会計ニュース2009年08月31日 有給休暇引当金、ポイント引当金、リストラ引当金等も検討対象に追加(2009年8月31日号・№320) ASBJ、引当金に関する論点の整理を公表へ
有給休暇引当金、ポイント引当金、リストラ引当金等も検討対象に追加
ASBJ、引当金に関する論点の整理を公表へ
企業会計基準委員会(ASBJ)は9月1日にも、「引当金に関する論点の整理」を決定する方針だ。9月8日に公表し、11月9日まで意見募集を行う予定。引当金に関する会計基準を策定するうえで、定義や認識要件などの論点を整理している。新たに有給休暇引当金、ポイント引当金、リストラクチャリング引当金なども検討対象に加えている。
引当金の認識要件等の見直しを踏まえる 日本の会計基準では、「企業会計原則」注解18で引当金の認識要件および具体例が示されている。IFRSでは、IAS37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」で引当金について定めているが、平成17年6月に公表したIAS37号改訂案において、認識要件および測定方法について新たな提案を示しており、平成21年中に新たな基準が確定される予定となっている(ただし、さらなる見直しの検討の可能性もある)。
このため、今回公表される予定の論点整理では、引当金に関する会計基準の見直しを検討するにあたって、引当金をどのような場合に計上(認識)するか(認識要件)
金額をどのように決定するか(測定)という論点を示したものである。
論点としては、大きく(1)定義と範囲、(2)認識要件、(3)測定、(4)開示の4つが挙げられている。
負債性引当金のみを検討対象 まず、(1)に関しては、引当金に関する会計基準の適用対象を決定するために、定義および基準の適用範囲を明確にするための検討を行っている。いわゆる負債性引当金のみを検討対象とし、負債に該当するかどうかに着目して対象を決定することが考えられるとしている。また、他の会計基準で取り扱われる項目については、基準の適用範囲から除外することが考えられる。たとえば、退職給付引当金、工事損失引当金、資産除去債務である。
(2)では、国際的な会計基準における取扱いおよびその動向を踏まえ、引当金の認識要件の見直しの要否の検討を行っている。これまでの実務慣行や国際的な会計基準の動向を踏まえたうえで、引当金の認識要件について見直しの要否を検討する必要があると考えられるとしている。
環境修繕引当金等が検討対象に また、「企業会計原則」注解18に例示されている引当金およびわが国における実務慣行や国際的な会計基準とのコンバージェンス等の観点から検討に含めるべきと考えられるその他の引当金について、負債に該当するかどうかという観点からの検討が行われている。
たとえば、製品保証引当金、売上割戻引当金、返品調整引当金、賞与引当金、工事補償引当金、退職給付引当金、債務保証損失引当金、損害補償損失引当金については負債に該当するため、論点整理の検討対象となる。なお、修繕引当金・特別修繕引当金については、負債に該当しないため、検討の対象外とされている。
また、注解18には例示されていないが、役員退職慰労引当金、リストラクチャリング引当金、有給休暇引当金、訴訟損失引当金、環境修復引当金、ポイント引当金なども検討の対象とする方向だ。
国際会計基準では蓋然性要件を削除 (2)に関する論点としては、前述の引当金の認識要件のほかに蓋然性要件を維持するかどうかが挙げられている。わが国の会計基準および現行の国際的な会計基準では、引当金の認識要件の1つとして、発生の可能性が高いという要件(蓋然性要件)を設けている。しかし、IAS37号改訂案では、この蓋然性要件を削除することが提案されている。IAS37号改訂案の今後の動向も踏まえ、蓋然性要件を維持するかどうかについて、検討するとしている。
(3)では、①測定の基本的な考え方、②現在価値への割引、③期待値方式が論点として挙げられている。
①では、わが国の会計基準においては、引当金の測定に関する基本的な考え方は明記していないが、国際的な会計基準では、期末日時点で決済または第三者への移転のために合理的に支払う金額という考え方が検討されている。この点に関して、将来において負債を決済するために必要となると見積られる金額を基礎とするという考え方との優劣などを検討するとしている。
②では、わが国の会計基準においては、退職給付引当金や資産除去債務について現在価値への割引を行う定めが別個に設けられているが、引当金の現在価値への割引に関する包括的な定めはない。また、割引に関する定めを設けるとした場合には、信用リスク等の反映や事後測定における取扱いなどの論点も生じる。こうした点を含めて、引当金の測定における現在価値への割引の取扱いを検討している。
③では、IAS37号改訂案によれば、引当金の測定値を見積る方法を、生起し得る複数のキャッシュ・フローをそれぞれの確率で加重平均した金額(期待値)による方法に一本化し、最も生起する可能性が高い単一の金額(最頻値)による方法を削除することが提案されている。単一の債務に関する引当金の測定を期待値方式のみとすることについては、測定の信頼性や実行可能性等の観点から懸念を示す意見もある。このため、IAS37号の最終的な改訂の動向にも留意しつつ、引き続き検討するとしている。
不確実性の内容などの開示を拡充 (4)の開示については、IAS37号では、引当金や偶発負債について、金額または時期に関する不確実性の内容を含む開示のほか、開示が不可能な場合および開示する必要がない場合の定めも置いている。このため、不確実性に関する情報の開示がどのようになされるべきか、あるいは、実務上開示が困難な場合の定めを置くかなど開示の拡充について検討することが考えられるとしている。
