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税務ニュース2022年04月28日 みずほ銀高裁判決機に文理重視求める声(2022年5月2日号・№929) 再認識された“裁判官次第”で結論が180度変わるリスク

  • CFC税制の適用の是非を巡りみずほ銀行が逆転勝訴した控訴審判決をきっかけに、一部の実務家から「裁判所は文理解釈を重視して予測可能性を担保するべき」との声。
  • 当期利益への支配力の有無といった裁判官のモノの見方次第で法令の適用が左右されることを危惧。

 既報の通り、本件の一審では、「租税回避の目的も実態もない本件にCFC税制を適用すべきでない」とのみずほ銀行の主張を東京地裁が「同税制の適用の可否判断はあくまで文理解釈によるべき」として排斥したのに対し、東京高裁は、「同行が各子SPCの当期純利益から剰余金の配当等を受け得る支配力は存在しない」「客観的に租税回避の事態が生じていると評価すべき事情も認められない」などとして同税制を適用すべきでないと判断した(本誌923号40頁参照)。
 しかし、実はCFC税制による合算課税がなければ、劣後ローンの利息分だけ日本の課税は減少している。劣後ローンの利息は、結局のところ、みずほ銀行が資本性の証券で調達するに当たり投資家に支払っている資金調達コストであるため、仮に同行が自ら同様の資金調達をしていたとすれば、それは配当であって、損金算入はできていなかった。しかし、本件では、ケイマンの子会社で優先出資証券を発行し、そのためのコストとして劣後ローンの利息を支払うことで、同行は自らが同様の資金調達をしていた場合よりも課税所得を減らしている。このため、CFC税制により利息相当のケイマン法人の当期利益を合算してもおかしくはない、との意見も聞かれる。
 また、東京高裁は、当期利益に対する「支配力」という概念を持ち出し、「優先出資証券に配当されているので、みずほ銀行にはそのような支配力はない」としている。しかし、支配力があったからこそ、優先出資証券に分配して普通株式には分配しないというアレンジができた、と言うことも可能だろう。東京高裁は、本スキームが租税回避に該当するかどうかを判断基準にしていないと述べているが、一部の専門家からは「ほとんどそれに近い(金融業界で認められてきたスキームであり、租税回避ではないから認めた)」との指摘も聞かれる。
 今回の高裁判決のように、スキームの目的等によって措置法施行令を適用できなくするという理屈が採用されるとなると、今後も裁判官のモノの見方次第で結論が180度変わるという事例が出てくる可能性がある。こうした中、一部の実務家からは「裁判所は文理解釈を重視して予測可能性を担保するべき」との声が上がっている。

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