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税務ニュース2026年10月02日 輸出免税、輸入許可書等保存要件が開始(2026年10月5日号・№1140) 現金取引、第三者経由の入金に影響、還付申告のハードル高まる

  • 令和8年10月1日以後の輸出取引では、現金や一定の第三者からの振込などで代金を受領する場合、仕向国の「輸入」許可書等の保存が輸出免税の条件に。

 消費税法上、輸出免税の適用を受けるためには「輸出許可書等」の保存が必要とされてきたが、令和8年度税制改正により、同年10月1日以後の輸出取引で、代金を現金又は取引相手からの支払いであることが明らかでない方法で受領する場合、仕向国の輸入許可書に相当する書類(以下「輸入許可書等」)の追加保存が必要となった。具体的には、現金、一定の第三者からの振込、商品券、暗号資産交換業者を介さない暗号資産による決済等が該当する(第三者からの振込でも、保証人等の支払義務が明らかな者からの入金や、金融機関等の記録で取引相手からの受領が明らかな場合は除く)。この改正の背景には、輸出免税制度を悪用した不正還付の問題がある。
 本誌が把握した実地調査の事例では、日本のイ社がB国のX社に商品を輸出し、毎月、消費税の還付申告を行っていたが、代金は海外送金ではなく全額現金で受領していた。経理責任者によれば、X社への商品到着から数日後に現金を持参する旨の電話連絡があり、指定日に全額が支払われていた。B国における海外送金上の制約を背景に、X社がB国内のG社に現金を持ち込み、G社の日本支店がイ社に現金を届ける仕組みで、X社からイ社への銀行送金記録は残らなかった。代金回収に滞りはなく、イ社は受領の都度、X社宛ての領収書を発行し、持参者に交付していた。輸出許可書も保存していたが、調査官の理解は得られず、B国への情報公開請求の結果次第で再調査する可能性があると説明された。こうした現金決済では、今後、輸入許可書等の保存も必要になる。
 また、中国との取引では、海外送金規制を背景に決済代行業者を利用する場合がある。令和8年10月1日以後の輸出取引で同業者から振込を受ける場合、前述の除外条件に該当しなければ、輸出許可書等に加え、輸入許可書等の保存も必要となる。
 消費税の還付申告に対する審査では、輸出許可書や海外からの送金に係る入金明細書を提出していても、税務署から振込元の名称が取引相手と異なると指摘され、両者の関係や代金の回収状況を確認するため、売掛帳や預金通帳の写しの提出を求められる事例が発生している。令和8年10月1日以後に行う現金決済等の対象取引では、輸入許可書等を確実に入手・保存し、税務署から提示・提出を求められた際に対応できるようにしておきたい。

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