会計ニュース2026年08月21日 「財務諸表の公表の承認日」の定義見直し(2026年8月24日号・№1135) ASBJ、監査部会での意見を踏まえ監査基準とより整合的に
企業会計基準委員会(ASBJ)は、現在、企業会計基準諮問会議の提言を踏まえ、継続企業に関する会計基準の開発を行っている。開発に当たっては、日本公認会計士協会が公表している監査・保証実務委員会報告第74号「継続企業の前提に関する開示について」のうち、会計に関する定めの内容を移管した上で、継続企業の前提の評価期間の起点を「貸借対照表日」から「財務諸表の公表の承認日」に変更する方向となっている。
継続企業の前提の評価期間の起点の変更に関しては、ISA570「継続企業」の改訂を踏まえ、企業会計審議会監査部会において、監査基準の改訂に関する議論が行われており(本誌1121号10頁参照)、その際、監査基準と会計基準で整合させるべきとの意見が多く寄せられていた。この点、開発中の継続企業に関する会計基準では、「財務諸表の作成にあたって、合理的に入手できるすべての情報を考慮し、合理的な期間にわたり継続企業として存続する能力があるかどうかを評価する」ことを求め、「合理的な期間とは、決算日後、少なくとも財務諸表の公表の承認日後1年を経過した日までの期間をいう」と定める方向となっており、「財務諸表の公表の承認日」については、後発事象会計基準第7項の「財務諸表の公表の承認日」をいうこととしている。
一方、日本公認会計士協会では、後発事象会計基準の公表に伴い監査基準報告書560「後発事象」(以下「監基報560」)の改正案を公表(本誌1132号13頁参照)。企業会計審議会監査部会における議論を踏まえ、後発事象会計基準とより整合的とするように「財務諸表の承認日」を「財務諸表の公表の承認日」に変更するなどしている。このため、企業会計基準委員会においても、定義規定を見直し、さらなる対応を行うことで、会計基準と監査基準の整合性を高めることができると判断。具体的には、日本公認会計士協会の監基報560の改正案を踏まえ、後発事象会計基準BC第16項を「『財務諸表の公表の承認日』は、財務諸表を構成するすべての計算書(関連する注記を含む。)を作成した上で、財務諸表を公表することを承認する権限を有する社内の機関又は個人が当該財務諸表の公表を承認した日付をいう。」に見直すこととし、結論の背景から削除し、本文の定義規定に記載箇所を変更するとしている。
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