コラム2003年01月06日 【年頭所感】 Ｔ＆Ａmasterの創刊に寄せて　日本税理士会連合会会長　森　金次郎(2003年1月6日号・№001）

T&Amasterの創刊に寄せて
日本税理士会連合会会長　森金次郎




　平成15年の年頭に当たり「週刊T&Amaster」の読者の皆様に、謹んで新年のご祝詞を申し上げますとともに、「週刊T&Amaster」の創刊を心よりお祝い申し上げます。
　さて、現在わが国はかつてないほどの「激動・変革」の只中にあります。税制、企業会計、商法のいずれをとりましても大幅な改革が実施され、制度自身がますます複雑化・高度化しようとしております。税制におきましては、連結納税を柱とする「企業集団税制」の本格始動、電子申告制度への対応などが挙げられ、また、企業会計の分野では、現在中小会社向けの会計基準の導入が現実のものとなりつつあり、一方、相次ぐ商法改正など、税理士を取り巻く様々な変革が行われようとしております。他方、改正税理士法の円滑な運用等も大きな課題であります。
　このような厳しい状況が続く中、職業専門家たる税理士に寄せられる期待は更に大きなものとなってきており、多様化するクライアントのニーズに応えていくためには、制度に関する正しい情報の収集が極めて重要であります。
　この意味におきましては、税務行政の円滑な運営に資し、納税道義の昂揚を標榜する国税記者クラブ加盟誌の役割もまた重要であると言わざるを得ません。正確な情報を適時適切に読者に提供することは、変革の時期においてこそ益々期待される所以であります。
　いずれにせよ、このような情勢下、国税記者クラブに加盟される貴社が本誌を発刊されることは時宜に適したものであり、まさに“時代への新たな挑戦”であります。あらためて「週刊T&Amaster」の創刊と今後のご発展を祈念し、年頭の挨拶といたします。