会計ニュース2003年12月22日 会計士協会・産業再生法に基づく監査上の取扱いを公表(2003年12月22日号・№048) 「再生計画の策定支援及び検証について」や組織再編税制のレポートも公表
会計士協会・産業再生法に基づく監査上の取扱いを公表
「再生計画の策定支援及び検証について」や組織再編税制のレポートも公表
日本公認会計士協会は12月10日、「産業活力再生法に基づく会計監査に係る監査上の取扱い」を公表した。また、12日には「再生計画の策定支援及び検証について(中間報告)」や「組織再編税制の国際的側面について」も公表された。
認定事業者特有のリスクに配慮が必要
産業活力再生特別措置法(産業再生法)は、認定事業者に半期及び事業年度終了後三か月以内に、公認会計士又は監査法人の監査を受けたB/S及びP/Lを添付して主務大臣に半期報告及び年次報告を行うことを義務付けている。そこで、産業再生法の適用により監査を行う場合に留意すべき事項について取りまとめられることとなった。監査報告書の文例も示されている。
本取扱いでは、認定事業者においては、減損の兆候がある固定資産を有していることが考えられることから、平成16年3月31日以後終了する事業年度に係る財務諸表から早期適用が認められている減損会計の早期適用の検討が必要としている。また、繰延税金資産の回収可能性の判断に当たっては、慎重な対応が必要としている。さらに、認定事業者は継続企業の前提に問題があるケースも多いことから、監査人は、継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるか否かを慎重に判断しなければならないとしている。
組織再編税制の在り方が提案される
また、12日には、経営研究調査会研究報告第20号「再生計画の策定支援及び検証について(中間報告)」及び租税調査会研究報告第10号「組織再編税制の国際的側面について」も公表された。
前者は、昨今、民事再生法・会社更生法といった法的手続による再生若しくは私的な再生に際し策定される再生計画に公認会計士が何らかの形で関与するケースが増加していることから、公認会計士の実務に役立つよう、再生計画策定の留意事項や作業手順、検証方法等を取りまとめ、中間報告として公表されたもの。今後は、公認会計士が当該業務を実施する際のチェックリスト等に関する調査研究を行った後、最終報告を取りまとめる予定。
後者は、平成13年度の税制改正で導入された組織再編税制の国際的側面の取扱いに関する実務的な問題点を整理した上で、今後の我が国の組織再編税制の在り方について検討したもの。海外においては株式及び現金の両方を対価とする買収・再編が頻繁に行われているが、我が国の組織再編税制上、現金の交付がある場合は原則として非適格となってしまう等の問題点を指摘するとともに、外国における取引慣習を考慮すべきであるといった提案を行っている。また、参考情報として米国の取扱いも検討されている。
「再生計画の策定支援及び検証について」や組織再編税制のレポートも公表
日本公認会計士協会は12月10日、「産業活力再生法に基づく会計監査に係る監査上の取扱い」を公表した。また、12日には「再生計画の策定支援及び検証について(中間報告)」や「組織再編税制の国際的側面について」も公表された。
認定事業者特有のリスクに配慮が必要
産業活力再生特別措置法(産業再生法)は、認定事業者に半期及び事業年度終了後三か月以内に、公認会計士又は監査法人の監査を受けたB/S及びP/Lを添付して主務大臣に半期報告及び年次報告を行うことを義務付けている。そこで、産業再生法の適用により監査を行う場合に留意すべき事項について取りまとめられることとなった。監査報告書の文例も示されている。
本取扱いでは、認定事業者においては、減損の兆候がある固定資産を有していることが考えられることから、平成16年3月31日以後終了する事業年度に係る財務諸表から早期適用が認められている減損会計の早期適用の検討が必要としている。また、繰延税金資産の回収可能性の判断に当たっては、慎重な対応が必要としている。さらに、認定事業者は継続企業の前提に問題があるケースも多いことから、監査人は、継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるか否かを慎重に判断しなければならないとしている。
組織再編税制の在り方が提案される
また、12日には、経営研究調査会研究報告第20号「再生計画の策定支援及び検証について(中間報告)」及び租税調査会研究報告第10号「組織再編税制の国際的側面について」も公表された。
前者は、昨今、民事再生法・会社更生法といった法的手続による再生若しくは私的な再生に際し策定される再生計画に公認会計士が何らかの形で関与するケースが増加していることから、公認会計士の実務に役立つよう、再生計画策定の留意事項や作業手順、検証方法等を取りまとめ、中間報告として公表されたもの。今後は、公認会計士が当該業務を実施する際のチェックリスト等に関する調査研究を行った後、最終報告を取りまとめる予定。
後者は、平成13年度の税制改正で導入された組織再編税制の国際的側面の取扱いに関する実務的な問題点を整理した上で、今後の我が国の組織再編税制の在り方について検討したもの。海外においては株式及び現金の両方を対価とする買収・再編が頻繁に行われているが、我が国の組織再編税制上、現金の交付がある場合は原則として非適格となってしまう等の問題点を指摘するとともに、外国における取引慣習を考慮すべきであるといった提案を行っている。また、参考情報として米国の取扱いも検討されている。
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