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プレミアム会社法2020年11月13日 委任状返送にクオカード、旧経営陣解任(2020年11月16日号・№858) 筆頭株主が招集した臨時株主総会の開催禁止の仮処分申立ては却下

  • JASDAQ上場のプラコーで経営権争い。臨時株主総会で旧取締役は筆頭株主提案の取締役と総入替え、6月に導入の買収防衛策も廃止。
  • 臨時株主総会を招集した筆頭株主が委任状を返送した株主にクオカード提供。プラコーは総会の開催禁止求め仮処分申立ても却下。

 議決権行使の促進を目的として株主に対しクオカードを提供する上場企業は見受けられるが、多くの場合、金額は500円と低額になっている。高額になれば、株主の権利の行使に関する利益供与を禁止する会社法120条に抵触する恐れがあるからだ。クオカードの株主への提供が問題となったケースとしてモリテックス事件(42頁参照)があるが、同事件でも裁判所は「500円」という金額自体は許容範囲としていた。
 これに対し、株主に3,000円(当初は2,000円)という高額のクオカードを提供する事案が発生した。クオカードを提供したのは、JASDAQに上場するプラスチック加工機メーカーのプラコーの筆頭株主(有限会社)。筆頭株主は委任状を返送した株主にクオカードを提供することを招集通知に記載した上で、臨時株主総会を招集し、11月6日に開催された臨時株主総会では、プラコーの4名の取締役解任と新たに5名の取締役選任、さらに今年6月に導入された買収防衛策の廃止などを株主提案議案として付議、事実上そのすべての議案が可決され、経営権を取得している(旧取締役4名は臨時株主総会開会前に辞任)。
 プラコーの監査役は、株主への高額なクオカードの提供が不公正な決議の方法に当たるとして、さいたま地裁に臨時株主総会の開催禁止の仮処分の申立てを行っていたが、同地裁は「現時点(臨時株主総会開催前)において、株主の権利行使に不当な影響を及ぼす恐れがあると認めるまでには至らない」として当該申立てを却下。東京高裁、最高裁でも申立ては認められず、結局臨時株主総会が開催された。
 ただ、さいたま地裁は仮処分の申立てこそ認めなかったものの、「招集株主が、他の株主に対して、株主総会における権利行使に先立って、財物の贈与を行うことを表明し、又はそれを実行した場合において、贈与の目的、その条件、その財産的価値、議決権行使に係る議案の内容等に照らし、それが株主の権利行使に不当な影響を及ぼすと認められるときは、当該株主総会における決議の方法が著しく不公正なものとなるべきである」と指摘している。今後、プラコーの監査役や旧経営陣、あるいは株主から臨時株主総会における決議取消しを求める訴訟が提起される可能性もあろう。

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