解説記事2019年02月18日 【第2特集】 金融庁の考え方から読む企業内容等開示府令(下)(2019年2月18日号・№775)
第2特集
政策保有株式の開示は60銘柄に拡大へ
金融庁の考え方から読む企業内容等開示府令(下)
企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令が1月31日に公布された。昨年6月に公表された金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告を踏まえたもの。例えば、役員の報酬については、報酬プログラムの説明やプログラムに基づく報酬実績等の記載を求める。政策保有株式については、保有の合理性の検証方法等について開示を求めるとともに、個別開示の対象となる銘柄数を現状の30銘柄から60銘柄に拡大する。これらについては平成31年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用される。本特集では、前回(本誌774号)に引き続き、内閣府令案に対して寄せられたコメントに対する金融庁の考え方などをもとに、実務上の留意点をQ&A形式で解説する。
業績連動報酬に該当するか否かは各社で判断
Q 例えば、株式報酬制度で支給する株式の数が、業績・株価に応じて変動せずに役位に応じて決定する設計の場合は、第二号様式記載上の注意(57)aにより記載が求められる「業績連動報酬」に該当しませんか。
A 改正開示府令において業績連動報酬とは、「利益の状況を示す指標、株式の市場価格の状況を示す指標その他の提出会社又は当該提出会社の関係会社の業績を示す指標を基礎として算定される報酬等」と定義されている。役員の報酬等の設計は、企業により様々であると考えられるため、その報酬等が上記の「業績連動報酬」に該当するかどうかについても、各企業において適切に判断する必要がある。
取締役の員数を記載
Q 役員報酬等に関する株主総会決議があるときは、当該株主総会の決議年月日及び議決の内容を記載することとされていますが、当該決議が二以上の役員についての定めである場合には、当該定めに係る取締役の員数を記載する必要はありませんか。
A 公開草案へのコメントを踏まえ、株主総会の決議の内容及び当該決議が二以上の取締役についての定めである時は、当該定めに係る取締役の員数を記載することとされた。また、指名委員会等設置会社の場合には株主総会決議に関する事項の記載は不要である旨を明確化した。指名委員会等設置会社の場合は法定の報酬委員会で決議しているためである。
株式報酬スキームの概要を記載
Q 株式報酬制度を採用している場合、採用しているスキーム(ストックオプション、特定譲渡制限付株式、株式交付信託等)の内容を記載する必要はありますか。
A 第二号様式記載上の注意(57)bにおいて、役員区分ごとの報酬等の種類別の総額の記載を求めており、当該記載と併せて採用している株式報酬のスキームの概要を記載することが考えられる。
金額が確定していない役員報酬等は報酬プログラムに記載
Q 金額が確定していない報酬額についてはその旨を注記することでよいですか。
A 開示府令において記載すべき報酬等とは、「報酬、賞与その他の職務執行の対価としてその会社から受ける財産上の利益であって、最近事業年度に係るもの及び最近事業年度において受け、又は受ける見込みの額が明らかになったもの」とされている。なお、金額が確定していない役員の報酬等については、報酬プログラムの開示において記載する。
業績連動報酬に係る指標の目標が存在しなければその旨を説明
Q 役員の報酬等に業績連動報酬が含まれる場合には、最近事業年度における当該業績連動報酬に係る指標の目標及び実績について記載することとされています(第二号様式記載上の注意(57)b)。この「目標及び実績」の記載において、他社比較等、実績段階においては業績連動報酬の要素となっているが、目標段階では存在しないものについては記載をしなくてもよいですか。
A 改正開示府令において業績連動報酬とは、「利益の状況を示す指標、株式の市場価格の状況を示す指標その他の提出会社又は当該提出会社の関係会社の業績を示す指標を基礎として算定される報酬等」と定義されている。各企業において設定した指標を基礎として算出される報酬等が、業績連動報酬の定義に該当するものであれば、「目標及び実績」を記載することが求められるが、「目標」が存在しない場合には、その旨及びその理由を適切に説明する必要がある。
役位別や個人別に記載
Q 業績連動報酬に係る指標が、役位別や個人別に異なって設定されている場合はすべての目標と実績を記載する必要がありますか。
A この場合は役位別や個人別に記載することが考えられる。
