会計ニュース2020年02月28日 監査補助者が引き続き社員となる場合は通算10年で判定 会計士協会、チームメンバーローテーションで会長通牒

　日本公認会計士協会は２月26日、会長通牒2020年第１号「担当者（チームメンバー）の長期的関与とローテーション」に関する取扱いを公表した。同協会では、2018年４月に改正した「独立性に関する指針」により、2020年４月１日以後開始事業年度から業務執行社員だけではなく、監査補助者についても必要に応じてローテーションを行うこととしている。今回の会長通牒は、時価総額が概ね5,000億円以上の上場会社を対象に、監査補助者が引き続き業務執行社員として関与する場合、監査補助者としての関与期間を考慮して長期間の関与の判定を行うとするものであり、その通算期間が10年を超える場合には当該者をローテーションにより監査業務チームから外すことなどの対応が求められる。
　なお、適用は2021年４月１日以後開始する事業年度からとされている。また、通算期間は実務上可能な範囲で過去に遡って計算することになるが、適用開始前の事業年度において既に就任している業務執行社員については、当該事業年度において適用されている公認会計士法等における最長関与可能期間の満了まで関与することもできる。