解説記事2013年06月24日 【税制改正解説】 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の解説(上)(2013年6月24日号・№504)
税制改正解説
社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の解説(上)
根本浩之
Ⅰ はじめに
平成24年8月22日に公布された「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律(平成24年法律第68号)」(以下「抜本改革法」という。)は、急速な少子高齢化や社会経済状況が大きく変化する中で、世代間及び世代内の公平性が確保された社会保障制度を構築することにより支え合う社会を回復することが我が国の直面する重要な課題であることに鑑み、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指す観点から、消費税法を改正し、消費税収の使途を明確化するとともに、平成26年4月と平成27年10月の2回にわたる消費税率引上げ等を内容としている。
この抜本改革法に関連し、「消費税法施行令の一部を改正する政令(平成25年政令第56号)」、「消費税法施行規則及び消費税法施行規則の一部を改正する省令の一部を改正する省令(平成25年財務省令第6号)」及び「平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いについて(法令解釈通達)(平成25年課消1-9)」が公布・公表され、また、地方消費税関係の改正については「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律(平成24年法律第69号)」、「地方税法施行令の一部を改正する政令(平成25年政令第54号)」及び「地方税法施行規則の一部を改正する省令(平成25年総務省令第13号)」が公布されている。
また、抜本改革法における経過措置の取扱いにおいては、その適用実例等についてまとめた「平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いQ&A」(以下「経過措置Q&A」という。)が公表されており実務の参考となる。本稿では、これらの政省令等も踏まえつつ、今般の抜本改革法に関連する主要な点について解説していく。
Ⅱ 消費税法の改正(抜本改革法第2条及び第3条関係)
1 消費税率の引上げ 消費税の税率については、経済に与える影響や事業者の事務負担等を総合的に勘案し、平成26年4月1日と平成27年10月1日の二段階で引き上げることとされた。また、地方消費税の税率についても、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律」において、消費税と同様に二段階で引き上げることとされている。
(1)平成26年4月1日の税率引上げ(抜本改革法第2条関係)
① 改正の内容 消費税の税率を現行の4%(地方消費税を含めた税率は5%)から6.3%(地方消費税を含めた税率は8%)に引き上げることとされた(消法29)。
なお、地方税法第72条の83(地方消費税の税率)に規定されている地方消費税の税率は、63分の17(現行100分の25)とされているが、これは、地方消費税の課税標準が消費税額とされているためである(地法72の82)。
② 適用関係 新税率は、別段の定めがあるものを除き、平成26年4月1日(以下「施行日」という。)以後に、国内において事業者が行う資産の譲渡等及び保税地域から引き取られる課税貨物について適用され、施行日(平成26年4月1日)から施行日の前日までの間に、国内において事業者が行った資産の譲渡等及び保税地域から引き取った課税貨物については従前の例(旧税率4%。地方消費税を含めた税率は5%)によることとされている(抜本改革法附則2)。
(2)平成27年10月1日の税率引上げ(抜本改革法第3条関係)
① 改正の内容
(1)において引き上げられた後の消費税率6.3%(地方消費税を含めた税率は8%)については、平成27年10月1日に7.8%(地方消費税を含めた税率は10%)へ引き上げることとされている(消法29)。
なお、地方税法第72条の83(地方消費税の税率)に規定されている地方消費税の税率は、78分の22とされているが、これは、地方消費税の課税標準が消費税額とされているためである(地法72の82)。
② 適用関係 新税率は、別段の定めがあるものを除き、平成27年10月1日(以下「平成27年施行日」という。)以後に、国内において事業者が行う資産の譲渡等及び保税地域から引き取られる課税貨物について適用され、平成27年施行日前に、国内において事業者が行った資産の譲渡等及び保税地域から引き取った課税貨物については従前の例(旧税率6.3%。地方消費税を含めた税率は8%)によることとされている(抜本改革法附則15)。
2 消費税収の社会保障財源化
(1)現行制度の概要 消費税は、消費税創設前の個別間接税制度が直面していた問題点を根本的に解決し、税体系全体を通じた税負担の公平を図るとともに、国民福祉の充実などのために必要な歳入構造の安定化に資する観点から、消費一般に広く公平に負担を求める一般財源の税として平成元年に創設されたものである。平成11年度予算以降は、国分の消費税収を高齢者3経費(基礎年金、老人医療、介護)に充てることを毎年度の予算総則に明記することとされ、消費税の財源について福祉目的化が行われている。
消費税が、このように生活に密接に関わる分野に振り向けられ、国民に還元されることを明らかにしておくことは、消費税に対する理解を深める上でも重要なことである。しかし、近年では、消費税の収入に比して高齢者3経費が急速に増加し、更なる高齢化の進展を鑑みると現行の消費税収では社会保障費の増加に対応できない状況となってきている。
(2)改正の内容 今般の消費税率の引上げに当たっては、社会保障・税一体改革の趣旨を踏まえ、国民が負担した消費税は、年金、医療、介護、更には少子化対策という形で国民に還元され、他の経費には使われないということを消費税法上、明確にすることとされた。
すなわち、消費税の収入については、地方交付税法に定めるところによるほか、毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てることとされた(消法1②)。
また、地方消費税収(現行の地方消費税1%分を除きます。)については、地方税法第72条の116(地方消費税の使途)において、消費税法第1条第2項に規定する社会保障4経費を含む社会保障施策に要する経費に充てることとされている。
なお、消費税法第1条第2項において、「地方交付税法に定めるところによるほか」とされているのは、消費税収のうち地方交付税に充当することとされている分については、地方交付税法第3条第2項(運営の基本)において、「国は、交付税の交付に当たっては、地方自治の本旨を尊重し、条件をつけ、又はその使途を制限してはならない。」と定められていることを踏まえ、消費税法においては使途を限定しないこととしたものである。
(3)適用関係 この改正は、平成26年4月1日から施行することとされている。
3 特定新規設立法人の納税義務の免除の特例の創設
