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税務ニュース2026年10月30日 駐留軍用地の小規模宅地等特例を否定(2026年11月2日号・№1144) 審判所、事業供用要件は充足も建物又は構築物の敷地とは認めず

  • 沖縄の駐留軍用地である本件土地に小規模宅地等の特例の適用が認められるか否かが問題となった裁決事例(沖裁(諸)令7第4号)。
  • 審判所、貸付事業の用に供されていたことは認めるも、建物又は構築物の敷地の用に供されていたと認めることはできないことから、特例の適用を認めず。

 特定の宅地等について小規模宅地等の特例の適用を受けるためには、その宅地等が「被相続人等の事業の用に供されていた宅地等」という事業供用要件を充足するのみでは足りず、さらに「建物又は構築物の敷地の用に供されているもの」という敷地供用要件を充足する部分のみが特例の適用対象となる。今回の裁決事例で問題となったのは、請求人が相続により取得した沖縄の駐留軍用地である本件土地について、敷地供用要件を充足するか否かであった。
 事実関係をみると、本件土地(約294㎡)は、相続開始直前まで国に賃貸され、国から駐留軍に提供されていた。相続開始直前の土地上には建物又は構築物はなく、本件土地の約半分は隣接地と併せて耕作され、残りには木が茂っていた。税務署は、航空写真をみると土地上に建物又は構築物が見当たらないことから、敷地供用要件を充足しないとして小規模宅地等の特例の適用を否定した。これを不服とした請求人は、本件土地上に建物又は構築物は存在しないものの、本件土地が所在する駐留軍施設用地内には各種の駐留軍施設が存在し本件土地はそれらの施設がある土地と一体となって有機的に機能しその効用を果たしているから敷地供用要件を充足すると主張した。
 審判所はまず、「建物又は構築物の敷地の用に供されている」(措法69の4①)とは、建物又は構築物を特定した上でその特定された建物又は構築物との位置関係や実際の利用状況等を総合勘案し、社会通念に従い、土地がその建物又は構築物と一体として利用されているか否かにより敷地供用要件を充足する敷地の範囲を判断することが相当であるという法令解釈を示した。本件については、駐留軍施設という性質上、請求人が建物又は構築物を特定し、本件土地との一体利用を立証することが困難と認めつつ、本件土地の利用状況や周辺施設との位置関係等を踏まえると、その困難性を最大限考慮しても相続開始直前において本件土地は建物又は構築物と一体として利用されているとは認められないと指摘。貸付事業の用に供されていたことは認められるが、本件土地が敷地供用要件を充足していたということはできないことから小規模宅地等の特例は適用できないと判断した。

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