会社法ニュース2011年10月31日 経営陣に不都合な場合なら決議取消しも(2011年10月31日号・№425) 東京高裁、特段の事情を除き会社が株主提案を取り上げなくても可
経営陣に不都合な場合なら決議取消しも
東京高裁、特段の事情を除き会社が株主提案を取り上げなくても可
今回の事案は、東証1部上場のHOYAの株主が、株主提案として会社に提出した20個の議案のうち5個について、招集通知に記載しなかったため、本件株主総会の招集手続または決議方法が会社法305条1項に違反するなどとして争われたもの。
東京地裁では、「招集通知における議案の記載に漏れや誤りがあったとしても、そのことは、当該議案と目的である事項を異にする他の議案に係る決議の取消原因を構成しないというべきである。」などとし、株主総会で可決された各議決の取消しを求める部分を却下し、株主(原告)の請求をいずれも棄却した(本誌403号40頁参照)。
このため、控訴人である株主が控訴したものである。
東京高裁第8民事部(髙世三郎裁判長)では、株主総会等の招集の手続や決議の方法が法令もしくは定款に違反したときには、株主総会等の決議の取消しの訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる(会社法831条1項1号)とした。そのうえで、株主総会で可決された議案とは別の議案を株主が提案し株主総会で取り上げられなかったとしても、可決された決議の取消事由には該当しないと判断している。
例外的に、①当該事項が株主総会の目的である事項と密接な関連性があり、株主総会の目的である事項に関し可決された議案を審議するうえで株主が請求した事項についても株主総会において検討、考慮することが必要、かつ、有益であったと認められるとき、②関連性のある事項を株主総会の目的として取り上げると現経営陣に不都合なため、会社が現経営陣に都合のよいように議事を進行させることを企図して当該事項を株主総会において取り上げなかったときに当たるなど、特段の事情が存在する場合があれば、会社法831条1項1号に掲げる場合に該当するとの見解を示した。
ただし、本件についてみれば、株主が株主総会の目的とすることを請求した事項のうち株主総会において取り上げられなかったものが前述の①および②のいずれにも該当しないと判断。原審の東京地裁と同様、控訴人である株主の主張を斥けている。なお、本件は上告受理申立中である。
【情報ベース:判決(平成23年(ネ)第3824号)】
東京高裁、特段の事情を除き会社が株主提案を取り上げなくても可
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東京地裁では、「招集通知における議案の記載に漏れや誤りがあったとしても、そのことは、当該議案と目的である事項を異にする他の議案に係る決議の取消原因を構成しないというべきである。」などとし、株主総会で可決された各議決の取消しを求める部分を却下し、株主(原告)の請求をいずれも棄却した(本誌403号40頁参照)。
このため、控訴人である株主が控訴したものである。
東京高裁第8民事部(髙世三郎裁判長)では、株主総会等の招集の手続や決議の方法が法令もしくは定款に違反したときには、株主総会等の決議の取消しの訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる(会社法831条1項1号)とした。そのうえで、株主総会で可決された議案とは別の議案を株主が提案し株主総会で取り上げられなかったとしても、可決された決議の取消事由には該当しないと判断している。
例外的に、①当該事項が株主総会の目的である事項と密接な関連性があり、株主総会の目的である事項に関し可決された議案を審議するうえで株主が請求した事項についても株主総会において検討、考慮することが必要、かつ、有益であったと認められるとき、②関連性のある事項を株主総会の目的として取り上げると現経営陣に不都合なため、会社が現経営陣に都合のよいように議事を進行させることを企図して当該事項を株主総会において取り上げなかったときに当たるなど、特段の事情が存在する場合があれば、会社法831条1項1号に掲げる場合に該当するとの見解を示した。
ただし、本件についてみれば、株主が株主総会の目的とすることを請求した事項のうち株主総会において取り上げられなかったものが前述の①および②のいずれにも該当しないと判断。原審の東京地裁と同様、控訴人である株主の主張を斥けている。なお、本件は上告受理申立中である。
【情報ベース:判決(平成23年(ネ)第3824号)】
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