解説記事2008年12月08日 【ニュース特集】 自民党税調の税制改正審議 部会重点要望を○×判定(2008年12月8日号・№286)
平成21年度税制改正では抜項目を創設
自民党税調の税制改正審議 部会重点要望を○×判定
自由民主党税制調査会(津島雄二会長)は現在、平成21年度税制改正に向けた審議を進めており、12月2日の会合では、同党政務調査会の各部会が重点要望した項目に対する採否の審議(いわゆる○×)を行った。
本特集では、今回の一次○×審議において、(政)(政策的問題として検討する)項目および(抜)(税体系の抜本的改革を行う際に検討する)項目とされた案件などを紹介する。
税制改正要望項目の振分け記号とは 自民党税調は11月11日に総会を開催し、平成21年度税制改正に関する議論を開始した。同税調では、これまでに主要検討項目の審議、政務調査会各部会の重点要望項目のヒアリングなど、12月中旬の平成21年度税制改正大綱の取りまとめに向けた審議を本格化させている。12月2日には、政調各部会の重点要望項目について○×判定を行い、受け入れる項目、検討し、後日報告する項目、長期検討とする項目などが示された(表参照)。
この○×審議では、(政)とされる項目が重要となる。(政)とは、政策的問題として検討する項目を指すが、平成21年度税制改正における主要検討項目として審議されることになる。
抜本改革時に検討する項目(抜) また、今回の○×審議では、(抜)項目が創設された。この(抜)項目とは、税体系の抜本的改革を行う際に検討する案件のこと。自民党税調では、平成21年度税制改正大綱と併せて、税制抜本改革の全体像を示す「中期プログラム」を策定する予定としており、(抜)項目も注目されるところだ。
平成21年度税制改正の主な(政)項目 12月2日の○×審議で、(政)とされた主な項目を紹介する。
1.証券税制関係 政府・与党の「生活対策」(平成20年10月30日)に盛り込まれている、①現行証券税制(上場株式の配当および譲渡益に対する軽減税率)の3年間の延長、②金融所得課税の一体化のなかで、少額投資家のための簡素な優遇措置を創設すること、③金融所得課税の一体化を推進し、簡素な制度とすることなどが要望され、(政)項目となった。
2.土地等の譲渡所得関係 土地等の譲渡所得については、①優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例の延長、②特定住宅地造成事業等に係る土地等の譲渡所得に係る1,500万円特別控除制度の延長、③認定事業用地適正化計画の事業用地区域内にある土地等の交換等の場合の特例措置の延長などが要望され、(政)となった。
3.住宅ローン減税関係 住宅ローン減税について、①最大控除額の大幅な引上げ、②長期優良住宅等の取得に係る一般住宅以上の拡充、③省エネ住宅へのローン減税(新築・既築改修)の拡充・延長などが要望され、(政)項目となった。
4.確定拠出年金関係 ①企業型確定拠出年金における個人拠出の導入に係る掛金の所得控除(小規模共済等掛金控除)の適用、②確定拠出年金の拠出限度額の引上げ、③中途引出しの容認などが要望され、(政)項目となった。
5.海外子会社からの受取配当の益金不算入制度 日本企業が、海外子会社の利益を必要な時期に必要な金額だけ国内に戻すことを可能とするため、海外子会社からの受取配当について益金不算入とすることが要望され、(政)項目となった。
6.中小企業対策税制 「生活対策」に明記された、①軽減税率の時限的引下げ、②欠損金の繰戻し還付の復活が要望され、(政)項目となった。
7.省エネ・新エネ設備等の投資促進税制 ①省エネ・新エネ設備等の初年度即時償却(時限措置)の導入、②企業や事業所の資源生産性向上に繋がる設備投資等の促進や、資源生産性向上に向けた企業再編・企業連携の促進のための税制措置(資源生産性向上促進税制)の創設が要望され、(政)項目となった。
8.事業承継税制関係 中小企業の事業承継税制の確実な制度化について、①後継者の死亡以外の場合で、猶予された相続税額が免除される場合の具体化(会社が倒産した場合、次の後継者に納税対象株式を贈与して事業の継続を図る場合、納税猶予対象株式の時価が猶予税額を下回るなか、当該株式を譲渡した場合など)、②株式の生前贈与を促進するための税制措置、③株式の信託を活用した事業承継に係る環境整備などが要望され、(政)項目となった。
9.道路特定財源諸税関係 道路特定財源の暫定税率分を含めた現行税率の維持などが要望され、(政)項目となった。
長期検討とされた項目、改正しない項目
