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プレミアム税務2019年08月12日 地裁判決で問われる個別否認規定の意義(2019年8月12日号・№799) 個別的否認規定の存在を無視した一般的否認規定の適用拡大に懸念の声

地裁判決で問われる個別否認規定の意義
個別的否認規定の存在を無視した一般的否認規定の適用拡大に懸念の声

法法132条の2の適用を巡り原告敗訴の東京地裁判決は、個別的否認規定があっても常に一般的否認規定を適用すると言っているに等しいとし、同条の適用拡大に懸念。
組織再編後の事業や従業員の移転を一部容認した30年度税制改正との整合性や、原告の事業の一部を成す100%子会社の繰越欠損金引継ぎを不可とすることに疑問の声。
 本誌796号(7頁参照)では、ヤフー・IDCF事件に続き法人税法132条の2により否認を受けた事案の裁判で6月27日、東京地裁が原告敗訴の判決を下したことをお伝えしたところだ。
 判決では、被合併法人の繰越欠損金の引継ぎ制限を規定した法人税法57条3項について、「一般的否認規定の適用が排除されているとはいえない」「同項の規定が一般的否認規定の適用を排除するものと解されない限り、一般的否認規定が適用されることを予定しているものと解される」旨の判断が示されているが、そのような規定を置くことや解釈が通常は考えられない中、実務家の間では「これでは個別的否認規定があっても常に一般的否認規定を適用すると言っているに等しい」として、132条の2の適用が広がりかねないことへの懸念が高まっている。
 また東京地裁では、原則として被合併法人の欠損金は合併法人に引き継がれることを規定した法人税法57条2項について、「合併による事業の移転及び合併後の事業の継続を想定して、被合併法人の有する未処理欠損金額の合併法人への引継ぎという租税法上の効果を認めたものと解される」との考え方が示されているが、平成30年度税制改正では従業者引継要件や事業継続要件が緩和され、組織再編後の完全支配関係にある法人の事業や従業員の移転は、適格要件を損なわないとされたところ。二審ではこの改正と裁判所の判断の整合性にも注目が集まることになろう。
 このほか、本件で問題となった原告の100%子会社の事業が原告の事業と一体となり原告のビジネス全体を構成していたのであれば、子会社で発生した繰越欠損金を原告が使うことは何ら問題ないとの指摘や、「事業上の目的」の判定時点を「取締役会で合併契約の承認決議された日」とした原告に対し裁判所が「そのような限定をすることは相当でない」としていることについても、合併契約後の事情変更により132条の2が規定する不当性(法人税負担を不当に減少させる結果となること)の要件を満たすことがあるということになりかねないとして、疑問を呈する声が上がっている。

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