(1)改正前の制度の概要 消費税は、国内における財貨・サービスの販売・提供などを課税対象とし、そうした財貨・サービスの販売・提供などを行う事業者(法人及び個人事業者)を納税義務者としている。他方、小規模事業者の事務負担や税務執行面に配慮して、その課税期間の基準期間(法人については前々事業年度、個人事業者については前々年。以下同じ。)における課税売上高が1,000万円以下の事業者については、原則として、その課税期間中に国内において行った課税資産の譲渡等につき、納税義務を免除する事業者免税点制度が設けられている(消法9①)。
また、新設法人のうち一定規模以上の法人にあっては、設立当初の事業年度から相当の売上高を有すると考えられることを踏まえ、その事業年度の基準期間がない新設法人(社会福祉法第22条(定義)に規定する社会福祉法人を除く。)のうち、その事業年度開始の日における資本金の額又は出資の金額(以下「資本金」という。)が1,000万円以上である法人については、その事業年度の納税義務を免除しないこととされている(消法12の2①)。
しかし、近年、比較的規模の大きな人材派遣会社などによる資本金1,000万円未満の子会社を利用した脱税事案など、現行の事業者免税点制度の不適切な利用による租税回避的な事例が散見されている。こうした背景を踏まえ、社会保障・税一体改革大綱(平成24年2月17日閣議決定)において、「5億円超の課税売上高を有する事業者が直接又は間接に支配する法人(親族、関連会社等を含めた資本の持分比率が50%超の会社)」を対象に事業者免税点制度の特例を設けることとされた。
(2)改正の内容 事業者免税点制度の不適切な利用を防止する観点から、基準期間のない事業年度開始の日において資本金1,000万円未満の新設法人であっても、一定の大規模事業者等が設立した法人については、事業者免税点制度を適用しないこととされた(消法12の3①)。
具体的には、その事業年度の基準期間がない資本金1,000万円未満の新規設立法人(基準期間がない法人のうち消費税法第12条の2第1項(新設法人の納税義務の免除の特例)に規定する新設法人及び社会福祉法第22条(定義)に規定する社会福祉法人を除く。)のうち、その事業年度開始の日(以下「新設開始日」という。)において特定要件に該当し、かつ、新規設立法人が特定要件に該当する旨の判定の基礎となった他の者及び他の者と特殊な関係にある法人のうちいずれかの者の課税売上高(新規設立法人のその事業年度の基準期間に相当する期間の課税売上高)が5億円を超える法人については、その新規設立法人の基準期間がない事業年度について、事業者免税点制度を適用しないこととされた(消法12の3①)。
① 特定要件に該当する場合 「特定要件に該当する場合」とは、次に掲げる場合が該当することになる(消令25の2)。
(i) 他の者が新規設立法人の発行済株式又は出資(その有する自己の株式又は出資を除く。以下「発行済株式等」という。)の総数又は総額の50%を超える数又は金額の株式等を有する場合
(ⅱ) 他の者及び次に掲げる者が新規設立法人の発行済株式等の総数又は総額の50%を超える数又は金額の株式等を有する場合
イ 他の者の親族等
ロ 他の者(他の者が個人である場合には、その親族等を含む。ハ及びニにおいて同じ。)が他の法人を完全に支配している場合における他の法人
ハ 他の者とロの法人が他の法人を完全に支配している場合における他の法人
ニ 他の者とロ及びハの法人が他の法人を完全に支配している場合における他の法人
(ⅲ) 他の者及び(ⅱ)イからニまでに掲げる者が、新規設立法人の議決権(行使することができない株主等が有する議決権を除く。)の総数の50%を超える数を有する場合
(ⅳ) 他の者及び②イからニまでに掲げる者が、新規設立法人の株主等(持分会社の社員に限る。)の過半数を占める場合
(注1)「他の者」とは、実質的に企業グループの中心となる者をいうが、新規設立法人との関係を具体的に表現しているものではない。すなわち、上記(ⅱ)イからニまでに掲げる者を中心として、上記(ⅰ)から(ⅳ)に掲げる場合に該当する場合には、その者が「他の者」となり得ることとなる。
(注2)「親族等」とは、イ 他の者の親族、ロ 他の者の内縁の妻、ハ 他の者(他の者が個人の場合)の使用人、ニ イからハに掲げる者以外の者で他の者(他の者が個人の場合)によって生計を維持されている者、ホ ロからニの者と生計を同一にするこれらの者の親族、が該当する(消令25の2②)。
(注3)「他の法人を完全に支配している場合」とは、イ 他の法人の発行済株式等の全部を有する場合、ロ 他の法人の議決権につきその総数の全部を有する場合、ハ 他の法人の株主等(持分会社の社員)の全部を占める場合、をいう(消令25の2③)。
(注4)「議決権」とは、次に掲げる議決権をいう(消令25の2①三)。
イ 事業の全部若しくは重要な部分の譲渡、解散、継続、合併、分割、株式交換、株式移転又は現物出資に関する決議に係る議決権
ロ 役員(法人税法第2条第15号に規定する役員をいう。ハにおいて同じ。)の選任及び解任に関する決議に係る議決権
ハ 役員の報酬、賞与その他の職務執行の対価として法人が供与する財産上の利益に関する事項についての決議に係る議決権
ニ 剰余金の配当又は利益の配当に関する決議に係る議決権
② 他の者と特殊な関係にある法人 他の者と特殊な関係にある法人とは、新規設立法人が特定要件に該当する旨の判定の基礎となった他の者と一定の関係がある次に掲げる法人のうち、非支配特殊関係法人以外の法人が該当する(消令25の3①)。
(ⅰ) 他の者(新規設立法人の発行済株式等若しくは議決権(他の者が行使できない議決権を除く。)を有する者又は株主等である者に限り、他の者が個人である場合にはその親族等を含む。(ⅱ)及び(iii)において同じ。)が、他の法人を完全に支配している場合における他の法人
(ⅱ) 他の者及びこれと(ⅰ)に掲げる法人が、他の法人を完全に支配している場合における他の法人
(ⅲ) 他の者及びこれと(ⅰ)及び(ⅱ)に掲げる法人が他の法人を完全に支配している場合における他の法人
(注1)「非支配特殊関係法人」とは、イ 他の者(新規設立法人の発行済株式等若しくは議決権(他の者が行使できない議決権を除く。)を有する者又は株主等である者に限る。)と生計を一にしない親族等(以下「別生計親族等」という。)が他の法人を完全に支配している場合における他の法人、ロ 別生計親族等及びこれとイの法人が他の法人を完全に支配している場合における他の法人、ハ 別生計親族等及びこれとイ及びロの法人が他の法人を完全に支配している場合における他の法人、が該当する(消令25の3②)。
(注2)上記(ⅰ)から(ⅲ)における「他の者」は、特定要件の判定における「他の者」と異なり、新規設立法人の発行済株式等又は議決権を有する他の者や株主等である他の者に限定されている。また、当該他の者と生計を一にしない親族等が支配する法人等は、「特殊な関係にある法人」には含めないこととされている。すなわち、課税売上高の判定対象者に係る「他の者」については、新規設立法人と直接関係のある者に限定するとともに、「他の者と特殊な関係にある法人」から「非支配特殊関係法人」を除くこととされている。
(注3)「他の法人を完全に支配している場合」とは、特定要件を判定する場合における「他の法人を完全に支配している場合」と同様である(消令25の3③)。
