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会社法ニュース2023年03月31日 花王がサステナビリティ開示を早期適用(2023年4月3日号・№973) 重要なサステナビリティ項目として気候変動と人的資本を選択

  • 花王が、1月31日に施行された改正開示府令を早期適用し、「サステナビリティに関する考え方及び取組」を開示。改正開示府令に基づく開示を行った初の事例に。

 1月31日に施行された改正開示府令は原則として「2023年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等」から適用されるが、施行日(2023年1月31日)以後に提出される有価証券報告書等からの早期適用が可能とされている。こうした中、12月決算の花王が3月24日に提出した有価証券報告書で、今回の改正により記載欄が新設された「サステナビリティに関する考え方及び取組」を開示した。花王は、「サステナビリティに関する考え方及び取組」を開示した初めての企業となる。
 開示内容を見ると、まずサステナビリティ全般の開示については、必須の記載事項とされている「ガバナンス」「リスク管理」のみならず、「ガバナンス」「リスク管理」「戦略」「指標及び目標」のすべてを記載している。
 個別のテーマでは、「ガバナンス」と「リスク管理」の枠組みの中で重要と判断したサステナビリティ項目を開示することになるが、花王は「気候変動」「人的資本」の2つのテーマを選択している。
 このうち「気候変動」については、TCFDに沿った「ガバナンス」「リスク管理」「戦略」「指標及び目標」の4つの分野に分けて開示がされている。ただし、このうち「ガバナンス」と「リスク管理」については、全般的な開示の「ガバナンス」と「リスク管理」を参照しており、共通する内容を繰り返し記載しないよう工夫が見られる。また、記載内容を補完する詳細情報については、「2023年5月に発行予定の「花王サステナビリティレポート 2023」を参照ください。」と、将来発行する予定のサステナビリティレポートを参照している。これは、金融庁が改正開示府令案へのパブコメへの回答として示した「有価証券報告書の記載内容を補完する詳細な情報については将来公表予定の任意開示書類を参照することも考えられる」旨の見解(No.238参照)を踏まえたものと思われる。
 「人的資本」については、「ガバナンス」として「グローバル人財情報システムによる人財情報の活用、グローバル共通のOKR(Objectives(達成目標) and Key Results(主要な成果)の略称)・等級制度・評価制度・教育体系・報酬ポリシーによる人財マネジメント・育成の強化等」グローバルな人財戦略を打ち出している点、「戦略」として社員エンゲージメントを重視している点などが注目されよう。

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