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プレミアム税務2020年07月17日 ユニバーサル事件で国が上告受理申立て(2020年7月20日号・№843) 東京高裁の判断枠組みは、経済合理性基準の通説的見解

  • ユニバーサル事件で控訴が棄却された国が、令和2年7月7日、上告受理申立て。
  • 不当性要件の判断枠組みについては国の主張が一部認められたものの、納税者の行為に対する評価が対立、最高裁での戦い方に注目。

 ユニバーサルミュージック事件では、令和2年6月24日に東京高裁で国の控訴が棄却されたところだが(本誌841号4頁参照)、国が7月7日に上告受理申立てをしたことがわかった。
 東京高裁が示した不当性要件の判断枠組みは、法人税法132条の2(組織再編成の行為計算否認規定)の適用を巡り争われたヤフー事件判決の判断枠組みと類似している。ヤフー事件の最高裁判所調査官解説によれば、同事件判決は、「経済合理性基準の具体的な内容に係る通説的見解に含まれている2つの要素を、組織再編成の場面に即して表現を修正し、特に重要な考慮事情として位置付けたもの」とされている。
 そうすると、法人税法132条を巡り争われたユニバーサル事件の高裁判決は、あくまで経済合理性基準の通説的見解の考え方によって判断されたものであって、問題とされた借入れが組織再編成の一環として行われたことから、ヤフー事件と類似した表現が使われたとみることができそうだ。
 また、ヤフー事件の調査官解説は、経済合理性基準に係る通説的見解の「租税回避以外に正当な理由ないし事業目的が存在しない」という部分については、論者によって、(A)租税回避以外の事業目的等が「存在するか否か」のみを基準とする立場(B)租税回避以外の事業目的等が「正当なものといえるか」どうかも判断する立場、の2通りの解釈があるとした上で、ヤフー事件判決は、(B)の考え方を採用するものとしている。
 ユニバーサル事件控訴審判決は、(B)の考え方を採るべきとの立場を明確にし、この点では国の主張に近い判断がされたと言えるが、東京高裁が(B)の立場に立って、事業目的等が「正当なものといえるか」を検討した上でも、改めて事業目的等が「正当なものといえる」と評価されたことで、一審同様、国の敗訴となった。
 本判決は、納税者にとって、事業目的等の正当性や合理性をいかに明確に示せるかが重要かを示したと言えそうだ。このことは、ヤフー事件、IBM事件等の従来からの流れと変わるものではないと言えよう。
 本件借入れを伴う企業再編の評価を巡る争いとなったように見える本事案において、最高裁で国がどのような主張を展開するのか注目される。

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