税務ニュース2017年10月16日 地積規模の大きな宅地で新通達を発遣(2017年10月16日号・№711) 市街地農地等にも適用があることを明確化、平成30年1月以後適用
地積規模の大きな宅地で新通達を発遣
市街地農地等にも適用があることを明確化、平成30年1月以後適用
国税庁は10月5日、平成29年度税制改正大綱を踏まえた広大地通達の廃止などを内容とする「「財産評価基本通達」の一部改正」を公表した。大綱では、従前の広大地通達(最大65%評価減)の適用により取引価額と相続税評価額が乖離するケースが生じるなどの問題に対応するために、広大地評価について各土地の個性に応じて形状・面積に基づき評価する方法に見直すとともに、適用要件を明確化する旨が明記されていた(本誌669号4頁参照)。
今回の評価通達の改正により、従前の広大地の評価(評価通達24-4)が廃止される一方で、「地積規模の大きな宅地の評価」(評価通達20-2)が新設された。「地積規模の大きな宅地」となる土地は、三大都市圏では500㎡以上(それ以外の地域は1,000㎡以上)の地積の宅地で、普通商業・併用住宅地及び普通住宅地に所在するものであって、次の①から③に該当しないものである。
「地積規模の大きな宅地」の具体的評価方法は、路線価地域の場合は次の算式により計算される(倍率地域を含む評価方法の詳細などは今号28頁以降参照)。
今回発遣された改正通達は、パブコメの改正案(平成29年7月21日まで意見募集)から一部修正が行われている。具体的には、パブコメの改正案でも要件を満たせば適用対象とされていた「市街地農地(評価通達40)、市街地山林(同49)、市街地原野(同58-3)」について、「地積規模の大きな宅地の評価」(同20-2)の適用があることが明確化された(各通達に明記)。
なお、改正通達は、平成30年1月1日以後に相続等により取得した財産の評価に適用される(遡及適用はなし)。
市街地農地等にも適用があることを明確化、平成30年1月以後適用
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今回の評価通達の改正により、従前の広大地の評価(評価通達24-4)が廃止される一方で、「地積規模の大きな宅地の評価」(評価通達20-2)が新設された。「地積規模の大きな宅地」となる土地は、三大都市圏では500㎡以上(それ以外の地域は1,000㎡以上)の地積の宅地で、普通商業・併用住宅地及び普通住宅地に所在するものであって、次の①から③に該当しないものである。
①市街化調整区域(都市計画法に基づき宅地分譲に係る開発行為を行うことができる区域を除く)に所在する宅地 ②都市計画法に規定する工業専用地域に所在する宅地 ③容積率が400%以上(東京都特別区内は300%以上)の地域に所在する宅地 |
相続税評価額=路線価×奥行価格補正率×地積×不整形地補正率などの各種画地補正率×規模格差補正率 |
なお、改正通達は、平成30年1月1日以後に相続等により取得した財産の評価に適用される(遡及適用はなし)。
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