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プレミアム税務2021年06月04日 寡夫控除の所得要件を差別と主張も敗訴(2021年6月7日号・№885) 東京地裁「母子・父子世帯間の租税負担能力の差異等に鑑みたもの」と判断

  • 東京地裁(清水知恵子裁判長)は5月27日、寡婦控除にない寡夫控除の所得要件は性別による差別であり、憲法14条1項に違反するなどと主張して課税処分の取消しを求めていた納税者の請求を棄却。

 父子世帯の父親である原告は、自身が「寡夫」に該当することを前提に、所得税法81条に定める寡夫控除を適用し所得税等の確定申告をしたところ、所轄税務署長から、合計所得金額500万円以下という同条の所得要件を満たさず寡夫控除の適用は認められないとして課税処分を受けた。これに対し原告は、本件規定が所得税法2条1項30号イの「寡婦」にはない本件所得要件を設けていることは性別による差別であり憲法14条1項に反するとし、本件規定のうち本件所得要件に係る部分は無効であるから本件所得要件を満たさない原告にも寡夫控除を適用すべきと主張して、課税処分の取消しを求め提訴した。なお、本件は寡婦控除に寡夫控除と同じ所得要件が設けられた令和2年税制改正前の事案である。
 清水裁判長は以下のとおり判示し、原告の主張を斥けている。
 「租税法上の取扱いが性別によって異なっているという一事をもって、租税法の定立に関する総合的判断や専門技術的判断の必要性が変わるとは考えられず、立法府の裁量の尊重の必要性がなくなるとは考え難いのであって、租税法の分野における性別による取扱いの差異についても、最高裁昭和60年判決と同様のいわゆる合理性の基準を適用すべきである。」「本件規定の立法経緯によれば、寡夫については妻と死別又は離婚した後も従前の職業を継続するのが通常であることや高額の収入を得ている者も相当割合に上ることなどを踏まえて本件所得要件が設けられたのであるから、母子世帯の母親と父子世帯の父親との間の租税負担能力の差異等に鑑みたものであることは明らか」「扶養親族のある寡婦のうち基準超過層にあるものについて、これを寡夫控除の対象から除外する旨の立法的手当てを行わず、母子世帯と父子世帯の相対的な租税負担能力の差異等を重視した制度を維持することにも、相応の合理性があったということができる。」「こうした状況を踏まえると、基準超過層の母子世帯の母親に係る平均年収が父子世帯の父親のそれを上回ったとする近年の統計や、これを踏まえた令和2年税制改正によって扶養親族のある寡婦につき本件所得要件が設けられたことを考慮しても、同税制改正前の本件規定における本件区別の態様が立法目的との関連で著しく不合理であったということはできない。」

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