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解説記事2021年03月22日 最新判決研究 土地の売買契約途上に売主側に相続が開始した後に売買契約解除がされた場合の相続財産の種類と仮装等の有無(2021年3月22日号・№875)

最新判決研究
土地の売買契約途上に売主側に相続が開始した後に売買契約解除がされた場合の相続財産の種類と仮装等の有無

東京地裁令和2年10月29日判決(平成30年(行ウ)第422号)
 筑波大学名誉教授・弁護士 品川芳宣

一、事実

(1)甲(被相続人)は、小金井市所在の土地(以下「本件土地」という。)をM社に対し22億7600万円で売り渡し(以下「本件売買契約」という。)、当該売買契約途上の平成26年10月2日死亡した。甲の相続人である妻A、養女X1(原告)、長男の子X2(同)、同X3(同)、次男B、三男X4(原告)、長女X5(同)(以上の者を以下「本件相続人ら」といい、X1〜X5を「Xら」という。)は、甲を相続し(以下「本件相続」という。)、平成27年7月30日、本件売買契約は解除されたものとして、本件相続の相続財産は本件土地であり、その価額を相続税評価額の9億2617万円であるとし、当該金額を基に相続税(以下「本件相続税」という。)の申告をした(以下「本件申告」という。)。
 これに対し、所轄税務署長は、平成29年1月31日、本件相続の相続財産は受領した手付金と売買残代金請求権であるとする各更正(以下「本件各更正」という。)と本件売買契約の解除は仮装であるとして重加算税の各賦課決定(以下「本件各賦課決定」といい、本件各更正と併せて「本件各更正等」という。)をした。Xらは、本件各更正等を不服として、前審手続を経て、国(被告)に対し、当該各処分の取消しを求めて本訴を提起した。
(2)本件における上記以外の主な事実関係は、次のとおりである。
① 平成26年5月21日 甲とM社は、T社の立会の下、覚え書を取り交わし、本件土地を売買する旨合意した。
② 平成26年5月29日 甲は、本件相続人らの立会いの下、T社の媒介により、本件売買契約を締結した。本件売買契約には、M社が手付金として3億円を支払い、甲が区画整理事業13街区の仮換地先全てに使用収益開始の通知を受け、かつ、甲が仮換地上に現に存立している建物の収去義務を履行したときに、残代金全額19億7600万円を支払うこととするほか、本件土地の所有権は、農地法5条の届出が受理された後、残代金の支払等を条件として甲からM社へ移転することとする旨の定めがある。また、甲は、M社と協定書を取り交わし、等価交換方式として、M社が本件土地上に建設するマンションの一部(以下「本件マンション」という。)を本件売買契約の売買代金をもって購入する旨の協定(以下「本件協定」といい、本契売買契約と併せて「本件売買契約等」という。)を締結した。
③ 平成26年6月3日 甲とM社は、本件土地のうち5地目が畑につき農地法5条1項6号の届出をし、その後、同日付で受理通知書が交付された。
④ 平成26年6月13日 本件売買契約に基づく手付金3億円がN銀行K支店の甲名義の口座に振り込まれた。また、同日、本件土地について、権利者をM社とする所有権移転仮登記(以下「本件仮登記」という。)がされた。
⑤ 平成26年10月2日 甲が死亡した。
⑥ 平成26年11月28日 本件相続人らの遺産分割協議が整い、本件土地に係る各人ごとの持分が確定した。
⑦ 平成26年12月1日 本件相続人らとM社は、要旨次のとおりの確認書(以下「本件確認書」という。)を取り交わした。
  本件売買契約等について、次の及びのとおり解除原因が存すること、並びに本件売買契約等が既に解除されたものであることを確認する。
  本件区画整理事業の進捗に遅れが生じたこと等により、本件売買契約等が定める解除原因が遅くとも平成26年9月末の時点で発生しており、本件売買契約等は、本件相続が開始する以前において既に解除されたものと認められること。
  本件相続人らの遺産分割協議がいまだ整わず、M社が本件マンションの建築確認を取得しても、速やかにM社を売主、相続人を買主とする売買契約を締結することは困難であるから、本件売買契約等に定める解除原因が現時点においても発生していると認められること。
⑧ 平成26年12月1日 M社は、本件仮登記について、同年9月30日付け解除を原因とする抹消登記手続をした。
⑨ 平成27年1月9日 Xら及びBは、M社との間で、売主を同人ら、買主をM社として、それぞれ本件土地の各共有持分に係る売買契約(以下「本件持分売買契約」といい、同契約に係る契約書を「本件持分売買契約書」という。)を締結した。その売買代金の合計額は22億7100万円であり、当該売買代金がXら及びBの各預金口座に入金された。
⑩ 平成27年7月30日 本件申告の申告書に添付された同月21日付の事情説明書(以下「本件事情説明書」という。)には、平成26年9月21日、本件売買契約等の解除意思が本件相続人らで最終的に確認され、同月25日、T社の代表取締役TとM社のKと話し合いを行い、同月末日で本件売買契約等を解除する旨を表明した旨が記載されていた。

