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不動産登記2026年10月24日 重要土地取得、許可制導入 外国政府や軍関係者認めず 政府、規制法改正案決定 提供:共同通信社

 政府は23日、安全保障上重要な施設周辺の土地取引規制を強化する土地利用規制法改正案を閣議決定し、衆院に提出した。ドローン攻撃で著しく機能を阻害される可能性がある自衛隊基地などの周囲約千メートルや、無人の国境離島を「規制区域」に指定し、土地取得に国による事前許可制を導入する。外国政府や外国軍関係者らへの所有権移転は原則として認めない。今国会での成立を目指す。
 法改正の背景には、ロシアによるウクライナ侵攻で無人機を使った「新しい戦い方」が顕在化したことがある。木原稔官房長官は記者会見で、重要施設周辺の土地に無人機が秘密裏に集積され「施設攻撃の拠点に利用されるリスクが高まっている」と述べ、対応する必要性を強調した。
 現行法は「特別注視区域」に指定した重要施設周辺で、一定面積以上の土地などを売買する際に事前届け出を義務付けている。現時点で全国に150カ所ある。改正案は、首相が特別注視区域から規制区域を指定することができると定める。
 規制区域で許可なく取引した場合は、無効として不動産登記は受け付けない。違反した場合は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金を科す。外国政府の情報収集活動への協力義務を負う者に加え、外国政府、軍関係者らが実質的に支配する法人の土地取得も認めない。
 合併などで不許可の要件に該当することになった法人には、国が1年以内に第三者に譲渡するよう命令する。譲渡されなかった場合は、国が裁判所に競売を申し立てる。
 土地の利用状況を把握するため、内閣府職員による立ち入り調査制度も創設する。必要に応じて警察も立ち入り調査し、施設の機能を阻害する行為を探知した場合は、是正措置を求めるよう首相に申し出る。
 「注視区域」として周辺の土地利用を規制する重要施設に皇居、国会議事堂、首相官邸などを追加する。

 恣意的な法運用に懸念 規制強化、ドローン理由

 政府は自衛隊基地を含む安全保障上重要な施設周辺での土地取引の規制強化に乗り出す理由として、外国勢力などによる「ドローン攻撃」を挙げた。重要施設周辺で取引の多い中国の動向が念頭にあるのは間違いない。土地利用規制法改正案は、土地の利用方法に関する規制から、土地取得そのものの規制に踏み切る形となり、政権の恣意的な運用への懸念が残る。
 内閣府が2024年度の重要施設周辺や国境離島での外国人や外国法人による土地・建物の取得を調査したところ、計3498件に上った。国・地域別では、中国が半数近い1674件だった。利用中止の勧告や命令を出した事例はなかった。
 小野田紀美外国人共生担当相は23日の記者会見で、近年の戦闘でドローンの利用が主流となった現状を踏まえ「防衛関係施設がいったん攻撃を受ければ、取り返しのつかない事態となりかねない」と問題提起した。
 現行法は、21年の成立時に、立憲民主、共産両党が「私権制限に関わる」などと反対する中、採決が強行された経緯がある。改正案は、規制をさらに強化し「攻撃の未然防止」を理由に土地の取得段階で規制する内容を盛り込んだ。
 改正案では、土地取得を不許可とする対象に「施設を損壊する恐れがあると認めるに足りる相当の理由がある者」を挙げた。国会審議では、その判断基準に加え、憲法上保障された財産権や平等権との整合性に対する政府側の説明が問われる。

 土地規制改正案ポイント

 土地利用規制法改正案のポイントは次の通り。
 一、ドローン攻撃で著しく機能を阻害される自衛隊基地などの周囲約千メートルや、無人国境離島を規制区域に指定。
 一、規制区域の土地の所有権移転は国の事前許可が必要。不許可取引は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金。
 一、外国政府や軍関係者らへの所有権移転は原則として認めず。
 一、合併などにより不許可要件に該当した法人には、国が1年以内に第三者へ譲渡するよう命令。

 土地利用規制法

 土地利用規制法 安全保障上重要な施設の周辺や、国境離島での土地利用を規制する法律。外国資本による自衛隊基地周辺などの土地取得に対する懸念から整備され、2022年に全面施行された。重要施設は自衛隊や米軍施設、空港、原発が対象で、指定されると政府が土地所有者の氏名や国籍などを調査。施設機能への妨害行為には中止勧告、命令を出すことができる。より重要度の高い施設や離島は「特別注視区域」に指定し、一定面積以上の売買に事前届け出を義務付けた。

(2026/10/24)

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