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経営・総務2020年10月07日 TDB景気動向調査(全国) ― 2020年9月調査 ― 出典:帝国データバンク

国内景気は持ち直しの動きも、業種により差
~今後は感染拡大防止と経済活動再開のバランスが一段と重要に~

(調査対象2万3,695社、有効回答1万1,689社、回答率49.3%、調査開始2002年5月)
調査結果のポイント
1.2020年9月の景気DIは4カ月連続で前月比プラス(1.9ポイント)の31.6となった。国内景気は、業種によって回復に差がみられたものの、持ち直しの動きが表れた。今後の景気は、良化・悪化要因を抱えながら、横ばい傾向が続くと見込まれる。
2.10業界中9業界、および51業種中45業種で前月からプラスとなった。多くの業種で持ち直しの動きとなったものの、『サービス』や『建設』などでは、業種により回復速度に差がみられた。
3.『南関東』『東海』『中国』など全10地域、43都道府県がプラスとなった。主力産業の持ち直しが地域経済を押し上げた。またテレワークなど働き方の変化により都市周辺における郊外エリアの景況感にプラス要因となった。「大企業」「中小企業」「小規模企業」がいずれも4カ月連続で上向いた。
<2020年9月の動向:下げ止まり>
 2020年9月の景気DIは4カ月連続で前月比プラス(1.9ポイント)の31.6となった。
 9月の国内景気は、堅調な公共工事や連休中の外出増、緩やかに上向いた設備投資意欲などがプラス要因となった。自宅内消費の拡大やリモートワークの広がりによる住宅ニーズの高まりなどもみられた。また、5G(第5世代移動通信システム)やインターネット接続にともなう電気通信工事も活発だった。他方、新型コロナウイルスの影響が続くなか、景況感の持ち直しは業種により温度差が表れる傾向もみられた。
国内景気は、業種によって回復に差がみられたものの、持ち直しの動きが表れた。
<今後の見通し:横ばい>
 今後1年程度の国内景気は、新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済活動再開のバランスが一段と重要性を増していくとみられる。新しい生活様式に対応した需要創出のほか、外食や旅行、レジャー関連などへの支出の持ち直しが期待される。また挽回生産や自国生産の拡大による設備投資などもプラス要因となろう。他方、新型コロナウイルスなどの感染状況次第では、消費者マインドの後退や雇用・所得環境の悪化、政府による活動自粛の再要請などが懸念される。また新政権の政策や海外経済の回復状況も注視する必要がある。
業界別:9業界でプラス、多くの業種で持ち直しも回復の速度に差がみられる
・10業界中9業界、および51業種中45業種で前月からプラスとなった。多くの業種で持ち直しの動きとなったものの、業種によって回復の速度には差がみられた。
『建設』(40.4)…前月比2.0ポイント増。4カ月連続でプラスとなり、景気DIは3月以来6カ月ぶりに40を上回った。災害復旧などの公共事業が堅調に推移している土木工事や、5Gや光回線などの設備工事が旺盛な電気通信工事がプラスに寄与した。他方、新設住宅着工戸数の減少傾向や商業施設のテナントの空洞化は、建築工事や内装工事などに悪材料となり、それらの業種において持ち直しの動きに弱さがみられた。また、『建設』の雇用過不足DIは、正社員・非正社員ともに6月以降4カ月連続で上昇しており、建設業の人手不足感は再び強まってきている。
『サービス』(33.9)…同2.1ポイント増。5カ月連続でプラス。「専門サービス」(同3.9ポイント増)は、土木建築サービスなどの景況感が堅調に推移し6カ月ぶりに40台。「リース・賃貸」(同1.8ポイント増)は、レンタカーなどの景況感が改善した。他方、「旅館・ホテル」(同6.4ポイント増)は、景気DIが7カ月ぶりに2桁台となり設備稼働率DI(22.2、同16.1ポイント増)も2月(23.3)に近い水準まで回復したものの、依然として厳しい水準となった。また、「飲食店」(同1.8ポイント増)や「娯楽サービス」(同0.5ポイント減)、「広告関連」(同2.4ポイント増)なども低水準での推移が継続し、持ち直しの動きが弱い。『サービス』は業種によって、回復の速度に差がみられる。
『卸売』(28.9)…同1.8ポイント増。4カ月連続でプラス。2カ月ぶりに9業種すべてがプラスとなった。「飲食料品卸売」(同3.0ポイント増)は、食肉卸売や缶詰・瓶詰食品卸売がプラスに寄与した。「建材・家具、窯業・土石製品卸売」(同1.3ポイント増)は、セメント卸売や家具・建具卸売などの景況感が改善した。また、「再生資源卸売」(同2.4ポイント増)は、鉄スクラップの価格上昇傾向が好材料となり5カ月連続のプラスとなった。一方、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」(同1.4ポイント増)は、7カ月連続で景気DIが20を下回り、製造・小売を含めて厳しい状況が継続している。
