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解説記事2025年11月10日 ニュース特集 証明書類2回不提出で、更正すべき理由なし処分(2025年11月10日号・№1098)

ニュース特集
東京局、更正の請求の3か月以内処理割合の改善が必要に
証明書類2回不提出で、更正すべき理由なし処分


 所得税等に係る更正の請求の3か月以内処理割合の目標値(95%)をクリアするため東京国税局が、2回目の提出期限までに請求人等が証明書類を提出しなかった場合、直ちに更正すべき理由がない旨の通知を行うこととしていることがわかった。3か月以内に処理できない理由の大部分が「提出書類等不備」であることへの対応だ。また、同局は、税理士関与がある場合や請求人の携帯電話番号を把握している場合、電話により証明書類の提出を求めることも可能としている。本特集では、東京局が令和7年2月に発出した事務連絡に基づき、提出書類等に不備がある場合の更正の請求の処理手順をQ&A形式で確認する。

R6事務の3か月以内処理割合は96.2%
Q
 更正の請求の3か月以内処理割合の状況を教えてください。
A

 財務省は10月31日、「令和6事務年度 国税庁実績評価書」を公表しました。国税庁実績評価実施計画は、更正の請求の3か月以内処理件数割合を測定指標に設定しており、目標値は95%とされています。令和6事務年度の更正の請求については、45万3,000件が処理され、3か月以内の処理件数割合は96.2%でした(参照)。過去10年をみても96.2%は最も低い割合となっています。
 なお、実績評価書では、3か月以内に処理できなかったものの多くは、添付(証拠)書類等に不備があり、その補正等の対処に時間を要したものと指摘されています。

(参考)国税通則法施行令6条2項

 更正の請求をしようとする者は、その更正の請求をする理由が課税標準たる所得が過大であることその他その理由の基礎となる事実が一定期間の取引に関するものであるときは、その取引の記録等に基づいてその理由の基礎となる事実を証明する書類を法23条3項の更正請求書に添付しなければならない。その更正の請求をする理由の基礎となる事実が一定期間の取引に関するもの以外のものである場合において、その事実を証明する書類があるときも、また同様とする。

R6事務上期の状況を踏まえ事務連絡発出
Q
 東京局は3か月以内処理割合を改善する必要があったようですね。
A

 上記のとおり、令和6事務年度の更正の請求に係る3か月以内処理割合の目標値は95%とされていますが、東京局では、令和6事務年度上期(令和6年7月~12月)における所得税等の更正の請求の処理状況から、目標値クリアに向けた対応が必要と判断したもようです。
 同局個人課税課は、令和6事務年度上期において更正の請求を3か月以内に処理できなかった理由の大部分が「提出書類等不備」であったとし、令和7年2月に3か月以内処理割合を95%以上にすることを目的とした具体的な処理手順を示す事務連絡を発出しました。
 当該事務連絡では、3か月以内処理割合を改善するために、個人課税(第1)部門統括国税調査官(総括統括官)または業務センター等の担当主任国税管理官による適切なマネジメントの下で更正の請求に係る処理手順を徹底するほか、必要な事務量を投下して、更正の請求の早期処理を促進するとしています。


電話で証明書類の提出を求める場合も
Q
 提出書類等不備がある場合の具体的な処理手順は?
A

 上記の事務連絡では、更正の請求に係る事実を証明する書類(証明書類)が添付されていない、または証明書類に不備がある場合について、以下の手順で処理するとしています。
(1)添付漏れ等がある場合は、請求人等に対して相当な期間を定めて証明書類の提出を求める文書を送付することとしているが、税理士が関与している場合や請求人等の携帯電話番号を把握している場合などは、電話により証明書類の提出を求めることとして差し支えない。
(2)上記(1)により文書または電話で証明書類の提出を求めたが、請求人等から提出期限までに提出がなかった場合は、直ちに「書面書類の提出について(更正の請求用【2回目】)」の送付を行う。
(3)上記(1)および(2)を行った結果、2回目の提出期限までに請求人等から証明書類の提出がなかった場合は、直ちに「更正すべき理由がない旨の通知」の決議書を作成し、請求人等に対して「更正すべき理由がない旨の通知」を送付する(次頁参照)。


必要経費追加等の理由附記文例
Q
 書類提出を求める書面、処分通知書の理由附記の内容は?
A

「書面書類の提出について(更正の請求用【2回目】)」には、証明書類の2回目の提出期限とともに、その期限までに提出がない場合は、更正すべき理由がない旨の通知を行うことが記載されています(下掲参照)。
 処分の通知書への理由附記については、担当者が参考とする「理由附記文例」が作成されており、「必要経費の追加」(次頁参照)、「給与所得の申告年分誤り」、「寄附金控除の追加」に係る文例が示されています。なお、当該「理由附記文例」は、事実を証明する書類の提出がない更正の請求の処理に限り使用されます。

○理由附記文例:事実を証明する書類の提出がない場合(必要経費の追加)

 あなたは、令和X年X月X日に、事業所得の金額の計算上、必要経費の申告漏れがあったため、所得金額を過大に計上していたことを理由として、令和X年分の所得税及び復興特別所得税の更正の請求書(以下「本件更正の請求書」といいます。)を提出しています。
 この更正の請求は、その理由の基礎となる事実が一定期間の取引に関するものであるため、国税通則法施行令第6条第2項の規定により取引の記録等に基づいて請求の理由の基礎となる事実を証明する書類を添付しなければなりません。
 しかしながら、本件更正の請求書には、あなたの事業所得の所得金額が過大であることを証明する書類(以下「証明書類」といいます。)の添付がないことから、令和X年X月X日及び令和X年X月X日の2回にわたり文書で、証明書類の提出を求めましたが、令和X年X月X日現在、証明書類の提出がありません。
 したがって、証明書類の添付がないところにより、調査した結果、更正すべき事実が確認できないことから、国税通則法第23条第1項第●号の国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことを認めることはできず、本件更正の請求書に基づく更正の請求に対してその更正をすべき理由はありません。

一般調査担当者等から審理補助者を指名
Q
 更正の請求処理の進行管理等に係る総括統括官の役割は?
A

 審理事務担当者等または業務センターの処理担当者に対しては、所得税等の更正の請求の処理が3か月以内となるよう、更正の請求書の提出日から処理までの期間を考慮した上で、各事案等の進捗などを適切に管理するとともに、速やかな処理を行うことが指示されています。
 総括統括官は、審理担当者等における管理が適切かどうかを随時確認するとともに、早期の審理着手と計画的な処理が可能となる体制を整備するため、令和7年2月以降の当面の間、必要に応じて、内部事務担当者または一般調査担当者から審理担当者とは別に審理補助者を指名しているもようです。


弾力的に職員を配置して順次処理
Q
 更正の請求の早期処理に係る業務センターの取組は?
A

 業務センターの担当主任国税管理官には、グループ内の協働処理やグループ間の繁閑調整を機動的かつ弾力的に行い、事案の進捗に応じて適切に事務量を投下する旨が指示されています。また、東京局は、令和7年分の確定申告期の取組方針として、更正の請求書は確定申告期に多く提出があることから、事務の繁閑に応じて弾力的に職員を配置するなど、確定申告期間中においても順次処理を実施するとしています。

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