二、争点と当事者の主張

1 争  点
 本訴における争点は、次のとおりである。
(1)本件相続税の課税対象となる財産は本件土地か、本件売買契約に係る売買残代金請求権か
(2)本件相続税の課税対象となる財産を本件売買契約に係る売買残代金請求権として相続税の課税をすることが信義則に反するか否か
(3)本件相続税の課税対象となる財産が本件土地であったとした場合の本件土地の評価
(4)本件売買契約に係る手付金相当額は、本件相続税の課税価格の計算上控除すべき債務か否か
(5)重加算税の賦課の適否

2 国の主張
(1)相続開始前に被相続人を売主として土地の売買契約が締結され、その履行完了前に相続が開始した場合には、売主の相続人は、その土地の所有権と売買契約に係る債権債務関係を相続することになる(民法896)ところ、売主にとって売買契約に係る土地の所有権の実質が売買代金債権を確保するための機能を有するにすぎないと認められるような場合には、相続税の課税財産となるのは、売買契約の対象である土地ではなく、当該契約に係る売買残代金請求権となる。また、申告期限前の契約解除については、やむを得ない事情がある場合にのみ、課税上影響を受けることになるが、本件の事実関係に照らすと、やむを得ない事情が存しないことは明らかである。
(2)本件では、U税理士らが平成27年7月14日にS税務署において、本件売買契約が甲によって解除されているという前提で相続税評価を行ってもよいか相談したものであるところ、同署の担当者が、本件売買契約が解除されたものとして相続税の申告を行ってよいと回答した事実はない。
(3)仮に本件相続に係る課税財産が本件土地であったと解した場合であっても、本件土地の評価に当たっては、評価通達の定めによることが相当とは認められない特別の事情が存在するから、本件土地の価額は、本件売買契約及びその後の本件持分売買契約上の価額である。
(4)本件確認書をみても、既に受領している手付金を本件確認書締結後に返還すると記載されているのであるから、手付金の返還義務は、本件相続人らとM社との合意として、本件相続人らが、本件確認書の作成後、すなわち同日以後に負うものというべきである。
(5)Xらが、実際には本件相続開始前に合意解除されていなかった本件売買契約について、合意解除があった旨記載した本件確認書及び本件事情説明書を作成したことは、存在しない事実を存在するかのように装う仮装行為であり、Xらは、その仮装したところに基づき本件申告書を提出したことに該当する。

3 Xらの主張
(1)本件相続開始時には、既に本件売買契約は甲によって解除されていたから、本件相続税の課税対象となる財産は、本件売買契約に係る売買残代金請求権ではなく、本件土地となる。
(2)Xらの依頼を受けたU税理士らは、平成27年7月14日、M税務署において、本件売買契約書、本件確認書等を提出し、本件売買契約が甲によって解除されているという前提で本件相続税の評価を行ってよいか相談したところ、税務署員からは、「いいとも、悪いとも言えない。そちらの判断でやったらいいのではないですか。」と伝えられ、U税理士は、この返答を受けて、甲による解除が認められたと判断した。このようなことは、信義則に反する課税であり、許されない。
(3)本件においては、評価通達の定めによる価格と、実際の売買価格との差が大きいという事実は、公知の事実であって、画一的処理が納税者間の公平を害するものとはいえない。本件土地の評価額は、評価通達の定めによる価格とすべきである。
(4)本件売買契約の解除が甲によるものであれば、解除の効力は平成26年9月末日に発生しているから、本件売買契約に係る手付金3億円の返還債務は、甲の債務となる。
(5)甲は、本件売買契約等について、解除日を平成26年9月末日とする合意解除をしており、Xらによる事実の仮装は存在しない。したがって、Xらに対し、重加算税を賦課することはできない。

三、判決要旨

請求棄却。

1 認定事実


 (略)

