教育・宗教2026年07月01日 車の移動欠かせず現実策 遠征見直し求める声も 提供:共同通信社

部活動の遠征中に死者を出した磐越自動車道の事故を踏まえ、国は校長らによる管理強化に重点を置いた対策をまとめた。生徒らが大人数で遠方へ移動するにはマイクロバスなど車の利用が欠かせず、電車など公共交通機関への切り替えは難しいのが実情。学校現場は「現実的な対策だ」と評価する。専門家は、遠征を重ねる部活動の在り方を見直す機会にするよう求める。
▽ガバナンス
「中高生にとってかけがえのない活動が行えるよう安全確保を徹底する」。30日、文部科学省の担当者は、対策の検討作業で部活動の過度な制限につながらないよう留意したと説明した。
文科省は5月6日の事故から間もない同19日、バス事業者と適切に契約を結んでいるかの確認や、「安全管理を顧問任せにしない」といった対応の徹底を各地の教育委員会に要請。今回まとめた安全確保策は、この要請と重なる内容が多い。
目玉となったのが、引率計画を校長らが事前承認する仕組みだ。ハンドボール部などの強豪で知られる白梅学園高(東京都小平市)は、先取りする形で事故直後に導入。事業者のバスや、レンタカー、顧問の自家用車といったいずれの場合も、移動ルートや休憩場所に無理がないかどうか、校長が確認してゴーサインを出す。
バドミントン部顧問でもある武内彰校長は、地方の大会では試合会場と宿泊先が離れているケースは多く、車移動は必須だとする。「全国大会を目指す子どもたちに『リスクをゼロにできないから諦めて』とは言えない。校長の目を入れることで、ガバナンス(組織統治)を強化するのが現実的だ」と話す。
▽過熱化
事故の再発防止に向けた議論では、遠征や全国大会の実施状況など、部活動の現状や課題は論点にならなかった。
ただ、学習指導要領で教育課程外の活動というあいまいな位置付けになっているため「教委や校長の目が届きにくく、顧問の裁量が大きくなりやすい」(中学教員)との批判は根強い。2000年代には、監督がバスを運転し遠征するサッカー強豪校にならって、バス遠征を導入する教員が少なくなかった。
室蘭工業大の関朋昭教授(スポーツ経営学)は「強豪であることをブランドにしている学校も多く、部活動は過熱化している面がある」と分析。遠征を前提とせず、地域での活動を中心に据える「スケールダウン」も一案だとする。「近隣校との試合を生徒が計画するといった取り組みの方が教育的意義が発揮される」と語った。
(2026/07/01)
(本記事の内容に関する個別のお問い合わせにはお答えすることはできません。)
人気記事
人気商品
関連カテゴリから探す
-

-

団体向け研修会開催を
ご検討の方へ弁護士会、税理士会、法人会ほか団体の研修会をご検討の際は、是非、新日本法規にご相談ください。講師をはじめ、事業に合わせて最適な研修会を企画・提案いたします。
研修会開催支援サービス -