『不動産』(35.6)…同2.5ポイント増。5カ月連続のプラスで4月から13.7ポイント増となり、他の業界と比べ持ち直しの動きが強い。新設住宅着工戸数は減少傾向も、建物売買や不動産代理・仲介の景況感が前月から大幅に改善。企業からは「リモートワークを考慮し、都市部から地方への住み替えが増えてきている」との声もみられた。他方、貸事務所や不動産管理は前月からプラスとなったものの、都心部でのオフィス空室率の上昇傾向や賃料の低下傾向が悪材料となっており、前年同月を大きく下回る水準が続いた。
規模別:全規模が4カ月連続でプラス、自宅内消費の広がりで新規需要も
・「大企業」「中小企業」「小規模企業」がいずれも4カ月連続でプラスとなった。自宅内消費の広がりで新規需要が高まった。規模間格差は5カ月ぶりに2ポイント台へと縮小した。
「大企業」(33.9)…前月比1.5ポイント増。4カ月連続でプラス。大企業向けの融資姿勢が積極化するなか、設備投資意欲も徐々に持ち直した。特に畜産業などの『農・林・水産』や保険業など『金融』の景況感が大きく上向いた。
「中小企業」(31.1)…同2.0ポイント増。4カ月連続でプラス。在宅需要の広がりで消臭剤や芳香剤などの化学品製造が堅調だったことに加え、家庭園芸に関連する商品の販売伸長がプラス材料となった。
「小規模企業」(32.0)…同2.0ポイント増。4カ月連続でプラス。不動産業において郊外での戸建て住宅の販売が堅調だったほか、テレワークに関連した専門サービスへの需要が表れた。事業が少しずつ再開されるなかで、時間外労働時間DIが徐々に上昇してきた。
地域別: 2カ月ぶりに全10地域でプラス、主力産業の持ち直しが押し上げ
・『南関東』『東海』『中国』など全10地域、43都道府県がプラスとなった。各地域の主力業の持ち直しが域内経済を押し上げた。またテレワークなど働き方の変化により都市周辺における郊外エリアの景況感にプラス要因となった。
『南関東』(32.3)…前月比1.9ポイント増。4カ月連続のプラスとなり、域内1都3県がそろって持ち直した。テレワークの広がりで郊外住宅の需要が高まるなか、不動産業の景況感は「埼玉」「神奈川」などで新型コロナウイルス感染拡大前に迫る水準まで回復した。
『東海』(30.3)…同2.6ポイント増。4カ月連続でプラス。域内の主要産業である自動車・部品の生産・出荷量の持ち直しが、関連業種へと波及してきたことはプラス要因となった。『東海』の景況感は厳しい水準で推移しているものの、6カ月ぶりに30台へと復帰した。
『中国』(32.0)…同2.3ポイント増。4カ月連続でプラス。3年2カ月ぶりに域内5県の景況感がそろって上向いた。災害復旧工事に加え、自動車関連が上向いたなか、庄原市や東広島市の持ち直しが目立つ。しかし「鳥取」の景況感は全国で最も厳しい状況が続いた。
2.調査事項
 ・景況感(現在)および先行きに対する見通し
 ・経営状況(売り上げ、生産・出荷量、仕入れ単価・販売単価、在庫、設備稼働率、従業員数、時間外労働時間、雇用過不足、設備投資意欲)および金融機関の融資姿勢について
3.調査時期・方法
2020年9月15日~9月30日(インターネット調査)
景気動向指数(景気 DI)について
■TDB景気動向調査の目的および調査項目
 全国企業の景気判断を総合した指標。国内景気の実態把握を目的として、2002年5月か調査を開始。景気判断や企業収益、設備投資意欲、雇用環境など企業活動全般に関する項目について全国2万3千社以上を対象に実施している月次統計調査(ビジネス・サーベイ)である。
■調査先企業の選定
 全国全業種、全規模を対象とし、調査協力の承諾が得られた企業を調査先としている。
■DI算出方法
 DI(ディフュージョン・インデックス〈DiffusionIndex〉)は、企業による7段階の判断に、それぞれ以下の点数を与え、これらを各選択区分の回答数に乗じて算出している。
 景気DIは、50を境にそれより上であれば「良い」、下であれば「悪い」を意味し、 50が判断の分かれ目となる(小数点第2位を四捨五入)。また、企業規模の大小に基づくウェイト付けは行っておらず、「1社1票」で算出している。
■企業規模区分
 企業の多様性が増すなか、資本金や従業員数だけでは計りきれない実態の把握を目的に中小企業基本法に準拠し、全国売上高ランキングデータを加え下記の通り区分している。
■景気予測DI
 景気DIの先行きを予測する指標。ARIMAモデルに、経済統計やTDB景気動向調査の「売り上げDI」、「設備投資意欲DI」、「先行き見通しDI」などを加えたstructuralARIMAモデルで分析し、景気予測DIを算出している。

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