一般2026年06月11日 国が認証、企業の寄付促進 フードバンク活動後押し 提供:共同通信社

企業などから寄付された食品を生活困窮者らに配る「フードバンク」活動を後押しするため、衛生管理やガバナンス(統治)体制を整備した団体を消費者庁が認証する制度が始まった。食品の「横流し」や食中毒リスクといった企業側の懸念を払拭し、支援を促すのが狙い。需要量の1割ほどにとどまる現状の打破が期待される。
食パン、バナナ、レトルトカレー…。4月上旬、国内最大級のフードバンク団体「セカンドハーベスト・ジャパン(2HJ)」が東京都千代田区で運営する施設に食品が次々と積み上げられた。
配布は週3回で、子育て世代や外国人ら100人ほどが毎回訪れる。倉庫には保存食品だけでなく、野菜などの生鮮食品もあって充実しているように見えるが、担当者は「まだニーズに応えられる量ではない」と話す。
消費者庁によると、困窮者支援に必要な食品は約15万トンなのに対し、全国約300のフードバンク団体の取扱量は1・6万トンとギャップが大きい。一方、まだ食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」の推計値は2023年度が464万トンで、うち半分を食品メーカーなど事業者由来が占める。賞味期限前の廃棄は20万トンに上るとされる。
企業に寄付を促すには、食品横流しによる企業イメージの毀損や、団体側の管理不備による食中毒発生といった懸念に対応する必要があり、消費者庁と関係団体が協議して認証制度を整えた。
認証にはまず、フードバンク団体が農林水産省に申請し「オープンリスト」に掲載される必要がある。その中から認証希望の団体を消費者庁が審査。寄付品の記録など団体のガバナンス体制、保管設備の衛生管理、事故発生に備えた保険の加入状況などを書類や現地視察で確認する。
大手の10団体ほどが申請するとみられ、夏ごろには最初の認証団体が決まる見通し。認証されると国作成のロゴマークを掲示できる。2HJの芝田雄司代表は「認証で後押しを得て30年までに現在の10倍の食品を扱い、支援の輪を広げたい」と意気込んだ。
(2026/06/11)
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