2 本件相続税の課税財産(争点(1)(3))
(1)本件確認書には、本件売買契約等が本件相続の開始する以前において既に解除されたものであると認められる旨記載されており、M社は、平成26年12月1日、本件仮登記について、同年9月30日付け解除を原因とする抹消登記手続をしている。
 しかしながら、M社はマンション開発事業等を営んでいる東京証券取引所市場第一部上場企業であり、本件売買契約等のような巨額な契約を合意解除する場合には、書面によるのが通常であると考えられるところ、本件確認書に先立ち、本件売買契約等の解除に関する正式な書面は作成されていない。そして、M社の担当者であるKが本件確認書を締結することについて本件りん議書の起案をしたのは、本件相続開始後の平成26年11月27日であり、M社の社長の決裁を得たのは同月28日である。また、本件相続開始の後においても、M社は、モデルルーム工事の発注の決裁等を行い、同月15日には近隣住民に対する説明会を開催するなど、本件事業を進行させている。さらに、本件りん議書に添付された本件確認M案においては、本件売買契約等を本日解除する旨記載され、解除原因についても、甲の遺産分割協議が整っていないことや相続税の納税が厳しいことといった本件相続開始後の事情が記載されているのみで、甲ではなく、本件相続人らが本件売買契約等を解除することを前提とした記載がされている。
 以上によれば、甲による本件売買契約等の合意解除の申入れがあったと認めることはできず、本件売買契約等は、本件確認書が締結された平成26年12月1日に、本件相続人らとM社との間で合意解除されたものと認めるのが相当である。
(2)本件土地については、本件相続開始前に、甲を売主、M社を買主とする本件売買契約が締結されたが、手付金3億円を除く売買残代金19億7600万円の支払が完了し、本件土地の所有権が甲からM社に移転する前に、本件相続が開始しており、本件相続人らは、本件土地の所有権と本件売買契約に係る売買残代金請求権を相続したことになる。
 そうすると、相続税法上、本件土地の所有権と本件売買契約に係る売買残代金請求権のいずれが本件相続により取得した財産に当たるかが問題となる。この点については、本件相続開始前に、既に本件土地のうち地目が畑の土地については農地法5条1項6号に基づく届出が受理されていたこと、本件土地について本件仮登記がされていたこと等に照らせば、本件売買契約において、売買残代金の支払又は指定保証機関が発行した保証書の交付があるまでに売主に本件土地の所有権が留保されたことの実質は、売買残代金債権を確保するための機能を持たせるためのものにすぎなかったとみるのが相当であるから、特段の事情のない限り、相続税法上、本件土地の所有権ではなく、本件売買契約に係る売買残代金請求権が本件相続により取得した財産に当たると解すべきである。
(3)次に、本件相続人らは、本件相続開始後の平成26年12月1日、本件売買契約を合意解除しているところ、これにより同契約の効力は遡及的に消滅することから、相続税法上の課税財産に影響がないかが問題となる。
 課税は、原則として私法上の法律関係に即して行われるべきであるが、恣意的な解除による税負担の不当な軽減を防止する観点から、国税通則法(以下「通則法」という。)23条2項3号及び同法施行令6条1項2号は、申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る契約が、解除権の行使によって解除され、若しくは契約の成立後に生じたやむを得ない事情によって解除され、又は取り消された場合に更正の請求をすることを認めている。このことからすれば、相続開始後の契約の合意解除については、法定の解除事由がある場合、事情の変更により契約の効力を維持するのが不当な場合、その他これに類する客観的理由に基づいてされた場合に、やむを得ない事情があるものとして相続税の課税関係に影響を及ぼすが、それ以外の場合には、相続税の課税関係に影響を及ぼさないと解するのが相当である。
(4)M社は、本件売買契約等を合意解除するに先立ち、平成26年11月28日、T社から、本件土地を相続した相続人がM社に対して本件土地を譲渡することを約する旨の、本件相続人らの署名押印がされた作成月及び作成日が空欄の本件日付空欄差入書と、本件相続人らの署名押印がされた本件持分売買契約書の各データを受領しており、本件相続人らは、最終的に、作成日付を本件売買契約等の合意解除をした日と同じく同年12月1日とする、本件日付空欄差入書と同内容の本件差入書を作成している。また、Tは、同年10月30日、本件相続人らの融資の相談のためM信金を訪れた際、本件売買契約等の解除後、新たに本件相続人らとM社で本件土地の売買契約を締結する旨の説明をしている。
 以上によれば、本件売買契約等の合意解除がされた平成26年12月1日の時点で、改めて本件相続人らとM社が本件土地の売買契約を締結することは確実であったと認められるから、本件相続における課税財産は、本件土地ではなく、本件売買契約に係る売買残代金請求権であると解するのが相当である。

3 信義則の適用(争点(2))
 Xらの主張によっても、税務相談の際の税務署員の返答は、「いいとも、悪いとも言えない。そちらの判断でやったらいいのではないですか。」というものであったのであり、何ら甲による解除を認めたものではなく、そもそもXらに甲による解除を前提とした本件相続税の申告が認められるとの信頼を発生させるものであったとはいえない。