(注4)新規設立法人がその新設開始日において特定要件に該当する場合において、新規設立法人の設立の日前一年以内又は新設開始日前一年以内に解散したもののうち、その解散した日において特殊な関係にある法人であったもの(新設開始日においてなお特殊な関係にある法人であるものは除く。)は、新設開始日においても「特殊な関係にある法人」とみなされることとされている(消法12の3②)。これは、新設開始日より前に他の者と特殊な関係にあった法人が、新設開始日前に解散することによって本条の規定の適用を回避しようとする事態に対処するためのものである。
③ 他の者及び特殊な関係にある法人のうちいずれかの者の課税売上高の計算について 判定対象者の基準期間相当期間における課税売上高として、次頁に掲げるところにより計算した金額によって消費税法第12条の3第1項の適用関係を判定することとなる(消令25の4)。
(注1)「判定対象者」とは、他の者(新規設立法人の発行済株式等若しくは議決権(他の者が行使できない議決権を除く。)を有する者又は株主等である者に限る。)及び当該他の者と特殊な関係にある法人(非支配特殊関係法人を除く。)のうちいずれかの者をいう(消令25の4①)。
(注2)「基準期間相当期間」とは、次に掲げる判定対象者の区分に応じ、それぞれに定める期間をいう(消令25の4②)。
<判定対象者が個人である場合>
① 新規設立法人の新設開始日の2年前の応当日から1年の間に12月31日が到来する年において個人事業者であった場合 その12月31日の属する年
② 新規設立法人の新設開始日の1年前の応当日から1年の間に12月31日が到来する年において個人事業者であった場合(①に該当し、かつ、①の期間における課税売上高が5億円を超える場合を除く。) その12月31日の属する年
③ 新規設立法人の新設開始日の1年前の応当日から1年の間に6月30日が到来する年において判定対象者が個人事業者であった場合(①又は②に該当し、かつ、①又は②の期間における課税売上高が5億円を超える場合を除く。) その6月30日の属する年の1月1日から6月30日までの期間
※ ②又は③の期間の末日の翌日から新設開始日の前日までの期間が2ヶ月未満である場合には、対象外となる。
<判定対象者が法人である場合>
① 新規設立法人の新設開始日の2年前の応当日から1年の間に終了した各事業年度がある場合 各事業年度を合わせた期間
② 新規設立法人の新設開始日の1年前の応当日から1年の間に終了した各事業年度がある場合(①に該当し、かつ、①の期間における課税売上高が5億円を超える場合を除く。) 各事業年度を合わせた期間
③ 新規設立法人の新設開始日の1年前の応当日から1年の間に6月の期間(事業年度開始の日以後6月の期間をいう。)の末日が到来する場合(①又は②に該当し、かつ、①又は②の期間における課税売上高が5億円を超える場合を除く。) その6月の期間
※ ②又は③の期間の末日の翌日から新設開始日の前日までの期間が2ヶ月未満である場合には、対象外となる。
(注3)法人課税信託の固有事業者又は受託事業者が判定対象者である場合の基準期間相当期間における課税売上高の特例
法人課税信託の受託者は、各法人課税信託の信託資産等(信託財産及びその信託財産に係る取引をいう。)及び固有資産等(法人課税信託の信託資産等以外の資産及びその取引をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、消費税法の規定を適用することとされている(消法15①)。これによりみなされた各別の者、すなわち固有事業者(固有資産等の帰属する受託者をいう。)としての受託者及び各法人課税信託の受託事業者(法人課税信託の受託者について、その法人課税信託に係る信託資産等が帰属する受託者をいう。)としての受託者ごとに、それぞれ独立した事業者として別々に申告することになる。
他方、事業者免税点制度は、中小事業者の事務処理能力に配慮した制度であることから、申告は便宜的に別々に行うにせよ、消費税の納税に係る事務を行う者が同一である以上、事務処理能力も全体の課税売上高をもって考えるべきであることから、実質的には固有事業および信託事業を合わせたところで判定する特例が設けられている(消法15④⑤、消令27)。
今般創設された特定新規設立法人の納税義務の免除の特例における上記の基準期間相当期間における課税売上高の判定においても、これに準じて、同様の判定を行う特例を設ける等の所要の整備が行われている(消令27⑥)。
④ 特定新規設立法人に該当することとなった場合の届出書の提出 基準期間のない事業年度開始の日において資本金1,000万円以上の新設法人に該当することとなった場合に、その旨を記載した届出書を所轄税務署長に提出することとされている。本特例により、特定新規設立法人に該当することとなった場合にも同様に、その旨を記載した届出書を所轄税務署長に提出する必要がある(消法57②、消規26⑥)。
⑤ 特定新規設立法人が調整対象固定資産を取得した場合の事業者免税点制度及び簡易課税制度の特例 資本金1,000万円以上の新設法人が設立当初の2年間中に調整対象固定資産(棚卸資産以外の資産で税抜価格100万円以上のもの)を取得した場合(簡易課税制度の適用を受ける場合を除く。)には、その取得時の課税期間を含めて3年間は事業者免税点制度を適用しないこととされており(消法12の2②)、また、当該特例により事業者免税点制度の適用を受けられない期間(基本的に3年間)については、簡易課税制度の適用が受けられないこととされている(消法37②二)。
今般創設された上記の特定新規設立法人の納税義務の免除の特例は、その適用期間が設立当初の2年間であるため(消法12の3①)、資本金1,000万円以上の新設法人と同様に第3年度の課税期間において免税事業者となることが可能となっていることから、資本金1,000万円以上の新設法人の規定を準用して、同様の措置が講じられている(消法12の3③、37②二)。
(3)適用関係 この改正は、施行日(平成26年4月1日)以後に設立される新規設立法人から適用されている(抜本改革法附則4)。
4 任意の中間申告制度の創設
(1)改正前の制度の概要 国内取引に係る消費税の申告納付は、課税期間ごとに、原則として、その課税期間の末日の翌日から2月以内に確定申告書を提出するとともに、その申告に係る消費税額を納付することとされている。この課税期間については、事業者の事務負担などを考慮し、個人事業者は暦年、法人はその法人の事業年度とされていることから、消費税の申告・納付は、原則として、年1回が原則である。
しかし、所得税や法人税における申告納付制度や消費税の預り金的な性格などを考慮して、直前の課税期間の確定消費税額に応じて、次に掲げるとおり中間申告・納付義務を行うこととされている(消法42、48)。
① 確定消費税額が4,800万円超の事業者は、年11回(毎月)
② 確定消費税額が400万円超4,800万円以下の事業者は、年3回(3月ごと)
③ 確定消費税額が48万円超400万円以下の事業者は、年1回(半期)
(注1)個人事業者の12月31日の属する課税期間に係る消費税の申告・納付期限については、翌年3月31日とされている(措法86の4①)。
(注2)「確定消費税額」とは、中間申告対象期間の末日までに確定した直前の課税期間の確定申告書に記載すべき消費税の年税額をいう(地方消費税額は含まない。)。なお、地方消費税額を含んだ額はそれぞれ6,000万円超、500万円超6,000万円以下、60万円超500万円以下となる(消費税率4%、地方消費税率1%ベース)。
