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税務ニュース2026年10月16日 投資下限額判定に圧縮記帳は関係なし(2026年10月19日号・№1142) 大胆な投資促進税制、税務上は圧縮記帳後の金額が取得価額も

  • 大胆な投資促進税制、原則として補助金との併用可。ただし、法人税法上の圧縮記帳の適用を受けた場合は、圧縮記帳後の金額が税務上の取得価額に。
  • ただし、税制の適用要件である投資下限額の判定は、対象設備等の取得価額の合計を基準に判断。補助金の控除は行わず。

 令和8年度税制改正で創設された大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)については、補助金側で規制がない限り、本税制と補助金との併用は可能となっている(本誌1127号4頁参照)。ただし、法人税法上の圧縮記帳の適用を受けた場合には、圧縮記帳後の金額が税務上の取得価額となる。また、国税庁が9月4日に公表した租税特別措置法関係通達(法人税編)の一部改正でもその旨が明らかにされている(措通42の12の7−3)。
 この圧縮記帳を受けた設備等の場合、実務上の疑問点として生じているのが、大胆な投資促進税制の適用要件とされている「投資下限額」と「投資利益率(ROI)15%の計算」との関係だ。
 まず、投資下限額については、大企業の場合は35億円以上、中小企業等の場合は5億円以上とされている。投資下限額についても、圧縮記帳後の取得価額で算定するのかが問題となる。この点、経済産業省は、本税制が対象とする投資規模(事業や設備投資プロジェクトの規模)を客観的に測る観点から、グロスの投資額で投資額を判定することが合理的であるとし、投資下限額の判定については、対象となる設備等の「取得価額の合計」を基準として判断する旨を明らかにしている。したがって、補助金の有無やその額による控除は行わないで判定することになる。なお、余談だが、投資下限額は、「特定生産性向上設備等」の対象設備に限定して判断する。例えば、投資計画の中に「特定生産性向上設備等」に該当しないトラックなどの車両・運搬具については投資下限額の判定から除外する。
 また、大胆な投資促進税制では、ROIが15%以上との要件があり、ROIについては、「(営業利益+減価償却費)÷設備投資額」で算定することとされている。この点、経済産業省によれば、ROIは、投資計画が本税制の対象として十分な収益性を有するかを確認するための要件であり、補助金の有無によって分母が変動することは妥当ではないとしている。このため、ROI15%以上の判定に用いる分母の「設備投資額」についても、対象投資計画に係る設備等の取得価額の合計を用いるものとし、補助金相当額の控除は行わないとしている。

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