資産に係る評価の方法について、法定評価方法である最終仕入原価法と、法人税法22条4項の規定において一般に公正妥当と認められる会計基準である企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」が認める低価法により評価しており適法であると主張。請求人は、棚卸資産の評価方法を最終仕入原価法による原価法から総平均法による原価法に基づく低価法に変更していたが、税務調査で指摘された事業年度においては、期末棚卸資産のうち、保有期間に応じて評価損計上の対象とした期末棚卸資産を、部品、製品及び商品の三つに区分した上で、変更後の評価方法ではなく、最終仕入原価法による原価法により、評価額を算出。その算出額に保有期間が3年超4年以下の場合は75%、4年超の場合は100%の割合を乗じて算出した評価損の額を控除していた。
 審判所は、請求人は棚卸資産の評価方法を、総平均法による原価法に基づく低価法に変更することについて税務署長の承認を受けているにもかかわらず、承認を受けた評価方法とは異なる評価方法により棚卸資産を評価していると指摘。請求人の評価方法は、棚卸資産について、最終仕入原価法による原価法により評価額を算出した後に、保有期間に応じて、一律に評価損割合を乗じるというものであるが、保有期間の経過により時価が減少することがあり得るとしても、その減少の度合いには棚卸資産ごとに差が生じるのが通常であり、棚卸資産のすべてが同じ割合で一律に減少するということは実際には考え難く、また、棚卸資産の事業年度終了の時における価額を適切に評価したものと認められる事情もないとした。したがって、審判所は、棚卸資産の評価方法は法人税法29条(棚卸資産の売上原価等の計算及びその評価の方法)1項及び法人税法施行令31条(棚卸資産の法定評価方法)の各規定に基づき、最終仕入原価法による原価法(法令28条①一ホ)になるとした。

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