(2)改正の内容 中間申告・納付義務は、直前の課税期間の確定消費税額が一定金額を超える場合に生じることから、その金額が48万円(地方消費税を含めた額は60万円(消費税4%、地方消費税率1%ベース))以下の事業者にあっては、中間申告・納付の義務がない。今回の改正においては、中小事業者が計画的に消費税の納付を行うことができるよう、確定申告を待たずに自主的に中間申告・納付できる任意の中間申告制度が創設された(消法42⑧)。
具体的には、直前の課税期間の確定消費税額(1年分)の2分の1の金額が24万円以下である中間申告義務のない事業者が、中間申告書を提出する旨の届出書(消規20の2①)を税務署長に提出した場合には、その提出をした日以後にその末日が最初に到来する「6月中間申告対象期間(その課税期間開始の日から6月の期間で年1回の中間申告の対象となる期間をいう。)」については、中間申告書(消費税法第42条第6項の中間申告書)を提出する義務を負うことになる(消法42⑧)。
ただし、当該届出書を提出した場合であっても、その年の資金繰り等の事情により納税することが困難となる場合には、任意の中間申告をやめる届出書(消規20の2②)の提出(消法42⑨)又は中間申告書の不提出(消法42⑪)によって任意の中間申告義務は解除されることとなる。
(注)任意の中間申告制度を適用した場合、6月中間申告対象期間の末日の翌日から2月以内に、所定の事項を記載した中間申告書を納税地の所轄する税務署長に提出するとともに、その申告に係る消費税額及び地方消費税額を併せて納付する必要がある。なお、納期限までに納付されない場合には、延滞税が課される場合があることから、任意の中間申告を行う場合には、その点に留意する必要がある。
(3)適用関係 この改正は、施行日(平成26年4月1日)以後に開始する6月中間申告対象期間に係る課税期間から適用することとされている(抜本改革法附則13①)。
5 その他の改正
(1)対価の返還等があった場合の課税売上高の計算に係る規定の整備 事業者免税点制度等の適用の判定に用いる課税売上高は、「課税資産の譲渡等の対価の額(税抜)」の合計額から「売上げに係る税抜対価の返還等の金額」の合計額を控除して算出することとされている(消法9②、9の2②、30⑥、消令22①、23④、48①、53③、57⑤)。また、「売上げに係る税抜対価の返還等の金額」とは、「税込対価の返還等の金額」から「対価の返還等の金額に係る消費税額及び地方消費税額」を控除して算出することとされているが、この控除すべき「消費税額及び地方消費税額」については、対価の返還等に係る金額に係る消費税額(4%)に100分の125を乗じて算出(消費税額を5%換算)することとされている(消法9②、9の2②、30⑥、消令22①、23④、48①、53③、57⑤)。
これらの規定については、抜本改革法第2条による消費税法の改正(平成26年4月の消費税率の引上げに伴う改正)及び消費税法施行令の改正(平成26年4月の消費税率の引上げに対応する政令改正)において「100分の125」を「63分の80」と、抜本改革法第3条による消費税法の改正(平成27年10月の消費税率の引上げに伴う改正)において「63分の80」を「78分の100」とする改正が、それぞれ行われている。
なお、「100分の125」を「63分の80」とする改正は、施行日(平成26年4月1日)以後に行った課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合から、「63分の80」を「78分の100」とする改正は、27年施行日(平成27年10月1日)以後に行った課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合から、それぞれ適用される(抜本改革法附則2、15)。
(注)抜本改革法附則第3条(小規模事業者に係る納税義務の免除等に関する経過措置)並びに改正消令附則第3条(合併があった場合の納税義務の免除の特例等に関する経過措置)及び第10条(課税売上割合等に関する経過措置)において、施行日前の課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合には従前の例(100分の125)による旨が、同法附則第16条第1項(第3条の規定による消費税法の一部改正に伴う税率等に関する経過措置)における読替えによって、施行日から27年施行日の前日までの間に行った課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合には従前の例(63分の80)による旨が、それぞれ規定されている。
(2)仕入控除税額等の調整計算に関する規定の整備 課税仕入れ等の税額や課税標準額に対する消費税額の計算においては、仕入れに係る対価の返還等を受けた場合や売上げに係る対価の返還等をした場合などにおいて調整する旨の規定が設けられている。
具体的には、次に掲げる調整規定が設けられているが、調整すべき仕入れに係る消費税額や売上げに係る消費税額の算出は、税込金額(返還を受けた金額又は減額を受けた債務の額、棚卸資産等の取得に要した費用の額、返還した税込価額又は減額した債務の額、領収することができなくなった課税資産の譲渡等の税込価額)に105分の4を乗じて算出することとされている。
イ 仕入れに係る対価の返還等を受けた場合の仕入れに係る消費税額の控除の特例(消法32①)
ロ 納税義務の免除を受けないこととなった場合等の棚卸資産に係る消費税額の調整(消法36)
ハ 売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除(消法38)
ニ 貸倒れに係る消費税額の控除等(消法39)
ホ 国、地方公共団体等の仕入れに係る消費税額の特例(消令75④)
これらの規定については、抜本改革法第2条による消費税法の改正(平成26年4月の消費税率の引上げに伴う改正)及び消費税法施行令の改正(平成26年4月の消費税率の引上げに対応する政令改正)において「105分の4」を「108分の6.3」と、抜本改革法第3条による消費税法の改正(平成27年10月の消費税率の引上げに伴う改正)において「108分の6.3」を「110分の7.8」とする改正が、それぞれ行われている。
なお、「105分の4」を「108分の6.3」とする改正は、施行日(平成26年4月1日)以後に行った課税仕入れ等又は課税資産の譲渡等につき施行日以後に調整計算を行う事由が生じた場合について適用され、「108分の6.3」を「110分の7.8」とする改正は、27年施行日(平成27年10月1日)以後に行った課税仕入れ等又は課税資産の譲渡等につき27年施行日以後に調整計算を行う事由が生じた場合について、それぞれ適用される(抜本改革法附則2、15)。
(注)抜本改革法附則第9条(小規模事業者に係る納税義務の免除等に関する経過措置)、第10条(納税義務の免除を受けないこととなった場合等の棚卸資産に係る消費税額の調整に関する経過措置)、第11条(売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除に関する経過措置)及び第12条(貸倒れに係る消費税額の控除等に関する経過措置)並びに改正消令附則第14条(国、地方公共団体等の仕入れに係る消費税額の特例に関する経過措置)において、施行日前の課税仕入れ等又は課税資産の譲渡等につき調整計算を行う事由が生じた場合の経過措置が、同法第16条第1項(第3条の規定による消費税法の一部改正に伴う税率等に関する経過措置)における読替えによって、施行日から27年施行日の前日までの間に行った課税仕入れ等又は課税資産の譲渡等につき調整計算を行う事由が生じた場合の経過措置が、それぞれ規定されている。