特殊支配同族会社課税の廃止は長期検討に 平成21年度税制改正の重点要望項目では、財務金融部会が、特殊支配同族会社役員に係る給与所得控除額相当額の損金不算入制度の廃止を挙げていた。今回の一次○×では、当初×(お断りする)と判断されていたが、小委員会での審議後、△(長期検討とする)に変更された。
しかし、この変更も、「今日のところ小さな△」とされたものであり、同制度が廃止される可能性は低いといえそうだ。
また、環境部会が要望していた国際競争力のある低炭素経済を築くための環境税の創設についても、長期検討項目とされた。
医療法人の法人税率引下げは行わず 税制改正を行わないことが決まった項目では、医療法人の法人税率の引下げ、寄附税制の拡充(寄附金控除の控除限度額の引上げ)、青色申告者の勤労性所得を正当に評価した事業主報酬制度の導入、個人事業主の勤労性に配慮した措置のあり方の不断の見直しなどがある。
平成21年度税制改正の主な(抜)項目
特定扶養控除制度の拡充等 国税関係での主な(抜)項目は、所得税関係で、①家庭の教育費負担の軽減(特定扶養控除制度の拡充等)、②介護費用に係る所得控除制度の創設、法人税関係では、地方法人2税を含めた法人実効税率のあり方についての検討、消費税関係では、社会保障診療報酬等に係る消費税のあり方の検討となっている。
地方消費税の充実による安定的な地方税体系の構築 また、地方税関係では、個人・法人住民税において個人住民税の充実確保、均等割の税率引上げ、個人住民税の負担分任の性格を踏まえた諸控除の見直しが(抜)とされたほか、地方消費税の充実による偏在性が小さく税収は安定的な地方税体系の構築が(抜)項目となった。
自民党税調の税制改正審議 部会重点要望を○×判定
自由民主党税制調査会(津島雄二会長)は現在、平成21年度税制改正に向けた審議を進めており、12月2日の会合では、同党政務調査会の各部会が重点要望した項目に対する採否の審議(いわゆる○×)を行った。
本特集では、今回の一次○×審議において、(政)(政策的問題として検討する)項目および(抜)(税体系の抜本的改革を行う際に検討する)項目とされた案件などを紹介する。
税制改正要望項目の振分け記号とは 自民党税調は11月11日に総会を開催し、平成21年度税制改正に関する議論を開始した。同税調では、これまでに主要検討項目の審議、政務調査会各部会の重点要望項目のヒアリングなど、12月中旬の平成21年度税制改正大綱の取りまとめに向けた審議を本格化させている。12月2日には、政調各部会の重点要望項目について○×判定を行い、受け入れる項目、検討し、後日報告する項目、長期検討とする項目などが示された(表参照)。
この○×審議では、(政)とされる項目が重要となる。(政)とは、政策的問題として検討する項目を指すが、平成21年度税制改正における主要検討項目として審議されることになる。
抜本改革時に検討する項目(抜) また、今回の○×審議では、(抜)項目が創設された。この(抜)項目とは、税体系の抜本的改革を行う際に検討する案件のこと。自民党税調では、平成21年度税制改正大綱と併せて、税制抜本改革の全体像を示す「中期プログラム」を策定する予定としており、(抜)項目も注目されるところだ。

平成21年度税制改正の主な(政)項目 12月2日の○×審議で、(政)とされた主な項目を紹介する。
1.証券税制関係 政府・与党の「生活対策」(平成20年10月30日)に盛り込まれている、①現行証券税制(上場株式の配当および譲渡益に対する軽減税率)の3年間の延長、②金融所得課税の一体化のなかで、少額投資家のための簡素な優遇措置を創設すること、③金融所得課税の一体化を推進し、簡素な制度とすることなどが要望され、(政)項目となった。
2.土地等の譲渡所得関係 土地等の譲渡所得については、①優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例の延長、②特定住宅地造成事業等に係る土地等の譲渡所得に係る1,500万円特別控除制度の延長、③認定事業用地適正化計画の事業用地区域内にある土地等の交換等の場合の特例措置の延長などが要望され、(政)となった。
3.住宅ローン減税関係 住宅ローン減税について、①最大控除額の大幅な引上げ、②長期優良住宅等の取得に係る一般住宅以上の拡充、③省エネ住宅へのローン減税(新築・既築改修)の拡充・延長などが要望され、(政)項目となった。
4.確定拠出年金関係 ①企業型確定拠出年金における個人拠出の導入に係る掛金の所得控除(小規模共済等掛金控除)の適用、②確定拠出年金の拠出限度額の引上げ、③中途引出しの容認などが要望され、(政)項目となった。