ASBJ、引当金に関する論点の整理を公表へ
企業会計基準委員会(ASBJ)は9月1日にも、「引当金に関する論点の整理」を決定する方針だ。9月8日に公表し、11月9日まで意見募集を行う予定。引当金に関する会計基準を策定するうえで、定義や認識要件などの論点を整理している。新たに有給休暇引当金、ポイント引当金、リストラクチャリング引当金なども検討対象に加えている。
引当金の認識要件等の見直しを踏まえる 日本の会計基準では、「企業会計原則」注解18で引当金の認識要件および具体例が示されている。IFRSでは、IAS37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」で引当金について定めているが、平成17年6月に公表したIAS37号改訂案において、認識要件および測定方法について新たな提案を示しており、平成21年中に新たな基準が確定される予定となっている(ただし、さらなる見直しの検討の可能性もある)。
このため、今回公表される予定の論点整理では、引当金に関する会計基準の見直しを検討するにあたって、引当金をどのような場合に計上(認識)するか(認識要件)
金額をどのように決定するか(測定)という論点を示したものである。
論点としては、大きく(1)定義と範囲、(2)認識要件、(3)測定、(4)開示の4つが挙げられている。
負債性引当金のみを検討対象 まず、(1)に関しては、引当金に関する会計基準の適用対象を決定するために、定義および基準の適用範囲を明確にするための検討を行っている。いわゆる負債性引当金のみを検討対象とし、負債に該当するかどうかに着目して対象を決定することが考えられるとしている。また、他の会計基準で取り扱われる項目については、基準の適用範囲から除外することが考えられる。たとえば、退職給付引当金、工事損失引当金、資産除去債務である。
(2)では、国際的な会計基準における取扱いおよびその動向を踏まえ、引当金の認識要件の見直しの要否の検討を行っている。これまでの実務慣行や国際的な会計基準の動向を踏まえたうえで、引当金の認識要件について見直しの要否を検討する必要があると考えられるとしている。
環境修繕引当金等が検討対象に また、「企業会計原則」注解18に例示されている引当金およびわが国における実務慣行や国際的な会計基準とのコンバージェンス等の観点から検討に含めるべきと考えられるその他の引当金について、負債に該当するかどうかという観点からの検討が行われている。
たとえば、製品保証引当金、売上割戻引当金、返品調整引当金、賞与引当金、工事補償引当金、退職給付引当金、債務保証損失引当金、損害補償損失引当金については負債に該当するため、論点整理の検討対象となる。なお、修繕引当金・特別修繕引当金については、負債に該当しないため、検討の対象外とされている。
また、注解18には例示されていないが、役員退職慰労引当金、リストラクチャリング引当金、有給休暇引当金、訴訟損失引当金、環境修復引当金、ポイント引当金なども検討の対象とする方向だ。
国際会計基準では蓋然性要件を削除 (2)に関する論点としては、前述の引当金の認識要件のほかに蓋然性要件を維持するかどうかが挙げられている。わが国の会計基準および現行の国際的な会計基準では、引当金の認識要件の1つとして、発生の可能性が高いという要件(蓋然性要件)を設けている。しかし、IAS37号改訂案では、この蓋然性要件を削除することが提案されている。IAS37号改訂案の今後の動向も踏まえ、蓋然性要件を維持するかどうかについて、検討するとしている。
(3)では、①測定の基本的な考え方、②現在価値への割引、③期待値方式が論点として挙げられている。
①では、わが国の会計基準においては、引当金の測定に関する基本的な考え方は明記していないが、国際的な会計基準では、期末日時点で決済または第三者への移転のために合理的に支払う金額という考え方が検討されている。この点に関して、将来において負債を決済するために必要となると見積られる金額を基礎とするという考え方との優劣などを検討するとしている。
②では、わが国の会計基準においては、退職給付引当金や資産除去債務について現在価値への割引を行う定めが別個に設けられているが、引当金の現在価値への割引に関する包括的な定めはない。また、割引に関する定めを設けるとした場合には、信用リスク等の反映や事後測定における取扱いなどの論点も生じる。こうした点を含めて、引当金の測定における現在価値への割引の取扱いを検討している。
③では、IAS37号改訂案によれば、引当金の測定値を見積る方法を、生起し得る複数のキャッシュ・フローをそれぞれの確率で加重平均した金額(期待値)による方法に一本化し、最も生起する可能性が高い単一の金額(最頻値)による方法を削除することが提案されている。単一の債務に関する引当金の測定を期待値方式のみとすることについては、測定の信頼性や実行可能性等の観点から懸念を示す意見もある。このため、IAS37号の最終的な改訂の動向にも留意しつつ、引き続き検討するとしている。
不確実性の内容などの開示を拡充 (4)の開示については、IAS37号では、引当金や偶発負債について、金額または時期に関する不確実性の内容を含む開示のほか、開示が不可能な場合および開示する必要がない場合の定めも置いている。このため、不確実性に関する情報の開示がどのようになされるべきか、あるいは、実務上開示が困難な場合の定めを置くかなど開示の拡充について検討することが考えられるとしている。
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