社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の解説(上)
根本浩之
Ⅰ はじめに
平成24年8月22日に公布された「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律(平成24年法律第68号)」(以下「抜本改革法」という。)は、急速な少子高齢化や社会経済状況が大きく変化する中で、世代間及び世代内の公平性が確保された社会保障制度を構築することにより支え合う社会を回復することが我が国の直面する重要な課題であることに鑑み、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指す観点から、消費税法を改正し、消費税収の使途を明確化するとともに、平成26年4月と平成27年10月の2回にわたる消費税率引上げ等を内容としている。
この抜本改革法に関連し、「消費税法施行令の一部を改正する政令(平成25年政令第56号)」、「消費税法施行規則及び消費税法施行規則の一部を改正する省令の一部を改正する省令(平成25年財務省令第6号)」及び「平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いについて(法令解釈通達)(平成25年課消1-9)」が公布・公表され、また、地方消費税関係の改正については「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律(平成24年法律第69号)」、「地方税法施行令の一部を改正する政令(平成25年政令第54号)」及び「地方税法施行規則の一部を改正する省令(平成25年総務省令第13号)」が公布されている。
また、抜本改革法における経過措置の取扱いにおいては、その適用実例等についてまとめた「平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いQ&A」(以下「経過措置Q&A」という。)が公表されており実務の参考となる。本稿では、これらの政省令等も踏まえつつ、今般の抜本改革法に関連する主要な点について解説していく。
Ⅱ 消費税法の改正(抜本改革法第2条及び第3条関係)
1 消費税率の引上げ 消費税の税率については、経済に与える影響や事業者の事務負担等を総合的に勘案し、平成26年4月1日と平成27年10月1日の二段階で引き上げることとされた。また、地方消費税の税率についても、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律」において、消費税と同様に二段階で引き上げることとされている。
(1)平成26年4月1日の税率引上げ(抜本改革法第2条関係)
① 改正の内容 消費税の税率を現行の4%(地方消費税を含めた税率は5%)から6.3%(地方消費税を含めた税率は8%)に引き上げることとされた(消法29)。
なお、地方税法第72条の83(地方消費税の税率)に規定されている地方消費税の税率は、63分の17(現行100分の25)とされているが、これは、地方消費税の課税標準が消費税額とされているためである(地法72の82)。
② 適用関係 新税率は、別段の定めがあるものを除き、平成26年4月1日(以下「施行日」という。)以後に、国内において事業者が行う資産の譲渡等及び保税地域から引き取られる課税貨物について適用され、施行日(平成26年4月1日)から施行日の前日までの間に、国内において事業者が行った資産の譲渡等及び保税地域から引き取った課税貨物については従前の例(旧税率4%。地方消費税を含めた税率は5%)によることとされている(抜本改革法附則2)。
(2)平成27年10月1日の税率引上げ(抜本改革法第3条関係)
① 改正の内容
(1)において引き上げられた後の消費税率6.3%(地方消費税を含めた税率は8%)については、平成27年10月1日に7.8%(地方消費税を含めた税率は10%)へ引き上げることとされている(消法29)。
なお、地方税法第72条の83(地方消費税の税率)に規定されている地方消費税の税率は、78分の22とされているが、これは、地方消費税の課税標準が消費税額とされているためである(地法72の82)。
② 適用関係 新税率は、別段の定めがあるものを除き、平成27年10月1日(以下「平成27年施行日」という。)以後に、国内において事業者が行う資産の譲渡等及び保税地域から引き取られる課税貨物について適用され、平成27年施行日前に、国内において事業者が行った資産の譲渡等及び保税地域から引き取った課税貨物については従前の例(旧税率6.3%。地方消費税を含めた税率は8%)によることとされている(抜本改革法附則15)。
2 消費税収の社会保障財源化
(1)現行制度の概要 消費税は、消費税創設前の個別間接税制度が直面していた問題点を根本的に解決し、税体系全体を通じた税負担の公平を図るとともに、国民福祉の充実などのために必要な歳入構造の安定化に資する観点から、消費一般に広く公平に負担を求める一般財源の税として平成元年に創設されたものである。平成11年度予算以降は、国分の消費税収を高齢者3経費(基礎年金、老人医療、介護)に充てることを毎年度の予算総則に明記することとされ、消費税の財源について福祉目的化が行われている。
消費税が、このように生活に密接に関わる分野に振り向けられ、国民に還元されることを明らかにしておくことは、消費税に対する理解を深める上でも重要なことである。しかし、近年では、消費税の収入に比して高齢者3経費が急速に増加し、更なる高齢化の進展を鑑みると現行の消費税収では社会保障費の増加に対応できない状況となってきている。
(2)改正の内容 今般の消費税率の引上げに当たっては、社会保障・税一体改革の趣旨を踏まえ、国民が負担した消費税は、年金、医療、介護、更には少子化対策という形で国民に還元され、他の経費には使われないということを消費税法上、明確にすることとされた。
すなわち、消費税の収入については、地方交付税法に定めるところによるほか、毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てることとされた(消法1②)。
また、地方消費税収(現行の地方消費税1%分を除きます。)については、地方税法第72条の116(地方消費税の使途)において、消費税法第1条第2項に規定する社会保障4経費を含む社会保障施策に要する経費に充てることとされている。
なお、消費税法第1条第2項において、「地方交付税法に定めるところによるほか」とされているのは、消費税収のうち地方交付税に充当することとされている分については、地方交付税法第3条第2項(運営の基本)において、「国は、交付税の交付に当たっては、地方自治の本旨を尊重し、条件をつけ、又はその使途を制限してはならない。」と定められていることを踏まえ、消費税法においては使途を限定しないこととしたものである。
(3)適用関係 この改正は、平成26年4月1日から施行することとされている。
3 特定新規設立法人の納税義務の免除の特例の創設
(1)改正前の制度の概要 消費税は、国内における財貨・サービスの販売・提供などを課税対象とし、そうした財貨・サービスの販売・提供などを行う事業者(法人及び個人事業者)を納税義務者としている。他方、小規模事業者の事務負担や税務執行面に配慮して、その課税期間の基準期間(法人については前々事業年度、個人事業者については前々年。以下同じ。)における課税売上高が1,000万円以下の事業者については、原則として、その課税期間中に国内において行った課税資産の譲渡等につき、納税義務を免除する事業者免税点制度が設けられている(消法9①)。