報酬額を確定する時点で「実績」を記載
Q 業績連動報酬に係る指標が、中期経営計画の目標値に対する達成度に応じて連動する設計である場合には、当該中期経営計画期間中は、目標のみを記載し、実績は未定である旨を記載すればよいですか。
A 「実績」の記載は、報酬額を確定する時点で記載することが考えられる。
決定権限が取締役会の場合にはその旨を記載
Q 第二号様式記載上の注意(57)cの規定では、提出会社の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の決定権限を有する者の氏名又は名称、その権限の内容及び裁量の範囲を記載することとされていますが、取締役会の決議によって決定の全部又は一部を取締役に再一任している場合にはどのように記載すればよいですか。
A 報酬決定プロセスの客観性・透明性のチェックを可能とするため、算定方法の決定権者、その権限や裁量の範囲等の情報開示を求めるべきとの金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告の趣旨を踏まえると、取締役会の決議によって決定の全部又は一部を取締役に再一任している場合には、その旨を記載すべきものと考えられる。
委員会等がある場合は構成員も氏名も記載
Q 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の決定に関与する委員会等が存在する場合には、その手続の概要や活動内容を記載することとされていますが、委員会等の構成員の氏名なども記載する必要がありますか。
A 委員会等が存在する場合には、「コーポレート・ガバナンスの概要」において、構成員の氏名(当該機関の長については役職名)の記載が求められている。なお、構成員の経歴や選任理由を併せて記載することも妨げられてはいない。
純投資目的とは?
Q 株式の保有目的である「純投資目的」(第二号様式記載上の注意(58)a)の定義とは何ですか。
A 「純投資目的」とは、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする場合のことと考えられる。
純投資目的以外の区分の基準を記載
Q 純投資目的以外の目的である投資株式しか保有していない場合には何を記載すればよいですか。
A 純投資目的の投資有価証券を保有していなくても純投資目的以外の目的である投資株式を保有しているのであれば、何らかの基準に基づき区分していると考えられるため、区分の基準や考え方を記載することになる。
個別銘柄毎の検証内容の記載までは求めないが
Q 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容を記載すること(第二号様式記載上の注意(58)b)とされていますが、個別銘柄毎の検証の内容を記載する必要がありますか。
A 必ずしも個別の銘柄ごとに保有の適否を含む検証の結果を開示することを求めるものではないが、単に、「検証の結果、全ての銘柄の保有が適当と認められた」といった、一般的・抽象的な記載を求めているものでもない。例えば、下記のような具体的な記載が行われることが望ましいとされている。
・保有の適否を検証する上で、保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているかを含め、どのような点に着眼し、どのような基準を設定したか
・設定した基準を踏まえ、どのような内容の議論を経て個別銘柄の保有の適否を検証したか
・議論の結果、保有の適否について、どのような結論が得られたか
非上場株式は省略可
Q 「保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式」(第二号様式記載上の注意(58)b)には非上場株式も含まれますか。
A 非上場株式については記載を省略することが可能となっている。
合併等で変動した株式は記載の対象外
Q 株式数が増加及び減少した銘柄数を記載することとされていますが(第二号様式記載上の注意(58)c(b))、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等のいわゆるコーポレートアクションで変動した銘柄は対象外ということでよいですか。
A コーポレートアクションで変動した銘柄は対象外となる。
前事業年度も60銘柄を記載
Q 政策保有株式について、個別開示の対象となる銘柄数が現状の30銘柄から60銘柄に拡大されますが(第二号様式記載上の注意(58)d)、改正後の適用初年度の前事業年度についても60銘柄の記載が必要ですか。
A 前事業年度についても60銘柄の記載が求められる。
守秘義務等により情報開示が困難な場合は?
