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税務ニュース2003年12月10日 自民党税調・住宅ローン減税、固定資産税負担水準などが大きな論点 与党間では基礎年金引き上げの財源で対立

 自民党税制調査会が12月9日に開催され、部会要望重点項目について検討した。今回示された項目のうち、マル政事項(政策的問題として検討する事項)については、11日から15日にかけて検討が行われる。今後、大きな論点となるのは住宅ローン減税、固定資産税の負担水準引き下げ、基礎年金引き上げの財源、三位一体の改革について。三位一体の改革に関する部分以外は今週中にもほぼ決定する方向。与党税制改正大綱は17日になる見込みだ。
住宅ローン減税は財務省が譲らず
 住宅ローン減税については、今年末で切れる現行制度で手当てされている年間50万円(10年間で500万円)の単純延長と縮減を主張する財務省との間で議論が分かれている状況だ。財務省は、現行制度を存続させることになれば、約1兆円の減収になることから強く反対。結論には至っていない状況だ。
大都市だけ負担水準の引き下げを
 固定資産税の負担水準に引き下げについては、経済界が少なくとも大都市に限っての見直しを求めているが、総務省側は難色を示しており、議論は平行線をたどっている。
自民党は定率減税廃止に否定的
 厚生労働省から示されている基礎年金の国庫負担を2分の1に引き上げることに伴う財源措置については、公明党が定率減税の廃止を打ち出しているが、定率減税は景気対策の関連で導入された経緯があり、景気はまだ完全に回復していないといった理由により、自民党は否定的だ。今回に限っては、公的年金等控除及び老年者控除の見直しに伴う約2,000億円で手当てすることを求めている。
税源移譲はたばこ税
 三位一体改革における税源移譲ついては、政府税制調査会が12日に総会を開催し、たばこ税を配分することを打ち出す模様だが、最終的な自民党税調の結論は来週以降に持ち越される状況だ。

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