4 手付金相当額の債務性(争点(4))
 本件売買契約の合意解除は、本件相続開始後の平成26年12月1日にされたものであるから、本件売買契約に係る手付金返還債務もそれ以降発生したものである。そして、前記のとおり、本件売買契約の合意解除による遡及効は、本件相続税の課税関係に影響を及ぼすものではないと解すべきであるから、手付金返還債務は、本件相続税の課税価格の計算上控除すべき債務には当たらない。

5 重加算税の賦課の適否(争点(5))
(1)本件相続税の申告の際には、本件確認書及び本件事情説明書が提出されているところ、本件確認書には、本件売買契約が本件相続開始前に既に解除されたものである旨記載されており、本件相続人らが署名押印した本件事情説明書には、同様の記載のほか、本件相続開始前の平成26年9月25日に、T及びX2がKと話合いを行い、同月末日で本件売買契約等を解除する旨を表明した旨が記載されている。しかし、本件相続開始前に本件売買契約の合意解除はされておらず、また、証拠によれば、同月25日にX2がKと話合いをした事実はなかったものと認めるのが相当であるから、上記本件確認書及び本件事情説明書の各記載は、事実に反するといわざるを得ない。
 証拠によれば、Tは、本件相続開始後、本件確認書の締結に先立ち、本件相続人らに対し、甲による本件売買契約の解除が認められた場合と認められない場合の本件相続税の額の違いについて説明をしたことがあると認められるところ、Tは、甲による本件売買契約の解除が存在しないことを認識していたものであるから、上記説明における「甲による本件売買契約の解除が認められた場合」とは、本件売買契約は本件相続開始前に解除されていないが、本件相続開始前に甲による解除がされた旨の申告をして、これが認められた場合であることを指すものと認められる。
 また、X2は、C企画の代表取締役であるところ、C企画は、平成26年9月3日、甲から本件売買契約等についての権利の行使や義務の履行の一切を委任され、同年11月5日、同月6日及び同月12日に近隣住民対象者への個別説明を行っており、さらに、X2は、同月15日の近隣説明会に主催者の立場で参加していたのであるから、X2は、本件売買契約の帰趨に強い関心を寄せる立場にあった。そして、甲の依頼を受けてKと交渉していたTは、甲が本件売買契約を合意解除したことはないことを認識していたものであり、TがX2に対し、甲の本件売買契約の解除の意思表示をした旨をX2に伝えることはなく、X2が本件被相続人の本件売買契約の解除がされたと認識していたこともないものというべきである。
 以上によれば、Xらは、甲による本件売買契約の合意解除が存在しないことを認識しながらも、甲の生前に本件売買契約の合意解除があったことを前提として、本件土地を課税財産とする内容の本件申告書を、これに沿う内容の本件確認書及び本件事情説明書を添付した上で提出したものと認められる。したがって、Xらは、本件売買契約が本件相続開始前に解除されたこと、すなわち、本件相続に係る課税財産が本件土地であることを仮装しており、本件相続税に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部を仮装し、その仮装したところに基づき本件申告書を提出したものと認められる。そうすると、Xらに対して重加算税を賦課することは、相当というべきである。
(2)次に、証拠によれば、X2以外のXらは、共同相続人であり3親等以内の親族であるX2に本件相続税の申告を一任し、X2と共同して本件申告書を提出していることが認められるところ、X2を除くXらに対して重加算税を賦課することは、相当というべきである。
 すなわち、通則法68条1項の重加算税の制度は、納税者が過少申告をするにつき隠ぺい又は仮装という不正手段を用いていた場合に、過少申告加算税よりも重い行政上の制裁を課すことによって、悪質な納税義務違反の発生を防止し、もって申告納税制度による適正な徴税の実現を確保しようとするものであるところ、納税者以外の者が隠ぺい仮装行為を行った場合であっても、それが納税者本人の行為と同視することができるときには、形式的にそれが納税者自身の行為でないというだけで重加算税の賦課が許されないとすると、重加算税制度の趣旨及び目的を没却することになることから、重加算税を賦課することができると解するのが相当である(最高裁平成18年4月20日第一小法廷判決・民集60巻4号1611頁参照)。
(3)なお、Xらは、国税当局がXらに対し、甲による本件売買契約の解除が認められるとの信頼を与えているにもかかわらず、これを裏切り、Xらの申告を否定した上で重加算税まで課すことは、信義則に反する課税であり、許されない旨主張するが、Xらの主張は、前記と同様の理由により、採用することができない。

