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税務ニュース2026年08月28日 ベトナム問題がOECD・共通理解の死角に(2026年8月31日号・№1136) グローバル・ミニマム課税のGIR、ベトナムで現地申告の可能性

  • 初回GloBE情報申告書の提出期限が迫る中、多くの日本企業が進出するベトナムがOECDの「共通理解」に現時点で不参加。OECDはベトナム当局と協議を続けるも、9月末の申告期限までの参加は不透明。

 多国籍企業を対象に実効税率を15%以上とするグローバル・ミニマム課税(第2の柱)制度の初回申告となる「GloBE情報申告書(GIR)」の提出期限が迫り、企業の対応が本格化している。各国で電子ポータルの整備や自動的情報交換の枠組み「多国間権限ある当局間合意(MCAA)」の有効化が遅れる中、OECDは2026年5月18日に「共通理解(Common Understanding)」文書を公表している(1123号参照)。同文書は、セントラルファイリング(一括提出)の準備ができている国(日本を含む)で期限までにGIRが提出され、かつ進出先国で「GIR通知」が行われた場合、各国の国内法の範囲内でローカルファイリング(現地国での個別提出)義務に係る罰則を免除するか執行を猶予するとしている。
 公表後、ギリシャ、バハマ、北マケドニアがこの合意に参加し、スロバキアも条件付きで加わるなど、参加国が増えているが、2026年8月25日現在、ベトナムが参加していない。ベトナムの国内法は、2024年の対象会計年度からGIRのローカルファイリングを企業に要求している。また、ベトナム進出法人の情報だけでなく、他国グループ会社も含めたGIR全体の提出や、現地のローカル財務基準による提出を求めており、未提出の場合にはペナルティを科すという建付けを変更していない。
 本誌取材によると、OECD事務局は、「ルール上、MCAAに参加せずにローカルファイリングを求めること自体はデフォルトの仕組みとして可能」としつつも、「GIRで規定されている以上の情報や異なるフォーマットを求めるべきではない」と釘を刺している。また、所得合算ルール(IIR)を導入している国であっても、他国のIIRが適用されるなどの理由で自国のIIRが非アクティブな場合は、全体GIRを要求すべきではないとの考えを示している。
 OECDは現在、ベトナム当局と直接コンタクトを取っているが、日本のGIRの申告期限である9月末までに「共通理解」への参加表明が実現するかどうかは微妙な情勢だ。参加が見送られれば、日本で一括提出を行ったとしてもローカルファイリングの義務が免除されず、現地法人によるGIR等の申告が必要となる可能性が高い。その場合、現地当局が要求するデータフォーマット等への適合性など固有の要件を事前に確認し、対応する必要がある。

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