税務ニュース2026年10月23日 租税回避の指南役に罰則を求める声(2026年10月26日号・№1143) 政府税調、税理士等が租税回避スキームの販売に関与するケースも
政府の税制調査会は10月20日、「第5回経済社会のデジタル化への対応と納税環境整備に関する専門家会合」(座長・岡村忠生京都大学名誉教授)を開催し、租税回避等への対応などについて検討を行った。会合では、近年の租税回避行為が特定のプロモーター(税理士や金融機関、コンサル会社等)によってスキーム化され、多数の納税者に販売・提供されていることが明らかにされた。
国税庁は、把握したプロモーターの例として、金融機関が顧客の経営する法人について、組織再編成や資産の取得等により相続税評価額を圧縮するスキームを提案しているケースや、税理士法人がペーパーカンパニーを用いて実体のない取引を行い、消費税還付を生じさせるスキームを数十社に販売したケース、グループ法人税制等を用いて経済実態を伴わない多額の税務上の損失を作出するスキームを販売したケースなどを紹介。このほか、プロモーターとなったコンサルティング会社が販売したスキームを実施した会社に対して、税務当局が税務調査により課税処分を行ったが、プロモーター自身に対しては何らペナルティがないため、その後、スキームを修正して否認されないようにした上で、再度販売するといった事例もあったとした。同庁は、事案の調査・是正に取り組んでいるものの、多くのプロモーターが、税務当局に提出する情報を極めて限定的にする、質問に対する想定問答集を作成し課税処分に繋がる情報を出さない、といった調査に非協力的な態度をとっているために調査に膨大な時間・労力を要しており、スキームの拡大スピードと差があることからいたちごっこが続いているとの説明を行った。
会合では、委員から「悪質プロモーターによるスキームが横行しているのは、租税の公平性を保つ点で許しがたい」と批判的な意見が相次いでおり、課徴金などのペナルティを設けるべきとの意見のほか、特に税理士等による関与については、租税回避もしくは租税負担軽減に関与する際の行動規範を整備し、そこから大きく逸脱する場合には信用失墜行為として懲戒処分を積極的に行うべきといった意見が挙がっている。
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