四、解説

はじめに
 土地の売買契約の途上において売主又は買主に相続が発生することは、ままあることである。この場合、当該売主側又は当該買主側において、当該土地に関して相続財産の種類が何であるか、また、当該財産の価額をどのように評価するかが問題となる。問題となる最大の原因は、当該土地の売買価額と当該土地の評価通達が定める評価額(以下「相続税評価額」という。)との間に相当な(時には、大幅な)開差があることである。そのため、売主側にとっては、当該土地の相続税評価額によって相続税を申告(納付)したいと考えるであろうし、買主側にとっても考えは同じである。そのため、時には相続開始前後において、そのような有利な相続税の申告(納付)を行うための画策(仮装・隠ぺい)が行われることもありうる。
 本件においては、売主側に相続が発生し、上記のようなことが諸に問題となり、当該売買契約を解除するという法律上の形式を整え、相続財産を当該土地であるとして相続税の申告(納付)を行ったことの適否が問題となった。かくして、本訴においては、①相続税の課税対象となる相続財産の種類、②本件申告に際し税務署に相談したことに係る信義則の適用、③本件土地の評価、④手付金の債務性及び⑤重加算税の賦課の適否が争点として争われることになった。もっとも、これらの争点は、相互に関連するので、本稿では、①の問題を中心に、当該売買契約が解除された場合の課税上の効力及び重加算税の賦課要件(特に、一部の相続人が隠ぺい・仮装した場合)について解説することとする。

1 土地の売買契約途上に相続が開始した場合の相続財産の種類とその価額
(1)この問題の重要な先例として、東京地裁昭和53年9月27日判決(訟務月報25巻2号513頁)、東京高裁昭和56年1月28日判決(行裁例集32巻1号106頁)及び最高裁昭和61年1月28日判決(訟務月報33巻8号2149頁)(注1)がある。この事案では、市街地農地の売買につき、当該農地の相続税評価額2018万円余、売買価額4539万円余(支払済の手付金600万円、内金100万円)、残代金完済時に所有権移転という条件の下、当該所有権移転2週間前に売主が死亡した場合に、当該相続人が、当該相続財産は農地であり、その相続税評価額によって申告したところ、課税庁は、当該農地は売却済として売買価額で課税処分をしたため、当該課税処分の適否が争われた。
 前掲の一審判決は、当該相続財産は農地であるとして、当該課税処分を取り消したが、前掲控訴審判決は、相続財産が当該農地であることは認めたものの、本件には、相続税評価額を適用しない「特別の事情」があるとして、当該農地の「時価」は当該売買価額に相当する旨判示し、当該課税処分を適法と認めた。この控訴審判決は、裁判例上、評価通達6の趣旨に則り、相続財産の評価につき、相続税評価額によらない「特別の事情」を認めた初めてのケースである。
 かくして、前掲上告審判決は、「たとえ本件土地の所有権が売主に残っているとしても、もはやその実質は売買代金債権を確保するための機能を有するにすぎないものであり、上告人らの相続した本件土地の所有権は、独立して相続税の課税財産を構成しないというべきであって、本件において相続税の課税財産となるのは、売買残代金債権2939万円余(手付金・中間金として受領済みの代金が、現金、預金等の相続財産に混入していることは、原審の認定するところである。)と解するのが相当である」と判示して、結論において原審の判断を是認した。
 なお、買主側の裁判例については、浦和地裁昭和54年3月28日判決(訟務月報25巻7号1976頁)、東京高裁昭和55年5月21日判決(判例時報990号185頁)等を参照されたい(注2)。
(2)以上のような裁判例を踏まえ、国税当局は、土地の売買契約の途上で売主又は買主に相続が発生した場合のそれぞれの課税関係を次のように取り扱うとしている(注3)(注4)。
 「(1)売主に相続が開始した場合には、相続又は遺贈により取得した財産は、その売買契約に基づく土地の譲渡の対価のうち相続開始時における未収入金とします。
  (2)買主に相続が開始した場合には、相続又は遺贈により取得した財産は、その売買契約についての土地の引渡請求権等とし、その財産取得者の負担すべき債務は、相続開始時における未払金とします。
  (注1)買主に相続が開始した場合における上記(2)の土地の引渡請求権等の価額は、原則としてその売買契約に基づく土地の譲渡の対価の額によるものとしますが、その売買契約の日から相続開始の日までの期間が通常の売買の例に比較して長期間であるなどその対価の額が相続開始の日におけるその土地の時価として適当でない場合には、別途適切な売買実例などを参酌して評価した価額によるものとします。
  (注2)買主に相続が開始した場合において、その土地を相続財産とする申告があった場合には、それが認められます。
 この場合には、その売買契約に係る土地の引渡請求権等は相続財産としないほか、その土地の価額は、評価基本通達により評価した価額によることになります。」

