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税務ニュース2026年08月28日 ネットの不具合で申告に間に合わずも(2026年8月31日号・№1136) 税理士が構築したネット環境で発生、代替手段の検討が可能

  • ネットワーク環境の不具合により、申告期限を過ぎてしまった場合、「災害その他やむを得ない理由」に該当するか争われた裁決(大裁(所)令7第15号)。
  • 審判所、税理士が構築した環境下で発生したものであり、代替手段の検討など、申告期限までに申告できなかったといえるだけの具体的な事情はなし。請求人の請求を棄却。

 現状の確定申告においては、ほとんどのケースで電子申告ソフトの利用が必須となっているが、時にはネットワーク環境の不具合も生じることがあろう。このようなネットワーク環境の不具合により、申告期限が過ぎてしまった場合、「災害その他やむを得ない理由」(通則法11条)に該当するか争われた裁決事例が明らかとなった。
 請求人は、税務代理を委任した税理士が電子申告ソフトを利用していたが、インターネット通信が徐々に遅延するとともに、一時的な遮断を併発する事象が発生したと主張。インターネット通信の不具合を原因とする不可抗力によるものであり、過失はないとした。実際、その不具合は、令和6年2月19日から同年3月16日までの間に、税理士が電子申告ソフトを使用した際に、複数回発生しており、原因は、パソコン設備のルーター(ネットワーク機器)とUTM(セキュリティ機器)との相性の問題によるものであった。
 審判所は、本来、顧客から委任を受けた税理士は業務の遂行に当たって必要な環境を整備しておくべきところ、インターネット通信の不具合は、税理士が使用するパソコン設備のルーターとUTMとの相性の問題が原因で発生したものであるから、税理士が構築した環境下で発生したものであり、外部で生じた通信の途絶によるものではなかったと指摘。しかも、不具合は令和6年2月19日以降、複数回発生しており、税理士は自らが電子申告に使用するネットワーク環境に不具合が生じていることを認識していたといえ、不具合が発生したことを踏まえて、再発生の防止をするために必要な対処や代替手段の検討及び確保、あるいは不具合が発生していることを考慮しての速やかな申告書の作成及び送信を行ってもなお、法定申告期限までに申告書を提出することができなかったといえるだけの具体的な事情は見当たらないとした。したがって、客観的にみて税理士に申告等の行為ができない事情が存していたとは認められない以上、請求人において「災害その他やむを得ない理由」により法定申告期限までに申告書を提出することができなかったということはできないとした。

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