税務ニュース2026年06月26日 SNS等を利用した査察事案を告発(2026年6月29日号・№1128) 脱税指南グループの首謀者に対する懲役6年は過去2番目の重さ
国税庁が6月25日に公表した「令和7年度査察の概要」によると、令和7年度に検察庁に告発した件数は82件、告発した事案に係る脱税総額は84億円にのぼったことが明らかとなった。
重点事案として取り組んでいる消費税事案については、23件(前年度29件)を告発。このうち、消費税の仕入税額控除制度を悪用した消費税不正受還付事案は12件、不正受還付額は7,300万円であった。このほか、無申告事案については12件(うち単純無申告ほ脱事案は8件)で、国際事案では17件を告発している。
また、査察では重点事案(消費税事案、無申告事案、国際事案)のほかに、SNS等のソーシャルメディアの普及により、多様な経済活動が活発になっていることから、ソーシャルメディアで事業活動を行う事業者など幅広い業種業態の事案も告発している。告発した事案としては、美容系インフルエンサーの活動を通じて広告代理を行う企業が、不正加担者を利用して、取引事実のない架空の業務委託費を計上し、法人税及び消費税を免れていた事案や、SNS等を利用して主に海外顧客に対してイラストを販売していた事業者が、海外イベントでの販売収入の一部を申告から除外し、所得税を免れていた事案などがあった。
令和7年度中の判決状況を見ると、一審判決の80件すべてに有罪判決が言い渡された。このうち6人に実刑判決が出されており、査察事件単独では脱税指南グループの首謀者に対する懲役6年が最も重く、懲役7年6月(平成29年度)に次いで2番目に長い懲役刑となっている。他の犯罪と併合されたものでは、架空外注費の計上で法人税等を免れた者に対する懲役4年(詐欺罪と併合)が最も重かった。

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