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コラム2008年02月04日 【SCOPE】 監査基準もコンバージェンス、国際監査基準に統一へ(2008年2月4日号・№245)

監査部会、最近の監査の国際的な動向を検討
監査基準もコンバージェンス、国際監査基準に統一へ

 会計基準だけでなく、監査基準についてもコンバージェンスが行われそうな状況だ。1月28日に開催された企業会計審議会の監査部会(部会長:山浦久司明治大学大学院教授)では、最近の監査を巡る国際的な動向について検討が行われているが、同部会では、国際会計士連盟(IFAC)に設置された国際監査・保証基準審議会(IAASB)により設定された国際監査基準(ISA)の採用が進むことが予想されるため、わが国でも国際化に向けた準備が必要だとしている。


アジア諸国でも採用の動き  米国では2002年に設立された公開会社会計監視委員会(PCAOB)が監査基準の設定を行っているが、そのほかの国では、国際監査基準の採用、またはこれを踏まえた基準設定が行われつつある状況となっている。
 EUでは、各加盟国の監査基準がそれぞれ適用されているが、2006年採択の法定監査指令では、将来的な国際監査基準の採用の可能性が示唆されている。また、アジア諸国では、オーストラリアがすでに国際監査基準を採用しているほか、中国も今後採用する旨を明らかにしている。
ISAの設定方法が見直し  国際監査基準については、日本公認会計士協会も加盟している世界の会計士団体の国際組織である国際会計士連盟に設置されている国際監査・保証基準審議会が設定している。従来は、監査業界内部で自主的に監査基準を定めていたが、米国のエンロン事件等を契機に監査基準の設定方法の見直しが行われている(右図参照)。

 国際監査・保証基準審議会等のメンバーの半数以上を監査実務者以外とすることや新たに設置された公益監視委員会(PIOB)では、監査基準設定においてデュー・プロセスが遵守されたかどうかなどの監視が行われている。 

新ISAは2009年12月15日から適用  現在、国際監査・保証基準審議会は、37本の国際監査基準の見直しを行っている。これは、国際監査基準について、①目的を記載することにより、個々の監査基準の目的を明確にする、②必須手続とそれ以外のものに区分するなどの明確化を図るものであり、クラリティ・プロジェクトと呼ばれている。
 クラリティ版の国際監査基準は現在、11本が公表されており、2008年中にはすべて正式決定される予定となっている。この新国際監査基準の適用については、2009年12月15日開始する事業年度の監査からとされている。
 一方、わが国では、日本公認会計士協会がクラリティ版の国際監査基準の見直しに合わせ、実務指針の改正を行っている(下表参照)。2010年4月1日から適用したい考えだ。

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