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厚生・労働2026年09月16日 医療費膨張、不信募る若者 制度見直し模索、道険しく 提供:共同通信社

 厚生労働省は全国の100歳以上の人が初めて10万人を超えたと発表した。連動して総人口に占める高齢者の割合は3割弱と過去最高になっており、世界的に見ても突出している。医療費も膨張を続ける中、社会保障制度への不信と不安を募らせる若者も多い。政府は制度見直しなどによる打開策を模索しているが、道は険しそうだ。

 ▽偏り
 「若い人と高齢者との間で不公平がある」。8月末、厚労省で記者会見したNPO法人「ソーシャル・チェンジ・エージェンシー」は社会保障に関する意識調査で、回答した全国の中高生約500人の6割超が「そう思う」「まあそう思う」と答えたと明らかにした。
 他にも「社会保険料や税金の負担が増えるのは認めたくない」「年金をもらえないかもしれないので払いたくない」などの設問で半数以上が肯定的な回答。会見に臨んだ団体関係者は「自分たちに負担が偏っているという気持ちがあるのでは」と推し量った。

 ▽過去最大
 この背景には「支えられる側」の拡大がある。総務省によると、65歳以上とされる高齢者の割合は1950年の4・9%から上昇し、2025年は過去最高の29・4%に。人口4千万人以上の38カ国中で最も高く、40年には34・8%に上ると推計されている。
 高齢化は社会保障費が膨らむ要因になっており、全国の医療機関に支払われた医療費の総額は、最新の確定値である23年度が過去最大の48兆915億円。うち65歳以上が6割超を占め、1人当たりは65歳未満と比べて3・6倍に上る。
 窓口負担割合は69歳までが原則3割、70歳以上は原則1~2割で、残りは税金や保険料で賄われるため、高齢化によって現役世代にはさらなるしわ寄せが及ぶ見通しだ。政府は70歳以上の負担見直しを検討する方針だが反発も予想され、政府関係者は「一筋縄ではいかないだろう」と漏らす。

 ▽100年時代
 100歳以上の人が10万人に達した一方、心身に支障なく生活できる「健康寿命」は最新の22年で女性75・45歳、男性72・57歳にとどまる。政府は健康寿命延伸を図る「攻めの予防医療」として、医療費の一定程度を占めるがん・循環器病の早期発見や認知症対策などの施策を推進。社会保障の基盤強化を急ぐ。
 日本福祉大の藤森克彦教授(社会保障政策)は「どの施策が健康寿命延伸につながるのか因果関係のエビデンス(証拠)は十分ではなく、医療費抑制を狙ったとしても効果は不透明」と指摘。高齢者の身体機能は向上しているとし「人生100年時代の今、60代後半の約半数が働いている。高齢者の就労環境整備は社会保障の担い手を増やすことにつながるだろう」と語った。

(2026/09/16)

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