Q 「定量的な保有効果」(第二号様式記載上の注意(58)d(e))については、企業間取引にかかる収益を含める場合も多いと考えられ、取引金額を含む取引の内容は守秘義務や競合他社への不要な情報提供となることから開示が困難な場合があります。このような場合にはどのような記載をすればよいですか。
A 保有の合理性の検証を行った上で、定量的な効果を記載することができないと判断される場合には、保有の合理性を検証した方法を記載することが求められる。
業務上信託財産として保有する株式は対象外
Q 第二号様式記載上の注意(58)d(g)について、対象とされる当該株式の発行者が保有する提出会社の株式には、当該株式の発行者が信託財産として保有する当該提出会社の株式は含みませんか。
A みなし保有株式については、EDINETの全文検索機能を用いるなど、直近の有価証券報告書や大量保有報告書等により確認できる範囲で記載することが考えられる。
なお、信託銀行が業務上信託財産として保有する株式については、原則として対象に含まれないと考えられる。
最近5年間の株主総利回りの推移を記載
Q 平成31年3月31日に終了する事業年度の有価証券報告書から、最近5年間の株主総利回りの推移を記載するとのことですが、改正開示府令の適用初年度の「当事業年度(平成31年3月期)」の記載に加え、「当事業年度の前4事業年度(平成27年3月期、平成28年3月期、平成29年3月期、平成30年3月期)」の記載も求められますか。
A 3月決算会社の場合は平成27年3月期から5年間の株主総利回りの推移を記載することになる。
株式総利回り、終値以外も継続適用なら使用可
Q 株主総利回りの計算に用いる「各事業年度末日における株価」については、終値を毎期継続して用いることが適切と考えますが、終値以外、例えば、始値、高値、安値等であっても、毎期継続して用いれば使用することができますか。
A 使用することができる。ただし、終値以外の数値を用いる場合には、どの株価を使用していたのか記載することが誤解を避けるために有用と考えられる。
「主要な経営指標等の推移」の「1株当たり配当額」で計算
Q 「最近5年間の株主総利回り」の計算上、計算に含める「配当」は、例えば、平成31年3月期の場合、基準日ベース(平成30年9月末基準日の中間配当(平成30年12月支払)と平成31年3月末基準日の年度配当(平成31年6月支払))ということでよいですか。
A そのとおりとなる。一般的には、「主要な経営指標等の推移」に記載した「1株当たり配当額」に記載する金額を用いて計算するものと考えられる。
店頭売買有価証券も対象
Q 「最近5年間の株主総利回りの推移」については、株価があることを前提としている指標であると考えられるため、当該指標は、上場会社のみに記載が求められるという理解でよいですか。
A 株主総利回りの記載については、基本的には上場会社を対象としているが、店頭売買有価証券として認可金融商品取引業協会に登録されている銘柄や気配相場がある銘柄についても対象となる。
政策保有株式の開示は60銘柄に拡大へ
金融庁の考え方から読む企業内容等開示府令(下)
企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令が1月31日に公布された。昨年6月に公表された金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告を踏まえたもの。例えば、役員の報酬については、報酬プログラムの説明やプログラムに基づく報酬実績等の記載を求める。政策保有株式については、保有の合理性の検証方法等について開示を求めるとともに、個別開示の対象となる銘柄数を現状の30銘柄から60銘柄に拡大する。これらについては平成31年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用される。本特集では、前回(本誌774号)に引き続き、内閣府令案に対して寄せられたコメントに対する金融庁の考え方などをもとに、実務上の留意点をQ&A形式で解説する。
業績連動報酬に該当するか否かは各社で判断
Q 例えば、株式報酬制度で支給する株式の数が、業績・株価に応じて変動せずに役位に応じて決定する設計の場合は、第二号様式記載上の注意(57)aにより記載が求められる「業績連動報酬」に該当しませんか。
A 改正開示府令において業績連動報酬とは、「利益の状況を示す指標、株式の市場価格の状況を示す指標その他の提出会社又は当該提出会社の関係会社の業績を示す指標を基礎として算定される報酬等」と定義されている。役員の報酬等の設計は、企業により様々であると考えられるため、その報酬等が上記の「業績連動報酬」に該当するかどうかについても、各企業において適切に判断する必要がある。
