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解説記事2020年05月25日 ニュース特集 新型コロナ税特法における償却資産関係の税制措置(2020年5月25日号・№835)

ニュース特集
計画認定前の設備取得に弾力的運用も
新型コロナ税特法における償却資産関係の税制措置


 新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴い多くの事業者の収入が急減している状況を踏まえ、国税及び地方税ともに税制の特例措置が講じられている。その1つが固定資産税が最大で3年間ゼロになる特例措置の拡充だ。同特例措置については生産性向上特別措置法の改正を前提に令和4年度まで2年間延長するほか、対象設備に事業用家屋と構築物が追加されている。また、国税関係では、中小企業経営強化税制の対象に新たな類型として「デジタル化設備」が追加された。本特集では、償却資産に関する税制の特例措置の留意点を解説する。

生産性向上特別措置法の改正後に令和5年3月31日まで延長

 平成30年度税制改正で措置された中小企業者(資本金1億円以下又は従業員数1,000人以下の法人・個人(大企業の子会社を除く))を対象とした設備投資に係る固定資産税の特例措置は、平成30年度から令和2年度までの3年間に限り機械装置等に係る固定資産税を2分の1から最大でゼロまで軽減するというものだが、今通常国会で成立した「地方税法等の一部を改正する法律」(令和2年4月30日施行)では、同特例措置については生産性向上特別措置法の改正を前提に令和4年度まで2年間延長することとされる。ただし、現時点では、適用期間は延長されていないので留意したい。生産性向上特別措置法はまだ改正されていないため、令和3年3月31日が適用期限となっている。仮に同法が改正された場合には、これが令和5年3月31日まで延長されることになる。
 また、現行制度は機械装置、測定工具及び検査工具、器具備品、建物附属設備が対象となっているが、これに事業用家屋(工場等)と構築物が追加された。事業用家屋は取得価額の合計額が300万円以上の先端設備等とともに導入されたものであり、構築物は旧モデル比で生産性が年平均1%以上向上する一定のものとされる。最低取得価額はそれぞれ120万円とされている。
 スキームは現行制度と基本的に同じである(図表1参照)。例えば、事業用家屋の場合には、事業用家屋を含む先端設備等導入計画に記載のある直接事業の用に供する設備の導入によって労働生産性が年平均3%以上向上するか、事業用家屋の内外に300万円以上の先端設備が設置されているかについて、認定経営革新等支援機関(税理士、公認会計士等)の確認を受けた上で市区町村に認定を受けることになる。

 「導入促進基本計画」を策定している市区町村で、すでに家屋や構築物を対象としている場合にはすぐに適用を受けることができるが、まだ条例で定まっていない市区町村の場合には条例の改正を待つことになる。6月以降の議会での対応が想定されている模様だ。
構築物は工業会の証明が必要
 構築物とは、塀、看板(広告塔)や受変電設備などが該当するが、旧モデル比で生産性が年平均1%以上向上するものとされている。機械装置などと同様、工業会の証明書が必要になる。また、販売開始時期から14年以内のものとされている(図表2参照)。

先端設備等導入計画の認定後に設備等を取得することが要件

 最も気を付けなければならないのは、市区町村による先端設備等導入計画の認定の後に投資を実行しなければならないという点だ。計画認定前に事業用家屋及び構築物も含め、対象設備を取得した場合には特例措置の対象外となってしまう。ただし、計画認定前に契約はしたものの、取得が計画認定後であれば対象となる。
工業会の証明書は認定後も可
 そのほか、工業会等による証明書については、通常は先端設備等導入計画の申請・認定までに取得する必要があるが、仮に認定前までに取得できなかったとしても、認定後から賦課期日(1月1日)までに工業会等の証明書を追加提出することで特例措置の適用を受けることができる。計画変更で対象設備等を追加する場合も同様だ。
 ただし、1月2日以降になってしまった場合には、減税期間が3年間ではなく2年間となってしまうので留意したい。

テレワーク設備、経済産業局への確認申請後の設備取得も可

 国税関係の償却資産に関する税制では、現行の中小企業経営強化税制の拡充が行われている。多くの企業がテレワークを実施している中、テレワーク等のために必要な設備投資が対象とされる。中小企業経営強化税制とは、中小企業者が特定経営力向上設備等の取得等をした場合には即時償却又は7%の税額控除(資本金が3,000万円以下の法人は10%)ができるというものである(適用は令和3年3月31日まで)。
 具体的には、現行の「生産性向上設備」(A類型)、「収益力強化設備」(B類型)に新たに「デジタル化設備」(C類型)を追加した。対象設備の要件は「遠隔操作、可視化、自動制御化のいずれかに該当する設備」とされており、対象設備は機械・装置(160万円以上)、工具(30万円以上)、器具備品(30万円以上)、建物附属設備(60万円以上)、ソフトウエア(70万円以上)となる。A類型及びB類型と同様、中小企業経営強化法における主務大臣の認定が必要になる。
 手続きスキーム自体は従来のB類型と同様だ(図表3参照)。中小企業者は認定経営革新等支援機関(税理士、公認会計士等)の事前確認を受けた投資計画案について、所轄の経済産業局から確認書を取得。確認書とともに経営力向上計画を主務大臣に申請し、認定を受けた後に対象設備を取得する流れになる(図表4参照)。前述の固定資産税の特例措置と同様、計画認定後の設備取得が要件となる。

60日以内に計画申請の受理が必要
 ただし、「デジタル化設備」(C類型)の取得については、A類型及びB類型と同様、例外的に弾力的な取扱いが認められる。
 具体的には、経済産業局への確認書発行申請後であれば計画認定後でなくても設備の取得が認められる。ただし、設備の取得から60日以内に計画の申請が受理される必要があるので留意したい(図表5参照)。

 なお、この場合であっても対象設備は令和2年4月30日以降に取得したものであり、3月31日までに計画の認定を受ける必要がある。

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