紛争・賠償2026年03月02日 危険運転、11類型に拡大 速度・アルコール数値新設 現行基準も維持、法改正へ 提供:共同通信社

政府が今国会に提出予定の自動車運転処罰法改正案で、危険運転致死傷罪の処罰類型を現行の8から11に拡大する方向で調整していることが2日、政府関係者への取材で分かった。高速度は数値で線引きする新類型を設定する。数字だけにとらわれない現行類型も維持する。「アルコールまたは薬物の影響」とする類型は、アルコールに関する内容を分離して数値基準を追加する。ドリフト走行も対象に加える。
危険運転致死傷罪は2001年の創設時に対象とされたのは5類型だった。今回は法制審議会(法相の諮問機関)が2月に答申した要綱に基づく。
要綱では、高速道路など最高時速60キロ超では60キロ超過、一般道といった最高60キロ以下では50キロ超過が対象。飲酒は、体内アルコール濃度が血液1ミリリットルにつき1・0ミリグラム以上か、呼気1リットル中0・5ミリグラム以上で適用する。
政府関係者によると、要綱を踏まえて速度の数値基準を明示する。ただ同じ高速度でも、急カーブを曲がりきれないような事故の場合、数値基準で捉えられる危険性とは質的に異なるとして、現行の「進行を制御することが困難な高速度」との類型を維持する。アルコールにも数値基準を設けるため、摂取量などの記載がない薬物の規定とは切り離す。
危険なドリフト走行やウイリー走行に適用できるよう「殊更にタイヤを滑らせたり、浮かせたりして進行の制御が困難な走行」を処罰する類型も新設する。
危険運転致死傷罪は悪質でも法定刑の軽い「過失運転」と扱われた被害者遺族らが法制度を非難する事例が相次ぎ、改正が重ねられてきた。
政府は今後、改正案の細部を詰め、与党の審査を経た上で閣議決定して国会に提出する方針。
危険運転致死傷罪
1999年に東名高速道路で飲酒運転のトラックが乗用車に追突し女児2人が死亡した事故などを機に、2001年施行の改正刑法で新設。14年に自動車運転処罰法が新たに施行され、自動車運転過失致死傷罪と共に刑法から移った。飲酒や高速度、信号無視などを対象とし、最高刑は死亡事故で拘禁刑20年。悪質事故を単なる「不注意」ではなく「故意」と捉える考えを軸とする。犯罪白書によると、24年に検挙されたのは844人。
(2026/03/02)
(本記事の内容に関する個別のお問い合わせにはお答えすることはできません。)
人気記事
人気商品
関連商品
-

-

団体向け研修会開催を
ご検討の方へ弁護士会、税理士会、法人会ほか団体の研修会をご検討の際は、是非、新日本法規にご相談ください。講師をはじめ、事業に合わせて最適な研修会を企画・提案いたします。
研修会開催支援サービス -















