税務ニュース2026年07月17日 納税者の合意なしでオンライン調査せず(2026年7月20日号・№1131) 対面調査が必要と判断した場合以外は納税者の要望を踏まえて実施
オンラインツールを利用した税務調査(行政指導、滞納整理、査察調査等も含む)だが、7月13日から全国の国税局で導入されることになった。国税庁では、メールやWeb会議システム(Microsoft Teams)又はオンラインストレージサービス(PrimeDrive)といったオンラインツールを税務調査の際に必要に応じて利用するとしている。先行導入されていた金沢国税局及び福岡国税局では、納税者から国税当局から納税者へのデータ提供を可能とするよう運用上の制限の緩和や、利用開始時のメールアドレスの登録の簡素化などの要望を受けており、国税庁では、運用上の見直しを行うなどしている。
ところで、このオンラインツールを利用した税務調査だが、すべての税務調査で実施されるわけではない。調査担当者と納税者、税理士の双方の合意がある場合にのみ利用できることとされている。すべての税務調査がオンラインツールに変更されるのではないかと心配する納税者もいるようだが、納税者の合意なしで実施されることはない。また、オンラインツールを利用する前提として、「効率的な調査の実施に資すると国税当局が判断した場合」とされているが、国税庁では、個別の税務調査における個々の納税者のパソコンなどの環境やデータの保存状況が異なるため、判断基準は一律で示すことはできないとしているものの、国税当局が対面で税務調査を行う必要があると判断した場合を除いては、納税者からの要望があれば、積極的にオンラインツールを活用するとしている。
なお、オンラインツールを利用した税務調査については、納税者の合意や要望があれば、日程調整をはじめ、調査プロセスのほぼ全段階で実施されることになるが、事前通知(通則法74条の9)だけは現状のとおり、原則として電話による口頭のままとなる。事前通知については、法令上は通知方法に関する特段の規定はないが、国税庁は、調査を開始する日時や場所、対象税目など、通知事項を納税者に確実に伝えるためと説明している。事前通知を電話で行う際には、併せて調査対象となる帳簿書類等を事前に確認することとしており、電話でのやりとりを通じて納税者の準備にも資するとしている。
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