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一般2026年06月13日 マンション修繕談合処分へ 施工30社超に16億円課徴金 公取委、コンサルも違反 提供:共同通信社

 東京都や関東6県のマンションの大規模修繕工事で談合したとして、公正取引委員会は施工会社30社超の独禁法違反(不当な取引制限)を認定し、計約16億円の課徴金納付を命じる方針を固めた。関係者への取材で11日、分かった。既に処分案を各社に通知。意見を聞いて決定する。マンション管理組合から建物診断などを請け負う設計コンサルタント2社も関与したとして、2社と施工各社に再発防止を求める排除措置を命じる見通し。
 公取委が大規模修繕工事を巡って独禁法違反を認定するのは初めて。施工会社は価格低下を防ぎ、工事を分け合って利益を得る狙いがあったとみられる。コンサルは受注した会社から工事代金の数%程度をバックマージンとして受け取る覚書を交わしていたとされ、代金が高値になるほど利益が増えた可能性がある。
 関係者によると、通知を受けたのはゼネコン大手清水建設の子会社シミズ・ビルライフケア(東京)、大京穴吹建設(高松市)、建装工業、長谷工リフォーム(いずれも東京)、シンヨー(川崎市)など。コンサルは翔設計(東京)とリノシスコーポレーション(大阪市)。
 各社は遅くとも2021年秋以降、1都6県のマンションの管理組合が施工会社を選ぶ見積もり合わせの際、事前に受注予定社を決定。施工各社はその社より高い価格を提示し、コンサルは管理組合に受注予定社との契約を助言したとされる。
 大京穴吹建設は取材に「意見聴取書が届き、中身を確認している」とコメント。翔設計は「排除措置命令案を厳粛に受け止める」としている。
 大規模修繕工事の発注方法は、施工以外の業務をコンサル会社などに委託する「設計監理方式」のほか、調査・設計から工事まで1社に請け負わせる「責任施工方式」などがある。国土交通省の21年度の調査では、設計監理方式が全体の8割を占め主流となっている。

 コンサル、以前も癒着指摘 専門知識要する修繕工事

 マンションの大規模修繕工事は専門的な知識が必要で、管理組合だけで対応しきれないケースが多い。専門家の意見が求められるが、国土交通省は以前も、組合の業務委託を受けたコンサルタント会社と施工会社の〝癒着〟を指摘していた。談合により工事費が不当に高くつり上げられた可能性があり、業界に詳しい専門家は「コンサルは組合のよりどころなのに」と批判する。
 国交省が2021年度に実施した大規模修繕に関する実態調査によると、対象818件のうち、施工以外の調査や設計をコンサルなどに委託する「設計監理方式」での発注が8割を占めた。
 見積もり合わせや入札で施工会社を選ぶため、劣化状況の調査から施工まで一括して1社に請け負わせる「責任施工方式」と比べ、契約の透明性を確保できるとされる。
 一方、今回の談合疑惑と同様の不正は過去にも指摘されている。国交省は17年1月「一部のコンサルが、自社にバックマージンを支払う施工会社が受注できるように不適切な工作を行い(中略)管理組合に経済的な損失を及ぼす事態が発生している」として、管理組合などに注意を呼びかける通知を出した。
 「通知を受け、利益相反行為に気を付けようという機運は一時的に高まったが、すぐに立ち消えた」。大規模修繕に詳しいマンション管理コンサルタントの土屋輝之氏は指摘する。施工会社の提示する見積もりが適正価格かどうかの見極めは難しいといい「組合にとってコンサルはよりどころ。施工会社との癒着は深刻だ」と憤った。

 マンション大規模修繕 マンションの老朽化を防ぐため、建物や設備の傷み、不具合を計画的に修理する大規模工事。外壁や排水管、エレベーターなど日常的な補修では対応が難しい部分が対象で、住戸の所有者らでつくる管理組合が中心となり12~15年程度の周期で実施することが多い。事前に劣化状況を調査、診断して工事内容や予算を決め、所有者が負担する「修繕積立金」を充てるのが一般的。回数を重ねるごとに高額になる傾向があり、積立金が不足して一時金の徴収や、値上げに至るケースもある。

(2026/06/13)

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