2 納税義務成立後に契約解除した場合の税法上の効力
(1)国税の債権・債務関係は、納税義務の成立と税額の確定を経て成立する。納税義務は、税目によって異なるが、所得税であれば暦年の終了時に成立し(通法15②一)、相続税であれば相続等による財産の取得の時に成立する(通法15②三)。納税義務が成立すると、税務署長は、事情によって税額を決定して繰上請求をすることができる(通法38②)。また、税額の確定は、自動確定方式(例えば、源泉所得税)、申告納税方式(大部分の国税)又は賦課課税方式(例えば、加算税)による。
 納税義務の基となる各税の課税標準となる所得金額、財産の価額等は、私法上の経済取引、法律行為を前提にしているから、当該経済取引等が契約解除等によって消滅したら、原則として、当該所得金額等も消滅することになる。この場合、当該契約解除等が納税義務の成立前であれば、税法上も無条件に納税義務が消滅するが、納税義務の成立後であっても、法定申告期限前であれば、原則として、当該契約解除等に基づいて税額を確定して申告すれば足りると解されている(注5)。このことは、法定申告期限後の契約解除等による経済的成果の消滅については、税法上認められないことになるが、その例外もある。
(2)すなわち、東京地裁平成21年2月27日判決(判例タイムズ1355号123頁)(注6)は、相続税の期限内申告書を提出した後、当事者の合意により遺産分割をやり直して更正の請求等をした事案につき、当該更正の請求を認めるべき判示した。その判決理由は、①申告者が、更正請求期間内に、かつ、課税庁の調査時の指摘、修正申告の勧奨、更正処分を受ける前に、自ら誤信に気付いて、更正の請求をし、②更正の請求期間内に、新たな遺産分割の合意による分割内容の変更をして、当初の遺産分割の経済的成果を完全に消失させており、かつ、③その分割内容の変更がやむを得ない事情により誤信の内容を是正する一回的なものであると認められる場合のように、更正の請求期間内にされた更正の請求においてその主張を認めても、租税法律関係の安定、申告納税制度の趣旨・構造等を害する(背馳する)ことにはならない、というものである。この判決については、国も控訴を断念しているので、このような考え方が更正の請求の実務に定着して行くものと考えられる。
 しかしながら、前掲東京地裁判決に関しては、当時、通常の更正の請求期限が法定申告期限から1年に制限されていたので、租税法律関係の安定等に支障が生じることも少なかったのであろうが、現行のように5年に延期されている場合に、その期限内であれば、当事者の合意による契約解除の税法上の効力を認めるとするのは、余りに租税法律関係の早期安定を害するものと危惧される。かといって、前掲東京地裁判決に倣って「1年以内」と解することについても、現行では法的根拠を失っているだけに、説得力を失うことになる。よって、この問題は、今後も論争の的になるものと考えられる(注7)。
(3)他方、申告納税制度の下では、申告等による税額等に計算誤り等の事由があった場合に認められる通常の更正の請求とそれ以外の後発的事由に基づく更正の請求が認められている。前者については、当該国税の法定申告期限から5年以内に限られているが、後者については、その後に特定の事由が生じた場合に認められる(通法23①②)。この後発的事由に基づく更正の請求ができる一つの事由として、「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となつた事実に係る契約が、解除権の行使によつて解除され、若しくは当該契約の成立後生じたやむを得ない事情によつて解除され、又は取り消されたこと。」(通令6①二)が定められている。
 この規定の文言に従えば、不動産を譲渡した売主が、その譲渡所得を申告・納税した後、国税通則法23条1項に定める更正の請求期限内(法定申告期限から5年以内)に、買主の当該売買契約について解除権を行使したことによって当該譲渡所得が消滅した場合(通則法23②、通則令6①ニ参照)に、当該売主は、同条2項に基づく更正の請求はできないし、申告段階では、「当該申告書に記載した課税標準若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」(通則法23①柱書)に該当するわけでもないので、文理上は同条1項に基づく更正の請求もできないことになる。
 しかし、このような問題に関し、東京高裁昭和61年7月3日判決(税資153号9頁)は、次のように判示し、1項の請求期限以内に2項に定める事由が生じた場合には、1項に基づく更正の請求ができる旨解すべきであるとしている。また、この判決を支持する次のような見解(注8)もある。
 「同条第2項において、前記のように、同項による更正請求のできる期間の満了する日が同条第1項の更正請求のできる期間の満了する日よりも後でなければ第2項による更正の請求を認めないとした趣旨は、同条第1項の期限内であれば第1項による更正の請求が認められることによるものと解するのが相当であるから、同条第1項に規定する更正の請求のうち第1号の「課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことによって、税額が過大となった場合」のうちには同条第2項が規定する場合も含まれていると解するのが相当である。」
 しかしながら、このような考え方については、いくつか問題があるが、本稿では、それを論じることを省略する(注9)。

