コラム2004年09月20日 【なるほど知っ得情報】 個人情報漏洩した場合の損害賠償額は?(2004年9月20日号・№083)
なるほど知っ得情報
個人情報漏洩した場合の損害賠償額は?
個人情報法では罰則規定も
最近では、連日のように報道される個人情報の漏洩。「Yahoo! BB」の660万件ともいわれる登録情報が盗まれた事件は記憶に新しいところではないだろうか。同事件では、ソフトバンクBBが個人情報流出者を対象に500円相当の金券を配付したことも話題を呼んでおり、個人情報漏洩におけるリスクとコストがクローズアップされた格好だ。
来年4月からは、個人情報保護法が施行されるが、同法では、罰則が規定されており、主務大臣からの勧告、命令などを受けても改善されない悪質なケースでは、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられることになる。
ただ、罰則が科せられるといっても、これで個人情報漏洩の被害を受けた人が救済されるはずはなく、通常のケースでは、当事者間での解決を図る他、損害賠償を求める裁判を起こすことになるわけだ。
1件当たりの損害賠償額は5億円超
NPO日本ネットワークセキュリティ協会が調査したところでは、2003年中に発生した個人情報漏洩事件は57件(右頁参照)。被害者合計額は155万4,592人(1件当たり3万482人)にのぼっている。
具体的な分析結果では、人為ミス(設定ミス、誤操作、管理ミス)によるものが46%と最も多く、次に犯罪(内部犯罪、情報持ち出し、盗難)によるものが25%となっている(図1参照)。情報漏洩の経路では、Web経由(20%)やEmail経由(17%)が多くなっている。また、同協会が独自に算定したところによると、前述の57件のすべての被害者から訴えられた場合の損害賠償総額は280億6,936万円。1件当たりの平均損害賠償額は5億5,038万円にのぼっている。
今回の調査における情報漏洩元のほとんどが企業で占められている。大企業のみならず、中小企業といえでも、数億円の個人情報を持っているということを肝に銘じておいた方がよさそうだ。
個人情報漏洩した場合の損害賠償額は?
個人情報法では罰則規定も
最近では、連日のように報道される個人情報の漏洩。「Yahoo! BB」の660万件ともいわれる登録情報が盗まれた事件は記憶に新しいところではないだろうか。同事件では、ソフトバンクBBが個人情報流出者を対象に500円相当の金券を配付したことも話題を呼んでおり、個人情報漏洩におけるリスクとコストがクローズアップされた格好だ。
来年4月からは、個人情報保護法が施行されるが、同法では、罰則が規定されており、主務大臣からの勧告、命令などを受けても改善されない悪質なケースでは、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられることになる。
ただ、罰則が科せられるといっても、これで個人情報漏洩の被害を受けた人が救済されるはずはなく、通常のケースでは、当事者間での解決を図る他、損害賠償を求める裁判を起こすことになるわけだ。
1件当たりの損害賠償額は5億円超
NPO日本ネットワークセキュリティ協会が調査したところでは、2003年中に発生した個人情報漏洩事件は57件(右頁参照)。被害者合計額は155万4,592人(1件当たり3万482人)にのぼっている。
具体的な分析結果では、人為ミス(設定ミス、誤操作、管理ミス)によるものが46%と最も多く、次に犯罪(内部犯罪、情報持ち出し、盗難)によるものが25%となっている(図1参照)。情報漏洩の経路では、Web経由(20%)やEmail経由(17%)が多くなっている。また、同協会が独自に算定したところによると、前述の57件のすべての被害者から訴えられた場合の損害賠償総額は280億6,936万円。1件当たりの平均損害賠償額は5億5,038万円にのぼっている。
今回の調査における情報漏洩元のほとんどが企業で占められている。大企業のみならず、中小企業といえでも、数億円の個人情報を持っているということを肝に銘じておいた方がよさそうだ。


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