5.海外子会社からの受取配当の益金不算入制度 日本企業が、海外子会社の利益を必要な時期に必要な金額だけ国内に戻すことを可能とするため、海外子会社からの受取配当について益金不算入とすることが要望され、(政)項目となった。
6.中小企業対策税制 「生活対策」に明記された、①軽減税率の時限的引下げ、②欠損金の繰戻し還付の復活が要望され、(政)項目となった。
7.省エネ・新エネ設備等の投資促進税制 ①省エネ・新エネ設備等の初年度即時償却(時限措置)の導入、②企業や事業所の資源生産性向上に繋がる設備投資等の促進や、資源生産性向上に向けた企業再編・企業連携の促進のための税制措置(資源生産性向上促進税制)の創設が要望され、(政)項目となった。
8.事業承継税制関係 中小企業の事業承継税制の確実な制度化について、①後継者の死亡以外の場合で、猶予された相続税額が免除される場合の具体化(会社が倒産した場合、次の後継者に納税対象株式を贈与して事業の継続を図る場合、納税猶予対象株式の時価が猶予税額を下回るなか、当該株式を譲渡した場合など)、②株式の生前贈与を促進するための税制措置、③株式の信託を活用した事業承継に係る環境整備などが要望され、(政)項目となった。
9.道路特定財源諸税関係 道路特定財源の暫定税率分を含めた現行税率の維持などが要望され、(政)項目となった。
長期検討とされた項目、改正しない項目
特殊支配同族会社課税の廃止は長期検討に 平成21年度税制改正の重点要望項目では、財務金融部会が、特殊支配同族会社役員に係る給与所得控除額相当額の損金不算入制度の廃止を挙げていた。今回の一次○×では、当初×(お断りする)と判断されていたが、小委員会での審議後、△(長期検討とする)に変更された。
しかし、この変更も、「今日のところ小さな△」とされたものであり、同制度が廃止される可能性は低いといえそうだ。
また、環境部会が要望していた国際競争力のある低炭素経済を築くための環境税の創設についても、長期検討項目とされた。
医療法人の法人税率引下げは行わず 税制改正を行わないことが決まった項目では、医療法人の法人税率の引下げ、寄附税制の拡充(寄附金控除の控除限度額の引上げ)、青色申告者の勤労性所得を正当に評価した事業主報酬制度の導入、個人事業主の勤労性に配慮した措置のあり方の不断の見直しなどがある。
平成21年度税制改正の主な(抜)項目
特定扶養控除制度の拡充等 国税関係での主な(抜)項目は、所得税関係で、①家庭の教育費負担の軽減(特定扶養控除制度の拡充等)、②介護費用に係る所得控除制度の創設、法人税関係では、地方法人2税を含めた法人実効税率のあり方についての検討、消費税関係では、社会保障診療報酬等に係る消費税のあり方の検討となっている。
地方消費税の充実による安定的な地方税体系の構築 また、地方税関係では、個人・法人住民税において個人住民税の充実確保、均等割の税率引上げ、個人住民税の負担分任の性格を踏まえた諸控除の見直しが(抜)とされたほか、地方消費税の充実による偏在性が小さく税収は安定的な地方税体系の構築が(抜)項目となった。
平成21年度税制改正における要望項目と検討状況
政策的問題として検討することになった主な項目(政) | |
国税関係 | ・生命保険料控除制度等を見直すこと ・企業型確定拠出年金における個人拠出の導入に係る掛金の所得控除、確定拠出年金の拠出限度額の引上げなど ・証券税制関係(上場株式等の配当および譲渡益について現行の軽減税率を引き続き適用すること、少額投資のための簡素な優遇措置の創設など) ・優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例の延長 ・住宅ローン減税制度の延長、最大控除額の引上げなど ・省エネ住宅へのローン減税(新築・既築改修)を拡充・延長することなど ・住宅に係る耐震改修促進税制 ・海外子会社からの受取配当金について益金不算入とする制度を恒久措置として創設すること ・確定拠出年金に係る特別法人税の撤廃 ・中小企業対策税制(軽減税率の時限的引下げ、欠損金の繰戻し還付の復活) ・省エネ・新エネ設備等の初年度即時償却(時限措置)の導入 ・資源生産性向上促進税制の創設 ・特定の資産の買換えの場合等の課税の特例の適用期限の延長 ・中小企業の事業承継税制の確実な制度化等 ・農地制度の見直しに伴い、相続税の納税猶予制度について、農業経営基盤強化促進法等に基づき貸し付けられた農地等について納税猶予の適用対象とすること ・たばこ税の税率引上げなど ・道路特定財源の暫定税率分を含めた現行税率の維持など ・平成21年度までの基礎年金国庫負担割合2分の1の実現を図るための必要な税制上の整備 ・年金・医療等に係る経費に関連して、新たな安定財源が確保されるための税制上の措置 |