3 重加算税の賦課要件
(1)通則法68条1項は、過少申告加算税に代えて重加算税を課す要件として、「納税者がその国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装し、その隠蔽し、又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたとき」を定めている。この場合、「隠蔽又は仮装」の意義(解釈)が問題となるが、先例的な裁判例である和歌山地裁昭和50年6月23日判決(税資82号70頁)は、次のように判示している(注10)。
 「……不正手段による租税徴収権の侵害行為を意味し、「事実を隠ぺい」するとは、事実を隠匿しあるいは脱漏することを、「事実を仮装」するとは、所得・財産あるいは取引上の名義を装う等事実を歪曲することをいい、いずれも行為の意味を認識しながら故意に行なうことを要するものと解すべきである。」
 このような重加算税の賦課要件の解釈で問題となるのは、次の事項である。
① 税を免れようとする故意の要否
② つまみ申告等の消極的な不正工作
③ 「隠蔽又は仮装」の行為者の範囲(納税者本人に限定されるのか)
④ 納税義務成立後の不正工作
⑤ 刑事罰又は課税権の期間制限等の延長の場合の「偽りその他不正の行為」との関係
(2)上記の中で、本件では、③が問題となる。すなわち、通則法68条1項は、「……納税者が……隠蔽し、又は仮装し」と定めているところ、本件では、本件相続人が7名存するが、本判決で認定した「仮装行為」に加担したのは主としてX21人であったことが認められる。そうであれば、上記1項の規定上、X2のみに重加算税を賦課すれば足りるようにも解される。しかし、従前の裁判例では、重加算税の制度の趣旨に鑑み、本判決も引用している最高裁平成18年4月20日判決を始め多くの裁判例が、上記のような解釈を否定している。その中で、主要なものは、次のとおりである。
① 会社従業員が不正をした場合(大阪地裁平成16年9月29日判決・税資254号順号9760等)
② 家族又は使用人等が不正した場合(大阪地裁昭和36年8月10日判決・行裁例集12巻8号1608頁等)
③ 代理人である税理士が不正をした場合(最高裁平成18年4月20日第一小法廷判決・民集60巻4号1611頁等)
④ 会社役員が不正した場合(東京地裁昭和55年12月22日判決・税資115号882頁等)
⑤ 納税者本人の代理人、補助者等の立場にある者で納税者本人の身代りとなる者が不正した場合(長野地裁昭和58年12月22日判決・税資134号581頁等)
⑥ 被相続人が不正をした場合に、相続人がそれを利用した場合(大阪高裁昭和57年9月3日判決・税資127号733頁等)
 もっとも、これらの裁判例等の考え方にも、それぞれ問題があるが、それは別稿に譲る(注11)。

4 本件における「相続財産」の種類と「隠蔽又は仮装」の有無
(1)本件においては、甲とM社との間の本件土地の売買につき、①平成26年5月29日 本件売買契約が締結され、②平成26年6月3日 本件土地の地目畑について農地法上の届出が受理され、③平成26年10月2日 甲が死亡して本件相続が開始され、④平成26年11月28日 本件相続人らの遺産分割協議が整い、⑤平成26年12月1日 本件相続人らとM社との間で本件売買契約等が解除されたこと等を確認する本件確認書が取り交わされ、⑥平成27年1月9日 本件相続人らとM社との間で本件持分売買契約が締結され、当該売買代金が各人の口座に入金された、等というものである。
 かくして、本件相続人らは、本件申告にあたって、本件土地が相続財産であり、本件土地の価額は相続税評価額9億2617万円であるとした。これに対し、所轄税務署長は、本件相続の相続財産は受領済の手付金と売買残代金請求権の合計額22億7600万円として、本件各更正を行い、かつ、本件売買契約の解除は仮装であるとして、本件各賦課決定をした。かくして、本件では、上記各処分の適否が争われた。
 本判決は、前述のように、相続財産について、「本件売買契約の合意解除にやむを得ない事情があったと認めることはできないから、本件相続における課税財産は、本件土地ではなく、本件売買契約に係る売買代金請求権であると解するのが相当である。」と判示した。次いで、本判決は、前述のように、「X2以外のXらは、X2に本件相続税の申告を一任し、X2と共同して本件申告書を提出しているところ、X2を除くXらが本件相続税の申告を一任したX2は、共同相続人であり3親等以内の親族であって、本件相続税の申告に係るX2の仮装行為は、X2を除くXらの行為と同視することができるから、X2を除くXらに対して重加算税を賦課することも相当である。」と判示した。
(2)本判決の結論それ自体については、前述した従前の裁判例の動向等に照らし、それ程異論があるとも考えられないが、幾つかの問題点と注目すべき点がある。すなわち本判決は、相続財産に関しては、前述のように、通則法23条2項及び同法施行令6条1項2号が契約解除に関し「やむを得ない事情」が必要である旨定めているから、本件においてもそうであるとしているが、前条前項の規定は、前述したように、法定申告期限5年経過した後の後発的事由に基づく更正の請求の事由であるので、本件のような法定申告期限前の売買契約の合意解除があったとする場合(しかも、Xらは、合意解除は本件相続開始前と主張している。)に直接適用するのは適切とは考えられない。仮に、本件において真に法定申告期限前に契約解除があったとするならば、前述したように、法定申告期限前の契約解除等の効力が税法上も認められるとする解釈論があることや、広島地裁平成23年9月28日判決(平成22年(行ウ)第4号)(注12)が、不動産の売買契約途上に売主側が相続が発生し、売主側が手付金の倍返しによって当該売買契約を解除した事案につき、売主側が当該相続財産を当該不動産であるとして申告したことを適法と認めていること等についても、留意されるべきであると考えられる。
 また、本件における重加算税の賦課決定の適否であるが、本件相続開始後に本件相続人らとM社との間で取り交わされた本件確認書が本件の事実関係に照らし「仮装」であると認定されたものであるから、結局、本判決の結論のようになるものと考えられる。この場合、本件において「仮装」の事実をX2のみしか知らなかったとしても、前述した従前の裁判例に照らし、X2以外の本件相続人もその責を負うことになろう。ただし、その場合、「仮装」した行為者と他の「納税者」との関係が問題とされるところ、本判決がその関係について「共同相続人であり3親等以内の親族」であることを強調していることについては新たな判断であるとして注目される。
 そのほかの争点については、それぞれ論点があるが、紙幅の都合上省略する。

