税務ニュース2026年09月18日 国税庁、滞納整理に二種類のAIを活用(2026年9月21日号・№1139) 予測AIで最適な接触方法を予測し、生成AIで滞納者の事績を整理・要約
国税庁では、滞納の未然防止策として、ホームページやSNS等による周知・広報、キャッシュレス納付(振替納税、ダイレクト納付、インターネットバンキング等による電子納税、クレジットカード納付、スマホアプリ納付)の推進、予納ダイレクトの利用などを呼びかけている。一方で滞納の整理促進には「予測AI」と「生成AI」の二種類のAIを活用している。
「予測AI」は滞納者の過去の申告事績、申告書データ(資本金や売上げ)、業種などの情報を基に、滞納者ごとに接触できる可能性が高い方法(電話、臨場、文書)を予測するモデルだ。例えば電話催告の場合、予測AIが滞納者の応答率が高い曜日・時間帯を予測し、納税コールセンターがその予測も活用しながら電話催告を行っている。国税庁によると、すべての事案にAIを活用しているわけではないものの、令和7事務年度には予測AIを活用せずに架電した場合の電話応答率は19%であった一方、活用して架電した場合の応答率は28%となるなど、予測AIの活用が応答率の向上に繋がっているとしている。
また、「生成AI」は、滞納者ごとの整理事績を生成AIが要約データとして出力するもので、事務運営の効率化を図るために活用されている。徴収部では、滞納整理が長期に及ぶ事案の場合、積み重なった接触の記録を、異動後の担当者がすべて確認するまでに時間を要するといった課題があったが、生成AIを活用することで事案の概要を把握するのが容易になり、優先的に着手すべき事案の選定や、担当者変更時の引継事務を合理化するのに役立つとしている。生成AIへの指示は、滞納者の情報を約3年分取り込んだうえで、「重要ワード」、「推測NG」、「出力データ」などの指示文を通じて行い、整理事績は要約データとして出力される。例えば、「重要ワード」は滞納となった原因の「項目」を出力させるもので、「資金繰りが悪化している」、「取引先の支払い不能」といった手がかりになるようなものが得られるようになっているという。なお、生成AIは令和8年6月から導入されており、現在は札幌、東京、大阪、沖縄の4局(所)と、管内の税務署で活用されている。
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