取締役の員数を記載
Q 役員報酬等に関する株主総会決議があるときは、当該株主総会の決議年月日及び議決の内容を記載することとされていますが、当該決議が二以上の役員についての定めである場合には、当該定めに係る取締役の員数を記載する必要はありませんか。
A 公開草案へのコメントを踏まえ、株主総会の決議の内容及び当該決議が二以上の取締役についての定めである時は、当該定めに係る取締役の員数を記載することとされた。また、指名委員会等設置会社の場合には株主総会決議に関する事項の記載は不要である旨を明確化した。指名委員会等設置会社の場合は法定の報酬委員会で決議しているためである。
株式報酬スキームの概要を記載
Q 株式報酬制度を採用している場合、採用しているスキーム(ストックオプション、特定譲渡制限付株式、株式交付信託等)の内容を記載する必要はありますか。
A 第二号様式記載上の注意(57)bにおいて、役員区分ごとの報酬等の種類別の総額の記載を求めており、当該記載と併せて採用している株式報酬のスキームの概要を記載することが考えられる。
金額が確定していない役員報酬等は報酬プログラムに記載
Q 金額が確定していない報酬額についてはその旨を注記することでよいですか。
A 開示府令において記載すべき報酬等とは、「報酬、賞与その他の職務執行の対価としてその会社から受ける財産上の利益であって、最近事業年度に係るもの及び最近事業年度において受け、又は受ける見込みの額が明らかになったもの」とされている。なお、金額が確定していない役員の報酬等については、報酬プログラムの開示において記載する。
業績連動報酬に係る指標の目標が存在しなければその旨を説明
Q 役員の報酬等に業績連動報酬が含まれる場合には、最近事業年度における当該業績連動報酬に係る指標の目標及び実績について記載することとされています(第二号様式記載上の注意(57)b)。この「目標及び実績」の記載において、他社比較等、実績段階においては業績連動報酬の要素となっているが、目標段階では存在しないものについては記載をしなくてもよいですか。
A 改正開示府令において業績連動報酬とは、「利益の状況を示す指標、株式の市場価格の状況を示す指標その他の提出会社又は当該提出会社の関係会社の業績を示す指標を基礎として算定される報酬等」と定義されている。各企業において設定した指標を基礎として算出される報酬等が、業績連動報酬の定義に該当するものであれば、「目標及び実績」を記載することが求められるが、「目標」が存在しない場合には、その旨及びその理由を適切に説明する必要がある。
役位別や個人別に記載
Q 業績連動報酬に係る指標が、役位別や個人別に異なって設定されている場合はすべての目標と実績を記載する必要がありますか。
A この場合は役位別や個人別に記載することが考えられる。
報酬額を確定する時点で「実績」を記載
Q 業績連動報酬に係る指標が、中期経営計画の目標値に対する達成度に応じて連動する設計である場合には、当該中期経営計画期間中は、目標のみを記載し、実績は未定である旨を記載すればよいですか。
A 「実績」の記載は、報酬額を確定する時点で記載することが考えられる。
決定権限が取締役会の場合にはその旨を記載
Q 第二号様式記載上の注意(57)cの規定では、提出会社の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の決定権限を有する者の氏名又は名称、その権限の内容及び裁量の範囲を記載することとされていますが、取締役会の決議によって決定の全部又は一部を取締役に再一任している場合にはどのように記載すればよいですか。
A 報酬決定プロセスの客観性・透明性のチェックを可能とするため、算定方法の決定権者、その権限や裁量の範囲等の情報開示を求めるべきとの金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告の趣旨を踏まえると、取締役会の決議によって決定の全部又は一部を取締役に再一任している場合には、その旨を記載すべきものと考えられる。
委員会等がある場合は構成員も氏名も記載
Q 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の決定に関与する委員会等が存在する場合には、その手続の概要や活動内容を記載することとされていますが、委員会等の構成員の氏名なども記載する必要がありますか。
A 委員会等が存在する場合には、「コーポレート・ガバナンスの概要」において、構成員の氏名(当該機関の長については役職名)の記載が求められている。なお、構成員の経歴や選任理由を併せて記載することも妨げられてはいない。
純投資目的とは?