5 本判決の意義と問題点
 以上のように、本件においては、土地の売買契約途上において売主側に相続が発生し、かつ、相続開始後に当事者間で本件売買契約を解除する旨の本件確認書が取り交わされた場合に、相続財産の種類と評価及び本件確認書の内容が「仮装」であるか否かが争われたものである。結局、本判決は、前述のように、本件確認書にいう本件土地の契約解除には「やむを得ない事情」が認められず、かつ、当該契約解除は仮装であるとして、本件各更正等を適法と認めた。前述してきたように、土地等の不動産の売買契約途上において売主側等に相続が開始すると、その課税関係は複雑なものとなるが、本件では、その上に、課税上有利になるように、当該売買契約を解除(形式上)するという問題が生じているので、その課税関係を一層複雑なものとした。その点では、本判決は、類似の裁判例の中でも実務の参考になる。しかし、本判決は、その結論はともかくとして、その理由付けについては、前述したような問題を抱えている。
 なお、本件に即して論じなかったが、本件のような事実関係の下で、仮に本件売買契約が有効であるとして、相続財産が本件土地であるとした場合に、本件土地の価額を相続税評価額で算定できるか否かについては、議論を残すことになる。ともあれ、本件は、控訴されているようであるので、控訴審の行方に注目したい。
(注1)詳細については、品川芳宣「重要租税判決の実務研究 第三版」(大蔵財務協会 平成26年)806頁等参照。
(注2)これらの判例評釈については品川芳宣・税経通信35巻12号202頁等を参照。
(注3)庄司範秋編「相続税/贈与税 土地評価の実務 平成15年版」(大蔵財務協会 平成15年)158頁参照(なお、編者は、当時、東京国税局資産評価官を務め、著者は、いずれも資産評価官付の職員である。)。
(注4)そのほかの諸問題については、品川芳宣「財産(資産)評価の実務研究 第9回」資産承継2019年秋号158頁参照。
(注5)金子宏「租税法 第二十三版」(弘文堂 平成31年)945頁、品川芳宣「国税通則法の理論と実務」(ぎょうせい 平成29年)77頁、最高裁平成10年1月27日第三小法廷判決(税資230号152頁)、大阪高裁平成12年11月2日判決(同249号457頁)等参照。
(注6)評釈については、品川芳宣・本誌平成21年7月20日号、前出(注1)17頁参照。
(注7)前出(注5)「国税通則法の理論と実務」77頁等参照。
(注8)武田昌輔監修「DHC コンメンタール国税通則法」(第一法規)1441の3頁等参照。
(注9)詳細については、前出(注5)「国税通則法の理論と実務」79頁等参照。
(注10)その他の裁判例については、前出(注9)291頁、品川芳宣「附帯税の事例研究 第四版」(財経詳報社 平成24年)277頁等参照。
(注11)詳細については、前出(注9)299頁、前出(注10)「附帯税の事例研究 第四版」336頁等参照。
(注12)詳細については、前出(注1)842頁参照。

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