また、新設法人のうち一定規模以上の法人にあっては、設立当初の事業年度から相当の売上高を有すると考えられることを踏まえ、その事業年度の基準期間がない新設法人(社会福祉法第22条(定義)に規定する社会福祉法人を除く。)のうち、その事業年度開始の日における資本金の額又は出資の金額(以下「資本金」という。)が1,000万円以上である法人については、その事業年度の納税義務を免除しないこととされている(消法12の2①)。
しかし、近年、比較的規模の大きな人材派遣会社などによる資本金1,000万円未満の子会社を利用した脱税事案など、現行の事業者免税点制度の不適切な利用による租税回避的な事例が散見されている。こうした背景を踏まえ、社会保障・税一体改革大綱(平成24年2月17日閣議決定)において、「5億円超の課税売上高を有する事業者が直接又は間接に支配する法人(親族、関連会社等を含めた資本の持分比率が50%超の会社)」を対象に事業者免税点制度の特例を設けることとされた。
(2)改正の内容 事業者免税点制度の不適切な利用を防止する観点から、基準期間のない事業年度開始の日において資本金1,000万円未満の新設法人であっても、一定の大規模事業者等が設立した法人については、事業者免税点制度を適用しないこととされた(消法12の3①)。
具体的には、その事業年度の基準期間がない資本金1,000万円未満の新規設立法人(基準期間がない法人のうち消費税法第12条の2第1項(新設法人の納税義務の免除の特例)に規定する新設法人及び社会福祉法第22条(定義)に規定する社会福祉法人を除く。)のうち、その事業年度開始の日(以下「新設開始日」という。)において特定要件に該当し、かつ、新規設立法人が特定要件に該当する旨の判定の基礎となった他の者及び他の者と特殊な関係にある法人のうちいずれかの者の課税売上高(新規設立法人のその事業年度の基準期間に相当する期間の課税売上高)が5億円を超える法人については、その新規設立法人の基準期間がない事業年度について、事業者免税点制度を適用しないこととされた(消法12の3①)。
① 特定要件に該当する場合 「特定要件に該当する場合」とは、次に掲げる場合が該当することになる(消令25の2)。
(i) 他の者が新規設立法人の発行済株式又は出資(その有する自己の株式又は出資を除く。以下「発行済株式等」という。)の総数又は総額の50%を超える数又は金額の株式等を有する場合
(ⅱ) 他の者及び次に掲げる者が新規設立法人の発行済株式等の総数又は総額の50%を超える数又は金額の株式等を有する場合
イ 他の者の親族等
ロ 他の者(他の者が個人である場合には、その親族等を含む。ハ及びニにおいて同じ。)が他の法人を完全に支配している場合における他の法人
ハ 他の者とロの法人が他の法人を完全に支配している場合における他の法人
ニ 他の者とロ及びハの法人が他の法人を完全に支配している場合における他の法人
(ⅲ) 他の者及び(ⅱ)イからニまでに掲げる者が、新規設立法人の議決権(行使することができない株主等が有する議決権を除く。)の総数の50%を超える数を有する場合
(ⅳ) 他の者及び②イからニまでに掲げる者が、新規設立法人の株主等(持分会社の社員に限る。)の過半数を占める場合
(注1)「他の者」とは、実質的に企業グループの中心となる者をいうが、新規設立法人との関係を具体的に表現しているものではない。すなわち、上記(ⅱ)イからニまでに掲げる者を中心として、上記(ⅰ)から(ⅳ)に掲げる場合に該当する場合には、その者が「他の者」となり得ることとなる。
(注2)「親族等」とは、イ 他の者の親族、ロ 他の者の内縁の妻、ハ 他の者(他の者が個人の場合)の使用人、ニ イからハに掲げる者以外の者で他の者(他の者が個人の場合)によって生計を維持されている者、ホ ロからニの者と生計を同一にするこれらの者の親族、が該当する(消令25の2②)。
(注3)「他の法人を完全に支配している場合」とは、イ 他の法人の発行済株式等の全部を有する場合、ロ 他の法人の議決権につきその総数の全部を有する場合、ハ 他の法人の株主等(持分会社の社員)の全部を占める場合、をいう(消令25の2③)。
(注4)「議決権」とは、次に掲げる議決権をいう(消令25の2①三)。
イ 事業の全部若しくは重要な部分の譲渡、解散、継続、合併、分割、株式交換、株式移転又は現物出資に関する決議に係る議決権
ロ 役員(法人税法第2条第15号に規定する役員をいう。ハにおいて同じ。)の選任及び解任に関する決議に係る議決権
ハ 役員の報酬、賞与その他の職務執行の対価として法人が供与する財産上の利益に関する事項についての決議に係る議決権
ニ 剰余金の配当又は利益の配当に関する決議に係る議決権
② 他の者と特殊な関係にある法人 他の者と特殊な関係にある法人とは、新規設立法人が特定要件に該当する旨の判定の基礎となった他の者と一定の関係がある次に掲げる法人のうち、非支配特殊関係法人以外の法人が該当する(消令25の3①)。
(ⅰ) 他の者(新規設立法人の発行済株式等若しくは議決権(他の者が行使できない議決権を除く。)を有する者又は株主等である者に限り、他の者が個人である場合にはその親族等を含む。(ⅱ)及び(iii)において同じ。)が、他の法人を完全に支配している場合における他の法人
(ⅱ) 他の者及びこれと(ⅰ)に掲げる法人が、他の法人を完全に支配している場合における他の法人
(ⅲ) 他の者及びこれと(ⅰ)及び(ⅱ)に掲げる法人が他の法人を完全に支配している場合における他の法人
(注1)「非支配特殊関係法人」とは、イ 他の者(新規設立法人の発行済株式等若しくは議決権(他の者が行使できない議決権を除く。)を有する者又は株主等である者に限る。)と生計を一にしない親族等(以下「別生計親族等」という。)が他の法人を完全に支配している場合における他の法人、ロ 別生計親族等及びこれとイの法人が他の法人を完全に支配している場合における他の法人、ハ 別生計親族等及びこれとイ及びロの法人が他の法人を完全に支配している場合における他の法人、が該当する(消令25の3②)。
(注2)上記(ⅰ)から(ⅲ)における「他の者」は、特定要件の判定における「他の者」と異なり、新規設立法人の発行済株式等又は議決権を有する他の者や株主等である他の者に限定されている。また、当該他の者と生計を一にしない親族等が支配する法人等は、「特殊な関係にある法人」には含めないこととされている。すなわち、課税売上高の判定対象者に係る「他の者」については、新規設立法人と直接関係のある者に限定するとともに、「他の者と特殊な関係にある法人」から「非支配特殊関係法人」を除くこととされている。
(注3)「他の法人を完全に支配している場合」とは、特定要件を判定する場合における「他の法人を完全に支配している場合」と同様である(消令25の3③)。
(注4)新規設立法人がその新設開始日において特定要件に該当する場合において、新規設立法人の設立の日前一年以内又は新設開始日前一年以内に解散したもののうち、その解散した日において特殊な関係にある法人であったもの(新設開始日においてなお特殊な関係にある法人であるものは除く。)は、新設開始日においても「特殊な関係にある法人」とみなされることとされている(消法12の3②)。これは、新設開始日より前に他の者と特殊な関係にあった法人が、新設開始日前に解散することによって本条の規定の適用を回避しようとする事態に対処するためのものである。
