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一般2026年06月11日 国産コーヒー参入相次ぐ ハウスで気候条件を再現 供給不安背景、収益を期待 提供:共同通信社

 コーヒーの国内栽培に参入する企業が増えている。赤道付近の限られた地域を主産地とする繊細な作物だが、ビニールハウスで気候条件を再現した。コーヒー豆は価格上昇が続いており、将来の収益源として期待を集めている。多くは実験段階にあり、収量を安定させて事業を軌道に乗せるには時間がかかりそうだ。

 ▽想定外
 真っ白なビニールハウスの入り口をくぐると、高さ約2メートルに育ったコーヒーの木が整然と並んでいた。5月下旬の強い日差しの下でも空調を備えたハウス内は涼しい。
 エネルギー総合商社の日米ユナイテッド(大阪市)は新規事業の一つとして、2024年に岡山県総社市の借地でコーヒー栽培を始めた。8棟のハウスで1100本余りの苗木を育てている。
 「農業は難しい。想定外の連続です」。現場の責任者を務める辻野健司さんが率直に言う。石油由来の洗浄液の営業が長く、畑違いの仕事に四苦八苦している。
 24年は雨でハウスが水浸しになった。一度植えた木を全部抜き、土中に排水管を設置した後に植え直した。コーヒーは気温がおおむね18~24度の環境で育つ。夏の日差しを遮る遮光ネット、冬に使う暖房機など追加の設備投資がかさんだ。
 扱うのはアラビカ種の「ティピカ」で、風味に優れる半面、栽培は難しいとされる。将来は純国産の超高級豆として売る構想を描く。

 ▽排熱を利用
 石塚硝子(愛知県岩倉市)も新規事業で25年春、コーヒー栽培に乗り出した。ガラスを溶かす過程で発生する約300度の工場排熱で温水をつくってビニールハウスまで送り、暖房に利用する。
 3年間は実験と位置づけ、約10種類のコーヒーを種から育てている。担当者の新妻貴明さんは「まだ手探りの毎日ですが、私たちの工場の熱で育った『国産コーヒー』を日本中にお届けする日を夢見ています」。

 ▽億円単位の投資
 苗木供給で国内最大の農業法人やまこうファーム(岡山市)は、これまで全国約60事業者に計1万本を販売した。価格は1本5万円。
 展示会に出展すると、農家を中心に数百件の引き合いがある。山本耕祐社長は「黒字化には億円単位の投資が必要です。残念ながらお断りすることが多い」と話す。
 ×   ×
 コーヒーの2050年問題 気温上昇や干ばつの影響で50年ごろに生産量の減少が予想され、価格高騰の懸念がある。

(2026/06/11)

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