カートの中身空

閲覧履歴

最近閲覧した商品

表示情報はありません

最近閲覧した記事

解説記事2020年01月27日 ニュース特集 図解・令和2年度税制改正で規制される節税スキーム(2020年1月27日号・№820)

ニュース特集
このやり方はもう使えない!
図解・令和2年度税制改正で規制される節税スキーム


 令和元年12月12日に取りまとめられた与党の令和2年度税制改正大綱には、課税上問題視されていた節税スキームを規制する措置が盛り込まれている。
 具体的には、Ⅰ 企業買収後の配当及び株式譲渡を組み合わせた租税回避、Ⅱ 国外中古不動産に係る不動産所得の損益通算、Ⅲ 居住用賃貸建物の取得等に係る仕入税額控除、に対する課税の適正化措置が実施される。
 本特集ではそれぞれの節税スキーム及び令和2年度税制改正での適正化措置を確認する。

Ⅰ 企業買収後の配当及び株式譲渡を組み合わせた租税回避

問題となったスキーム
 このスキームは、①外国子会社から内国法人が配当を受け、②その後、内国法人が当該外国子会社の株式を譲渡するというものである(図1参照)。

 この結果、①外国子会社から受ける配当については、外国子会社配当益金不算入制度により、配当等の額の95%が益金不算入となる、②親会社へ利益を吐き出した状態の外国子会社の株式の価値(価額)は低下するが、その状態で譲渡することにより親会社に株式譲渡損が発生することになる。
 ソフトバンクが買収した海外子会社にその保有株式を現物分配させ、その後、子会社株式の譲渡損を創出させたことで、課税上の取扱いが問題視されてきた。
改正内容
 法人が、特定関係子法人(※1)から受ける配当等の額(※2)が株式等の帳簿価額の10%相当額を超える場合には、その対象配当金額のうち益金不算入相当額を、その株式等の帳簿価額から引き下げることとされた。親法人の帳簿価額を引き下げることで、その後の譲渡での譲渡損の創出を防止する。
(※1)特定関係子法人
 法人(及びその関係者)が株式等の50%超を保有する子会社(但し、子会社が内国法人であり、かつ、設立から支配関係発生までの間において株式の90%以上を内国法人等が保有しているものを除く。)
(※2)配当等の額
 その合計額が①支配関係発生後の利益剰余金の純増額に満たない場合または②2,000万円を超えない場合を除く。また、③配当の合計額のうち、支配関係発生から10年経過後に受ける配当額を除く。

Ⅱ 国外中古不動産に係る不動産所得の損益通算

問題となったスキーム
 会計検査院の平成27年度決算検査報告では、国外に所在する中古等建物の貸付けに係る不動産所得の計算については、「簡便法により算定された耐用年数が建物の実際の使用期間に適合しないおそれがあると認められ……賃貸料収入を上回る減価償却費を計上することにより、……損益通算を行って所得税額が減少する」こととなっているとの指摘がなされていた。
 実際、国外の中古不動産を賃貸の用に供することで、節税を喧伝する風潮もみられたところだ(本誌811号13頁参照)。
改正内容
 令和3年以後の各年において、国外中古建物(※1)から生ずる不動産所得を有する場合において、不動産所得の金額の計算上国外不動産所得の損失の金額があるときは、その国外不動産所得の損失の金額のうち国外中古建物の償却費に相当する部分の金額は、所得税法上生じなかったものとみなし(※2)、損益通算等はできないこととする(図2参照)。

(※1)国外中古建物
 耐用年数を簡便法により計算した国外にある中古の建物(見積法であってもその見積年数が適切であることを証する一定の書類の添付がない場合は、国外中古建物に該当する。)
(※2)なかったものとみなし
 なかったものとみなされ、損益通算できなかった損失の金額については、適正化の対象となった国外中古不動産を譲渡した際の譲渡所得の計算の際、取得費から控除する減価償却分に含めないこととする。

Ⅲ 居住用賃貸建物の取得等に係る仕入税額控除

問題となったスキーム
 居住用賃貸建物(賃貸住宅)の取得に係る仕入税額は住宅家賃(非課税売上)に対応するため、本来仕入税額控除の対象とはならないが、作為的な金の売買を継続して行う等の手法により、仕入税額控除を行うスキームが見受けられた。
改正内容
 居住用賃貸建物の課税仕入れについては、仕入税額控除を認めないこととする。ただし、居住用賃貸建物のうち、住宅の貸付けの用に供しないことが明らかな部分については、引き続き仕入税額控除の対象とする(令和2年10月1日以後の仕入れに適用)。
 上記により仕入税額控除を認めないこととされた居住用賃貸建物について、その仕入れの日から同日の属する課税期間の初日以後3年を経過する日の属する課税期間の末日までの間に住宅の貸付け以外の貸付けの用に供した場合又は譲渡した場合には、それまでの居住用賃貸建物の貸付け及び譲渡の対価の額を基礎として計算した額を、当該課税期間又は譲渡した日の属する課税期間の仕入税額控除に加算して調整する(図3参照)。

当ページの閲覧には、週刊T&Amasterの年間購読、
及び新日本法規WEB会員のご登録が必要です。

週刊T&Amaster 年間購読

お申し込み

新日本法規WEB会員

ログイン/新規会員登録

試読申し込みをいただくと、「【電子版】T&Amaster最新号1冊」と当データベースが2週間無料でお試しいただけます。

週刊T&Amaster無料試読申し込みはこちら

人気記事

人気商品

  • bnr-購読者専用ダウンロードサービス
  • 法苑
  • 裁判官検索