一般2026年05月24日 矯正記録、データ化し保存 廃棄問題受け法務省新運用 提供:共同通信社

裁判所の記録廃棄問題を受け法務省が、重大事件を起こした受刑者や少年の矯正記録をデータ化し、長期間保存する新たな仕組みを整備したことが23日、同省への取材で分かった。これまで冊子で保管していたが、スペースが限られるなどの問題があった。規定の保存期間を過ぎ、同省が定めた類型に当てはまる記録が対象となる。今年4月から運用が始まった。
法務省によると新たな仕組みの対象となるのは受刑者の「身分帳」と、少年鑑別所に収容した少年の「少年簿」と呼ばれる矯正記録。死刑や無期懲役が確定した受刑者や、裁判所で事件記録が特別保存となった少年に関するものなどが該当する。
全国の施設に対し、規定の保存期間に達した記録の報告を求めるよう3月に通知した。法務省側の認定委員会が必要性を認定すれば、データ化した資料を矯正研修所で保存する。活用方法について、担当者は「まだ仕組みを整えたばかりで、今後運用しながら考えていく」としている。
事件関連記録の保存の流れは進むが、利活用には課題が残る。お茶の水女子大の高橋哲教授(犯罪心理学)は、プライバシーの配慮や外部専門家と協力する手続きを定めた上で、研究を重ねて発信することは「社会が関心を持って議論し、施策や犯罪予防につなげる意味でも大切だ」と話す。
特にストーカー殺人事件など行為がエスカレートしていく例では、過去の事件経過を記した資料が研究に役立つことがあると述べ「日本では、数量化が難しい事件背景に関する研究が海外より進んでいない」と指摘した。
(2026/05/24)
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