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プレミアム税務2021年02月19日 赤字会社に対する貸倒損失計上を否認(2021年2月22日号・№871) 東京高裁 個人事業に利益をもたらすポテンシャルある費用と言えず

  • 東京高裁は2月10日、個人馬主の牧場(会社)への貸倒損失が事業所得の必要経費に算入できるかが争われた事案(本誌861号11頁参照)について、納税者(控訴人)の控訴を棄却した。
  • 東京高裁は、会社への貸付け・債権放棄の経緯から、「貸倒損失が利益の源泉としての費用であったとみるには無理がある。」と判示。

 競走馬の保有事業を個人で営む納税者(控訴人)は、牧場(以下、本件会社。なお、代表取締役は控訴人で、平成26年9月30日清算結了)に対する貸付金の貸倒損失が生じたとして、係争年分の所得税等の確定申告(青色申告)において当該貸倒損失を事業所得の計算上必要経費に算入し、本件会社に対する貸付金の放棄による貸倒損失があったことを理由に更正の請求を行った。これに対し所轄税務署長が、本件会社に対する貸付金の貸倒損失は必要経費に算入できないとして、課税処分(更正処分・過少申告加算税の賦課決定処分・更正をすべき理由がない旨の通知処分)を行ったところ、納税者はこの課税処分の取消しを求め訴訟を提起した。
 原判決は納税者の請求を棄却したが、納税者は原判決を不服として控訴した。控訴人は、本件会社の設立経緯などの状況を説明し、「本件貸付金は全て、牧場及びそれを運営する本件会社が控訴人の馬主事業にとって必要不可欠であったがゆえに行われたものであった。」と本件貸倒損失が(馬主事業の)必要経費に該当する旨主張した。
 これに対し東京高裁(野山宏裁判長)は一審の判断を認容した上で、以下のとおり補足的判断を付加している。
 「仮に数十年前においては控訴人又はその先代の個人馬主事業と本件会社の事業が一体となってオーナーブリーダー事業と評価できる実態があったとしても、本件で問題となる本件会社の清算結了からその5年程度前までの期間については、そのような実態があったというには無理がある。(本件会社は、平成21年以降は、収入が控訴人からの預託料収入のみとなり、所有馬も消滅したため賞金収入も期待できず、経常収支は年間1,000万円以上の赤字が常態となり、バランスシートは常に約3億円の債務超過という状態に陥った。控訴人からの借入れ・債権放棄が余儀なくされた状況にある。)このような経緯を見ると、債権放棄や清算結了による貸倒損失が、利益の源泉としての費用(控訴人の過去又は将来の個人事業に利益をもたらすポテンシャルを秘めた費用)であったとみるには、無理があるというほかはないところである。」

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