③ 他の者及び特殊な関係にある法人のうちいずれかの者の課税売上高の計算について 判定対象者の基準期間相当期間における課税売上高として、次頁に掲げるところにより計算した金額によって消費税法第12条の3第1項の適用関係を判定することとなる(消令25の4)。
(注1)「判定対象者」とは、他の者(新規設立法人の発行済株式等若しくは議決権(他の者が行使できない議決権を除く。)を有する者又は株主等である者に限る。)及び当該他の者と特殊な関係にある法人(非支配特殊関係法人を除く。)のうちいずれかの者をいう(消令25の4①)。
(注2)「基準期間相当期間」とは、次に掲げる判定対象者の区分に応じ、それぞれに定める期間をいう(消令25の4②)。
<判定対象者が個人である場合>
① 新規設立法人の新設開始日の2年前の応当日から1年の間に12月31日が到来する年において個人事業者であった場合 その12月31日の属する年
② 新規設立法人の新設開始日の1年前の応当日から1年の間に12月31日が到来する年において個人事業者であった場合(①に該当し、かつ、①の期間における課税売上高が5億円を超える場合を除く。) その12月31日の属する年
③ 新規設立法人の新設開始日の1年前の応当日から1年の間に6月30日が到来する年において判定対象者が個人事業者であった場合(①又は②に該当し、かつ、①又は②の期間における課税売上高が5億円を超える場合を除く。) その6月30日の属する年の1月1日から6月30日までの期間
※ ②又は③の期間の末日の翌日から新設開始日の前日までの期間が2ヶ月未満である場合には、対象外となる。
<判定対象者が法人である場合>
① 新規設立法人の新設開始日の2年前の応当日から1年の間に終了した各事業年度がある場合 各事業年度を合わせた期間
② 新規設立法人の新設開始日の1年前の応当日から1年の間に終了した各事業年度がある場合(①に該当し、かつ、①の期間における課税売上高が5億円を超える場合を除く。) 各事業年度を合わせた期間
③ 新規設立法人の新設開始日の1年前の応当日から1年の間に6月の期間(事業年度開始の日以後6月の期間をいう。)の末日が到来する場合(①又は②に該当し、かつ、①又は②の期間における課税売上高が5億円を超える場合を除く。) その6月の期間
※ ②又は③の期間の末日の翌日から新設開始日の前日までの期間が2ヶ月未満である場合には、対象外となる。
(注3)法人課税信託の固有事業者又は受託事業者が判定対象者である場合の基準期間相当期間における課税売上高の特例
法人課税信託の受託者は、各法人課税信託の信託資産等(信託財産及びその信託財産に係る取引をいう。)及び固有資産等(法人課税信託の信託資産等以外の資産及びその取引をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、消費税法の規定を適用することとされている(消法15①)。これによりみなされた各別の者、すなわち固有事業者(固有資産等の帰属する受託者をいう。)としての受託者及び各法人課税信託の受託事業者(法人課税信託の受託者について、その法人課税信託に係る信託資産等が帰属する受託者をいう。)としての受託者ごとに、それぞれ独立した事業者として別々に申告することになる。
他方、事業者免税点制度は、中小事業者の事務処理能力に配慮した制度であることから、申告は便宜的に別々に行うにせよ、消費税の納税に係る事務を行う者が同一である以上、事務処理能力も全体の課税売上高をもって考えるべきであることから、実質的には固有事業および信託事業を合わせたところで判定する特例が設けられている(消法15④⑤、消令27)。
今般創設された特定新規設立法人の納税義務の免除の特例における上記の基準期間相当期間における課税売上高の判定においても、これに準じて、同様の判定を行う特例を設ける等の所要の整備が行われている(消令27⑥)。
④ 特定新規設立法人に該当することとなった場合の届出書の提出 基準期間のない事業年度開始の日において資本金1,000万円以上の新設法人に該当することとなった場合に、その旨を記載した届出書を所轄税務署長に提出することとされている。本特例により、特定新規設立法人に該当することとなった場合にも同様に、その旨を記載した届出書を所轄税務署長に提出する必要がある(消法57②、消規26⑥)。
⑤ 特定新規設立法人が調整対象固定資産を取得した場合の事業者免税点制度及び簡易課税制度の特例 資本金1,000万円以上の新設法人が設立当初の2年間中に調整対象固定資産(棚卸資産以外の資産で税抜価格100万円以上のもの)を取得した場合(簡易課税制度の適用を受ける場合を除く。)には、その取得時の課税期間を含めて3年間は事業者免税点制度を適用しないこととされており(消法12の2②)、また、当該特例により事業者免税点制度の適用を受けられない期間(基本的に3年間)については、簡易課税制度の適用が受けられないこととされている(消法37②二)。
今般創設された上記の特定新規設立法人の納税義務の免除の特例は、その適用期間が設立当初の2年間であるため(消法12の3①)、資本金1,000万円以上の新設法人と同様に第3年度の課税期間において免税事業者となることが可能となっていることから、資本金1,000万円以上の新設法人の規定を準用して、同様の措置が講じられている(消法12の3③、37②二)。
(3)適用関係 この改正は、施行日(平成26年4月1日)以後に設立される新規設立法人から適用されている(抜本改革法附則4)。
4 任意の中間申告制度の創設
(1)改正前の制度の概要 国内取引に係る消費税の申告納付は、課税期間ごとに、原則として、その課税期間の末日の翌日から2月以内に確定申告書を提出するとともに、その申告に係る消費税額を納付することとされている。この課税期間については、事業者の事務負担などを考慮し、個人事業者は暦年、法人はその法人の事業年度とされていることから、消費税の申告・納付は、原則として、年1回が原則である。
しかし、所得税や法人税における申告納付制度や消費税の預り金的な性格などを考慮して、直前の課税期間の確定消費税額に応じて、次に掲げるとおり中間申告・納付義務を行うこととされている(消法42、48)。
① 確定消費税額が4,800万円超の事業者は、年11回(毎月)
② 確定消費税額が400万円超4,800万円以下の事業者は、年3回(3月ごと)
③ 確定消費税額が48万円超400万円以下の事業者は、年1回(半期)
(注1)個人事業者の12月31日の属する課税期間に係る消費税の申告・納付期限については、翌年3月31日とされている(措法86の4①)。
(注2)「確定消費税額」とは、中間申告対象期間の末日までに確定した直前の課税期間の確定申告書に記載すべき消費税の年税額をいう(地方消費税額は含まない。)。なお、地方消費税額を含んだ額はそれぞれ6,000万円超、500万円超6,000万円以下、60万円超500万円以下となる(消費税率4%、地方消費税率1%ベース)。
(2)改正の内容 中間申告・納付義務は、直前の課税期間の確定消費税額が一定金額を超える場合に生じることから、その金額が48万円(地方消費税を含めた額は60万円(消費税4%、地方消費税率1%ベース))以下の事業者にあっては、中間申告・納付の義務がない。今回の改正においては、中小事業者が計画的に消費税の納付を行うことができるよう、確定申告を待たずに自主的に中間申告・納付できる任意の中間申告制度が創設された(消法42⑧)。