地方税関係 | ・法人住民税の充実確保 ・法人事業税の充実確保 ・商業地等の課税標準額の法定上限(評価額の70%)の堅持 ・土地の負担水準の均衡化の更なる推進等 ・平成21年度以降の農地に対する負担調整措置を講じること ・商業地等に係る条例減額制度の適用期限を延長すること ・住宅および土地に係る不動産取得税の特例税率の適用期限の延長 |
税制改正が行われる主な項目(○) | |
国税関係 | ・酒販免許制度を堅持すること ・租税特別措置の見直し(廃止または縮減合理化) |
地方税関係 | ・固定資産税の安定的な確保 |
検討し、後日報告するとされた主な項目(△) | |
国税関係 | ・上場株式等の特定口座への預け入れに係る所要の税制措置等を講ずること(具体的には、いわゆるタンス株預入制度の廃止後(平成21年6月1日以後)、特定口座以外で管理している上場株式等で、その取得価額および取得日が確認できる場合等においては、特定口座への預け入れを認める) ・電子政府推進税制の促進 ・上場会社等による自己株式の公開買付けに係るみなし配当課税の免除措置を延長すること ・特定の非居住者等組合員の国内源泉所得の課税の方法に関する特例を創設すること ・租税条約に関する手続を簡素化すること ・地域や中小企業に配慮した企業再生税制の拡充を行うこと ・会計基準の国際的コンバージェンス等に関して、所要の措置を講ずること ・特別試験研究税制における試験研究機関の追加 ・地震防災対策用資産に係る措置の適用期限の延長および対象資産の追加 ・優良賃貸住宅の割増償却制度における高齢者向け優良賃貸住宅に係る措置の適用期限の延長および対象範囲の拡充 ・交際費等の損金不算入制度における中小企業の特例の拡充等 ・特定目的会社に係る課税の特例等の導管性要件の拡充等 ・中小企業等基盤強化税制の適用期限の延長 ・事業革新設備の特別償却制度の適用期限の延長 ・事業所内託児施設等の割増償却制度の適用期限の延長 ・会社分割に係る登録免許税の軽減措置の適用期限の延長 ・工事請負契約書および不動産譲渡契約書に係る印紙税の特例措置の延長 |
地方税関係 | ・テレワーク設備導入に係る課税標準の特例措置の適用期限の延長 ・低公害車に係る特例措置の対象拡充および適用期限の延長 |
長期検討とされた主な項目(△) | |
国税関係 | ・青色事業専従者のみで中小企業退職金共済制度への加入 ・非居住者等が受け取る振替社債等の利子について、振替国債や振替地方債と同様に非課税措置の対象とすること ・特殊支配同族会社の役員に係る給与所得控除額相当額の損金不算入制度を廃止すること ・環境税の導入 |
地方税関係 | ・償却資産に対する課税のあり方について検討すること |
税制改正を行わないことを決定した主な項目(×) | |
国税関係 | ・寄附税制の拡充(寄附金控除の控除限度額の引上げ) ・特定口座年間取引報告書等について電子交付書類のプリントアウト版を確定申告書の添付書類として認めること ・三世代同居・近居に係る税制上の軽減措置の創設 ・子育て世帯に係る住宅改修等促進税制の創設 ・青色申告者の勤労性所得を正当に評価した事業主報酬制度を導入すること ・医療法人の法人税率の引下げ ・死亡保険金の相続税非課税限度額を引き上げること |
地方税関係 | ・テレワーク設備導入に係る課税標準の特例措置の拡充 |
税体系の抜本的改革を行う際に検討することとされた項目(抜) | |
国税関係 | ・家庭の教育費負担の軽減(特定扶養控除制度の拡充等) ・介護費用に係る所得控除制度の創設 ・地方法人2税を含めた法人実効税率のあり方についての検討 ・社会保険診療報酬等に係る消費税のあり方の検討 |
地方税関係 | ・個人住民税の充実確保 ・均等割の税率の引上げ ・個人住民税の負担分任の性格を踏まえた諸控除の見直し ・法人実効税率のあり方について、消費税を含む抜本的改革のなかで十分検討すること ・国と地方の税源配分の抜本的な見直しによる地方税の拡充強化 ・地方消費税の拡充による偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築 |
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