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会計ニュース2004年06月07日 病院会計準則改正案がパブコメ募集中(2004年6月7日号・№069) 退職給付会計やキャッシュ・フロー計算書が導入される

病院会計準則改正案がパブコメ募集中 
退職給付会計やキャッシュ・フロー計算書が導入される


 厚生労働省は5月27日、「病院会計準則の改正(案)」を公表し、意見を募集している。病院会計準則の改正は昭和58年の改正以来、実に20年ぶり。意見募集は6月28日まで。

会計ビッグバンを取り込む
 「病院会計準則の改正(案)」は昨年9月5日に公表された「病院会計準則見直し等に係る研究」の研究報告書に示された「病院会計準則の見直しについての基本的考え方(参考)」を踏まえて、取りまとめられたもの。この20年間の企業会計の発展には目覚しいものがあるため、企業会計と病院会計準則との乖離は大きいものとなった。両者の乖離を可能な限り少なくするために病院会計準則においても、企業会計における会計ビッグバンの成果を取り込むこととなった。そこで、金融商品会計・研究開発費会計・退職給付会計といったいわゆる新会計基準が導入されるとともに、キャッシュ・フロー計算書も導入され、また、補助金の繰延や附属明細表の充実等が提案されている。これにより、他施設との比較が容易になるとともに、金融機関からの資金調達が円滑になることが期待されている。

企業会計とのずれは?
 「病院会計準則の改正(案)」は、かならずしも病院会計準則を企業会計に完全一致させることを目的とするものではないことには注意が必要だ。まず利益処分計算書(または損失処理計算書)が廃止されることとなった。これは、病院会計準則が施設会計であることから、施設としての病院には配当等の利益処分が予定されていないということを理由とするもの。同様の理由で、企業会計における「資本の部」は「純資産の部」と表示されている(貸借対照表原則注解注9)。  
 また、ファイナンス・リース取引については、「通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行う」とされている(貸借対照表原則注解注12)。企業会計において所有権移転外ファイナンス・リース取引は、売買処理が原則とされつつも、注記処理を条件に賃貸借処理が例外的に認められており、その例外処理の廃止をめぐって喧喧諤諤の論争が繰り広げられている。それを尻目に企業会計に先んじて一気に国際的対応が図られることとなる。
 その他、附属明細表における給与費明細表・本部費明細表等企業会計では求められていない開示事項が掲げられている他、B/Sの表示科目名も企業会計と若干異なる等の違いについても留意する必要がある。
 なお、厚生労働省では、施設会計である病院会計準則とは別に、医療法人の会計基準についても、今後、検討していくとしている。

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