Q 株式の保有目的である「純投資目的」(第二号様式記載上の注意(58)a)の定義とは何ですか。
A 「純投資目的」とは、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする場合のことと考えられる。
純投資目的以外の区分の基準を記載
Q 純投資目的以外の目的である投資株式しか保有していない場合には何を記載すればよいですか。
A 純投資目的の投資有価証券を保有していなくても純投資目的以外の目的である投資株式を保有しているのであれば、何らかの基準に基づき区分していると考えられるため、区分の基準や考え方を記載することになる。
個別銘柄毎の検証内容の記載までは求めないが
Q 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容を記載すること(第二号様式記載上の注意(58)b)とされていますが、個別銘柄毎の検証の内容を記載する必要がありますか。
A 必ずしも個別の銘柄ごとに保有の適否を含む検証の結果を開示することを求めるものではないが、単に、「検証の結果、全ての銘柄の保有が適当と認められた」といった、一般的・抽象的な記載を求めているものでもない。例えば、下記のような具体的な記載が行われることが望ましいとされている。
・保有の適否を検証する上で、保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているかを含め、どのような点に着眼し、どのような基準を設定したか
・設定した基準を踏まえ、どのような内容の議論を経て個別銘柄の保有の適否を検証したか
・議論の結果、保有の適否について、どのような結論が得られたか
非上場株式は省略可
Q 「保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式」(第二号様式記載上の注意(58)b)には非上場株式も含まれますか。
A 非上場株式については記載を省略することが可能となっている。
合併等で変動した株式は記載の対象外
Q 株式数が増加及び減少した銘柄数を記載することとされていますが(第二号様式記載上の注意(58)c(b))、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等のいわゆるコーポレートアクションで変動した銘柄は対象外ということでよいですか。
A コーポレートアクションで変動した銘柄は対象外となる。
前事業年度も60銘柄を記載
Q 政策保有株式について、個別開示の対象となる銘柄数が現状の30銘柄から60銘柄に拡大されますが(第二号様式記載上の注意(58)d)、改正後の適用初年度の前事業年度についても60銘柄の記載が必要ですか。
A 前事業年度についても60銘柄の記載が求められる。
守秘義務等により情報開示が困難な場合は?
Q 「定量的な保有効果」(第二号様式記載上の注意(58)d(e))については、企業間取引にかかる収益を含める場合も多いと考えられ、取引金額を含む取引の内容は守秘義務や競合他社への不要な情報提供となることから開示が困難な場合があります。このような場合にはどのような記載をすればよいですか。
A 保有の合理性の検証を行った上で、定量的な効果を記載することができないと判断される場合には、保有の合理性を検証した方法を記載することが求められる。
業務上信託財産として保有する株式は対象外
Q 第二号様式記載上の注意(58)d(g)について、対象とされる当該株式の発行者が保有する提出会社の株式には、当該株式の発行者が信託財産として保有する当該提出会社の株式は含みませんか。
A みなし保有株式については、EDINETの全文検索機能を用いるなど、直近の有価証券報告書や大量保有報告書等により確認できる範囲で記載することが考えられる。
なお、信託銀行が業務上信託財産として保有する株式については、原則として対象に含まれないと考えられる。
最近5年間の株主総利回りの推移を記載
Q 平成31年3月31日に終了する事業年度の有価証券報告書から、最近5年間の株主総利回りの推移を記載するとのことですが、改正開示府令の適用初年度の「当事業年度(平成31年3月期)」の記載に加え、「当事業年度の前4事業年度(平成27年3月期、平成28年3月期、平成29年3月期、平成30年3月期)」の記載も求められますか。
A 3月決算会社の場合は平成27年3月期から5年間の株主総利回りの推移を記載することになる。
株式総利回り、終値以外も継続適用なら使用可
Q 株主総利回りの計算に用いる「各事業年度末日における株価」については、終値を毎期継続して用いることが適切と考えますが、終値以外、例えば、始値、高値、安値等であっても、毎期継続して用いれば使用することができますか。
A 使用することができる。ただし、終値以外の数値を用いる場合には、どの株価を使用していたのか記載することが誤解を避けるために有用と考えられる。
「主要な経営指標等の推移」の「1株当たり配当額」で計算
Q 「最近5年間の株主総利回り」の計算上、計算に含める「配当」は、例えば、平成31年3月期の場合、基準日ベース(平成30年9月末基準日の中間配当(平成30年12月支払)と平成31年3月末基準日の年度配当(平成31年6月支払))ということでよいですか。
A そのとおりとなる。一般的には、「主要な経営指標等の推移」に記載した「1株当たり配当額」に記載する金額を用いて計算するものと考えられる。
店頭売買有価証券も対象
Q 「最近5年間の株主総利回りの推移」については、株価があることを前提としている指標であると考えられるため、当該指標は、上場会社のみに記載が求められるという理解でよいですか。
A 株主総利回りの記載については、基本的には上場会社を対象としているが、店頭売買有価証券として認可金融商品取引業協会に登録されている銘柄や気配相場がある銘柄についても対象となる。
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