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コラム2013年11月18日 【税実務Q&A】 自社開発・自社利用のソフトウェア(2013年11月18日号・№523)

税実務Q&A
No.191 法人税>減価償却
自社開発・自社利用のソフトウェア
 公認会計士緑川事務所 公認会計士 杉野剛史

 我が社の販売管理に使用するためのソフトウェアを、自社で開発しています。このソフトウェアの開発に要した費用について、税務上の処理を教えてください。

 ソフトウェアの開発に要した費用は、一定の場合を除き、無形固定資産として資産計上し、耐用年数に応じて減価償却する必要があります。
1.企業会計との相違  企業会計上は、将来の収益獲得や費用削減が確実である時に限り、ソフトウェアの開発に要した費用を資産として計上する(『研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針』11)とされており、資産として計上できる場合を限定しています。
 一方、税務上では、将来の収益獲得または費用削減にならないことが明らかな場合を除き、資産として計上する(法基通7-3-15の3(2)括弧書)とされており、損金として計上できる場合を限定しています。
 この点で、両者の取り扱いが異なりますので留意が必要です。
2.開発に要した費用の範囲  具体的には、次の費用が、ソフトウェアの開発に要した費用として資産計上の対象となります(法令13八、54①二、法基通7-3-15の2)。
・製作等に要した原材料費、労務費及び経費の額
・製作したソフトウェアを事業の用に供するために直接要した費用
 特に、集計・配賦が必要な費用については、事前の対応が必要となる場合があります。例えば、労務費については、開発に要した時間を基準に費用を集計することが考えられますが、そのためには、プロジェクトの開始以降、メンバー毎に時間集計を行っておく必要があります。
3.取得原価に算入しないことができる費用  取得原価に算入しないことができる費用は、次にあげるものに限られます(法基通7-3-15の3)。
イ 製作計画の変更等により、いわゆる仕損じがあったため不要となったことが明らかであるものに係る費用
ロ その利用により将来の収益獲得または費用削減にならないことが明らかであるもの
ハ 製作等のために要した間接費、付随費用等で、その合計額が少額(その製作原価のおおむね3%以内の金額)であるもの
4.耐用年数及び減価償却方法  自社利用ソフトウェアの耐用年数については、研究開発目的のものは3年、その他の目的のものは5年とされています(耐令別表第三、第六)。
 ご質問のソフトウェアは、研究開発目的で使用されるものではないため、5年間の定額法で減価償却を行います(法令48①四)。

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