具体的には、直前の課税期間の確定消費税額(1年分)の2分の1の金額が24万円以下である中間申告義務のない事業者が、中間申告書を提出する旨の届出書(消規20の2①)を税務署長に提出した場合には、その提出をした日以後にその末日が最初に到来する「6月中間申告対象期間(その課税期間開始の日から6月の期間で年1回の中間申告の対象となる期間をいう。)」については、中間申告書(消費税法第42条第6項の中間申告書)を提出する義務を負うことになる(消法42⑧)。
ただし、当該届出書を提出した場合であっても、その年の資金繰り等の事情により納税することが困難となる場合には、任意の中間申告をやめる届出書(消規20の2②)の提出(消法42⑨)又は中間申告書の不提出(消法42⑪)によって任意の中間申告義務は解除されることとなる。
(注)任意の中間申告制度を適用した場合、6月中間申告対象期間の末日の翌日から2月以内に、所定の事項を記載した中間申告書を納税地の所轄する税務署長に提出するとともに、その申告に係る消費税額及び地方消費税額を併せて納付する必要がある。なお、納期限までに納付されない場合には、延滞税が課される場合があることから、任意の中間申告を行う場合には、その点に留意する必要がある。
(3)適用関係 この改正は、施行日(平成26年4月1日)以後に開始する6月中間申告対象期間に係る課税期間から適用することとされている(抜本改革法附則13①)。
5 その他の改正
(1)対価の返還等があった場合の課税売上高の計算に係る規定の整備 事業者免税点制度等の適用の判定に用いる課税売上高は、「課税資産の譲渡等の対価の額(税抜)」の合計額から「売上げに係る税抜対価の返還等の金額」の合計額を控除して算出することとされている(消法9②、9の2②、30⑥、消令22①、23④、48①、53③、57⑤)。また、「売上げに係る税抜対価の返還等の金額」とは、「税込対価の返還等の金額」から「対価の返還等の金額に係る消費税額及び地方消費税額」を控除して算出することとされているが、この控除すべき「消費税額及び地方消費税額」については、対価の返還等に係る金額に係る消費税額(4%)に100分の125を乗じて算出(消費税額を5%換算)することとされている(消法9②、9の2②、30⑥、消令22①、23④、48①、53③、57⑤)。
これらの規定については、抜本改革法第2条による消費税法の改正(平成26年4月の消費税率の引上げに伴う改正)及び消費税法施行令の改正(平成26年4月の消費税率の引上げに対応する政令改正)において「100分の125」を「63分の80」と、抜本改革法第3条による消費税法の改正(平成27年10月の消費税率の引上げに伴う改正)において「63分の80」を「78分の100」とする改正が、それぞれ行われている。
なお、「100分の125」を「63分の80」とする改正は、施行日(平成26年4月1日)以後に行った課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合から、「63分の80」を「78分の100」とする改正は、27年施行日(平成27年10月1日)以後に行った課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合から、それぞれ適用される(抜本改革法附則2、15)。
(注)抜本改革法附則第3条(小規模事業者に係る納税義務の免除等に関する経過措置)並びに改正消令附則第3条(合併があった場合の納税義務の免除の特例等に関する経過措置)及び第10条(課税売上割合等に関する経過措置)において、施行日前の課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合には従前の例(100分の125)による旨が、同法附則第16条第1項(第3条の規定による消費税法の一部改正に伴う税率等に関する経過措置)における読替えによって、施行日から27年施行日の前日までの間に行った課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合には従前の例(63分の80)による旨が、それぞれ規定されている。
(2)仕入控除税額等の調整計算に関する規定の整備 課税仕入れ等の税額や課税標準額に対する消費税額の計算においては、仕入れに係る対価の返還等を受けた場合や売上げに係る対価の返還等をした場合などにおいて調整する旨の規定が設けられている。
具体的には、次に掲げる調整規定が設けられているが、調整すべき仕入れに係る消費税額や売上げに係る消費税額の算出は、税込金額(返還を受けた金額又は減額を受けた債務の額、棚卸資産等の取得に要した費用の額、返還した税込価額又は減額した債務の額、領収することができなくなった課税資産の譲渡等の税込価額)に105分の4を乗じて算出することとされている。
イ 仕入れに係る対価の返還等を受けた場合の仕入れに係る消費税額の控除の特例(消法32①)
ロ 納税義務の免除を受けないこととなった場合等の棚卸資産に係る消費税額の調整(消法36)
ハ 売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除(消法38)
ニ 貸倒れに係る消費税額の控除等(消法39)
ホ 国、地方公共団体等の仕入れに係る消費税額の特例(消令75④)
これらの規定については、抜本改革法第2条による消費税法の改正(平成26年4月の消費税率の引上げに伴う改正)及び消費税法施行令の改正(平成26年4月の消費税率の引上げに対応する政令改正)において「105分の4」を「108分の6.3」と、抜本改革法第3条による消費税法の改正(平成27年10月の消費税率の引上げに伴う改正)において「108分の6.3」を「110分の7.8」とする改正が、それぞれ行われている。
なお、「105分の4」を「108分の6.3」とする改正は、施行日(平成26年4月1日)以後に行った課税仕入れ等又は課税資産の譲渡等につき施行日以後に調整計算を行う事由が生じた場合について適用され、「108分の6.3」を「110分の7.8」とする改正は、27年施行日(平成27年10月1日)以後に行った課税仕入れ等又は課税資産の譲渡等につき27年施行日以後に調整計算を行う事由が生じた場合について、それぞれ適用される(抜本改革法附則2、15)。
(注)抜本改革法附則第9条(小規模事業者に係る納税義務の免除等に関する経過措置)、第10条(納税義務の免除を受けないこととなった場合等の棚卸資産に係る消費税額の調整に関する経過措置)、第11条(売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除に関する経過措置)及び第12条(貸倒れに係る消費税額の控除等に関する経過措置)並びに改正消令附則第14条(国、地方公共団体等の仕入れに係る消費税額の特例に関する経過措置)において、施行日前の課税仕入れ等又は課税資産の譲渡等につき調整計算を行う事由が生じた場合の経過措置が、同法第16条第1項(第3条の規定による消費税法の一部改正に伴う税率等に関する経過措置)における読替えによって、施行日から27年施行日の前日までの間に行った課税仕入れ等又は課税資産の譲渡等につき調整計算を行う事由が生じた場合の経過措置が、それぞれ規定されている。
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