税務ニュース2026年09月04日 銀行子会社の出資先に中小の優遇税制を(2026年9月7日号・№1137) 金融庁、NISAの非課税保有限度額の当年中の復活を要望
金融庁の令和9年度税制改正要望では、銀行等の投資専門子会社による中小企業への出資に関する特例措置の創設が盛り込まれている。銀行等が出資する投資専門子会社を通じて、中小企業に一定割合(単独で1/2、他の企業を含めて2/3)以上出資している場合には、出資先の中小企業は「みなし大企業」に該当するため、中小企業投資促進税制や賃上げ促進税制などといった中小企業向けの税制優遇措置を適用することができない。このため、地域企業の成長を支援する観点から出資先の中小企業を「みなし大企業」から除外することを求めている。政府が7月21日に決定した「成長投資を促進するための金融戦略」にも盛り込まれており、実現の可能性は高そうだ。
令和5年度税制改正で抜本的拡充・恒久化が行われたNISAについては、昨年に引き続き、非課税保有限度額(1,800万円)の当年中の復活を求めている。令和6年から新NISA制度が開始となり、早い者であれば令和10年中には非課税保有限度額に達することになる。この場合、現行制度によれば、令和11年の年間投資枠は「0」となり、令和11年中に株式等を売却しても投資枠が復活するのは翌年(令和12年)となってしまう。金融庁では、金融機関のシステム対応といった準備期間が必要なため、令和9年度税制改正での実現を目指すとしている。また、指定指数連動以外のETFについてもつみたて投資枠の対象に加えるよう求めている。要件としては、純資産価額50億円以上など、指定指数連動以外の公募投信の要件を参考に検討しているとした。なお、財務省と共同で国債に関する税制の検討も要望している。詳細は決まっていないものの、個人投資家の資産形成の観点からNISAの対象商品に国債を追加することなどが想定されている。
そのほかでは、昨年に引き続き、金融商品に係る損益通算範囲をデリバティブ取引・預貯金等にまで拡大することや、生命保険料控除制度の恒久化を盛り込んだ。金融所得課税の一体化では、令和8年度税制改正大綱において、デリバティブ取引を利用した意図的な租税回避行為を防止するための方策等に関するこれまでの検討成果を踏まえ、総合的に検討するとされている。
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