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税務ニュース2025年04月04日 役員就任要件は株主総会決議で充足(2025年4月7日号・№1069) 法人版事業承継税制特例措置、役員変更登記遅れや失念の場合も適用可

  • 令和7年度税制改正で法人版事業承継税制の特例措置の役員就任要件が緩和、事業承継者の3年役員従事要件がなくなり贈与直前で役員に就任していれば特例適用可。
  • 役員就任要件は株主総会決議で充足、登記の遅れや失念などで役員変更登記完了が贈与日の後になった場合も特例適用可。

 令和7年度税制改正により「法人版事業承継税制の特例措置」に係る役員就任要件が緩和された。具体的には、贈与日まで引き続き3年以上にわたり役員であることが必要であるという役員従事要件がなくなり、贈与日の直前において役員に就任していればよいことになった(改正措置法70条の7の5②六ヘ)。なお、この役員について改正措置法70条の7の5第2項第六号ヘが規定する「役員その他の地位として財務省令で定めるもの」は、会社法第329条第1項に規定する役員と定められている(措規23条の9⑨、23条の12の2⑩)。そして会社法第329条第1項では、「役員(取締役、会計参与及び監査役をいう。〔以下略〕)及び会計監査人は、株主総会決議によって選任する。」と規定されている。
 ところで、実務上一般的に株主総会決議により役員(取締役など)が新たに選任された場合には、株主総会議事録を作成したうえで、その議事録および必要書類などをもって法務局で役員変更登記(株主総会決議日に新たに役員に就任した旨の登記)を申請することになる。この役員変更登記が完了するまでには1~2週間ほどの時間を要することが多い。また申請書類に不備があったり大型連休を挟むような場合には、登記完了までに1か月以上かかることもある。もし役員就任が贈与を実施する直前であれば、役員変更登記の完了が贈与日の後になる可能性もあるほか、中小企業によっては役員変更登記を失念してしまっているケースもあるだろう。この点に関し中企庁に確認をしたところ、会社法所定の規定に沿って役員に就任していれば、「贈与の直前で役員に就任している」という要件を充足し、役員変更登記の失念などにより役員変更登記の完了が贈与日の後ろになった場合でも法人版事業承継税制の特例措置を適用することができることが確認されている。もっとも、後継者が新たに役員に就任する旨の株主総会決議および株主総会の議事録作成を会社法所定の規定に沿って実施する必要があるほか、役員変更登記の失念などにより役員変更登記の完了が贈与日の後ろになってしまったような場合には、その事情や経緯などの時系列を書面で記録に残しておくことがベターといえそうだ。

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