税務ニュース2006年09月25日 17年3月期決算法人の約1,000社が減資で外形標準課税の対象外に(2006年9月25日号・№180) 河野栄自治税務局長に現年課税に向けた検討状況等を聞く
17年3月期決算法人の約1,000社が減資で外形標準課税の対象外に
河野栄自治税務局長に現年課税に向けた検討状況等を聞く
今年7月に総務省自治税務局長に就任した河野栄氏に、個人住民税改正への対応、現年課税に向けた検討状況、外形標準課税逃れの調査などについて聞いた。

地方税の充実に取り組む
本誌:就任の抱負と個人住民税改正への対応についてお聞かせください。
河野局長:税源移譲の実現で、地方税の役割が非常に大きくなるので、少しでも地方税が充実するように取り組んでいきます。
当面の最重点課題は、税源移譲の趣旨の周知徹底です。税源移譲の際、給与所得者は来年1月から所得税の源泉徴収税額が減り、6月から住民税額が増えます。年間税額は変わらないのですが、2段階で税額が変動するので混乱が生じる懸念があります。そこで税源移譲を円滑に行うために、国と地方が連携してPRしていきます。
現年課税の議論は短期間で結論でない
本誌:個人住民税の現年課税に向けた検討状況をお聞かせください。
河野局長:税源移譲で所得税額と住民税額の総量がほぼ匹敵する規模になるので、真剣に検討する必要があると考えています。
しかし、これは非常に難しい課題です。現年課税への移行には、源泉徴収と年末調整の仕組みが必要になり、相当なコストと手間が掛かります。また、住民税課税時の所得情報は社会保障制度の所得証明など一種のインフラになっている面もあります。現在、検討作業は続けていますが、短期間に結論がでる話ではないと思います。
17年3月期決算法人以外も調査
本誌:外形標準課税での減資の調査と地方税の徴収強化についてお聞かせください。
河野局長:外形標準課税の対象見込数約3万2,000社のうち、17年3月期の決算法人だけで約1,000社が減資により1億円超の課税要件から外れています。これが課税回避目的なのか欠損填補が理由なのか、対象範囲も広げて調査を始めています。若干、分析に時間がかかると思いますが、実情を見極めたうえで対応の必要性を検討します。
徴収強化では、短期間就労者分の給与支払報告書提出など制度面の見直しを行っています。また、納税者の環境整備として電子納税やいわゆるコンビニ納税の仕組みを拡充していく必要があると考えています。
河野栄自治税務局長に現年課税に向けた検討状況等を聞く
今年7月に総務省自治税務局長に就任した河野栄氏に、個人住民税改正への対応、現年課税に向けた検討状況、外形標準課税逃れの調査などについて聞いた。

地方税の充実に取り組む
本誌:就任の抱負と個人住民税改正への対応についてお聞かせください。
河野局長:税源移譲の実現で、地方税の役割が非常に大きくなるので、少しでも地方税が充実するように取り組んでいきます。
当面の最重点課題は、税源移譲の趣旨の周知徹底です。税源移譲の際、給与所得者は来年1月から所得税の源泉徴収税額が減り、6月から住民税額が増えます。年間税額は変わらないのですが、2段階で税額が変動するので混乱が生じる懸念があります。そこで税源移譲を円滑に行うために、国と地方が連携してPRしていきます。
現年課税の議論は短期間で結論でない
本誌:個人住民税の現年課税に向けた検討状況をお聞かせください。
河野局長:税源移譲で所得税額と住民税額の総量がほぼ匹敵する規模になるので、真剣に検討する必要があると考えています。
しかし、これは非常に難しい課題です。現年課税への移行には、源泉徴収と年末調整の仕組みが必要になり、相当なコストと手間が掛かります。また、住民税課税時の所得情報は社会保障制度の所得証明など一種のインフラになっている面もあります。現在、検討作業は続けていますが、短期間に結論がでる話ではないと思います。
17年3月期決算法人以外も調査
本誌:外形標準課税での減資の調査と地方税の徴収強化についてお聞かせください。
河野局長:外形標準課税の対象見込数約3万2,000社のうち、17年3月期の決算法人だけで約1,000社が減資により1億円超の課税要件から外れています。これが課税回避目的なのか欠損填補が理由なのか、対象範囲も広げて調査を始めています。若干、分析に時間がかかると思いますが、実情を見極めたうえで対応の必要性を検討します。
徴収強化では、短期間就労者分の給与支払報告書提出など制度面の見直しを行っています。また、納税者の環境整備として電子納税やいわゆるコンビニ納税の仕組みを拡充していく必要があると考えています。
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